自然観察大学ブログ

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メマツヨイグサの秋

去年の10月末のメマツヨイグサ。

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秋晴れの空に向かって、果実を突き上げている。
たぶん途中で主軸が折れたのだろう。叢生のような形になっているので、典型的な姿ではない。
この状態は長く続き、冬枯れの野に目立つ。


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メマツヨイグサの果実は、先端部分が少し開いた形。
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中を割ってみると、種子がびっしり。
風などで揺れるたびに、先端からたねを散らすのだろうが、茎がしっかりしているのでかなり強い風でないとたねは出ないだろう。強風のときだけ散布して、より遠くに運ぶ作戦なのだろうか。
風を待っている間に株ごと踏み倒されたりすると、その場で発芽して、冬に観たスプラウト状態になる。
 赤い雑草の正体  


メマツヨイグサは一株でいくつの種子をつけるのだろうか。
1果あたりの種子数×果実数で、1株当たりの果実数が割り出せるとは思うのだが、ちょっと面倒なのでネットで調べてみると、『北海道外来種データベース ブルーリスト2010』 http://bluelist.ies.hro.or.jp/db/detail.php?k=08&cd=258 に記載があった。
なんと5千~10万個だそうだ。
大量であることにも驚くが、ばらつきもすごい。

こちらは冬に備えたロゼット。

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発芽してロゼット状態で越冬するのは、教科書通りの優等生だ。

多年生のように思える株もあった。

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掘り出してみると、役目を終えた株元からロゼットが出ている。

同じ日に観た小さなメマツヨイグサ。

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発芽したあと、ロゼットを作らずにその年に開花結実したと思われる。
いわばアウトローだが、このタイプがたくさんある。
よく観ると、まだ開花中のものがあった。
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これが結実するかどうかわからないが、しぶといヤツだ。

まとめ
・越年生だったり一年生だったり、あるいは2年生とも思える柔軟な生活型。
・多年生のように思える株もあった。
・開花・結実の期間は長く続く。
・種子の数が多い。ただしそのことにはこだわりがない。
・種子はすぐに発芽するらしい。
・種子散布に失敗しても、とりあえずその場で発芽する。ただしそのあとは激しい競争が…

2014年2月20日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2014-02-20 06:37 | 植物 | Comments(0)

メマツヨイグサの夏

引き続き、夏のメマツヨイグサ。( 冬 、春
夏の終わり、9月10日の観察だ。

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これはロゼット状態のメマツヨイグサ。
たぶんロゼットのまま姿勢を低くして越冬するのだろう。
これが正しい(?)越年生雑草の姿。

こちらは成植物。

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昼間だから、花はしぼんでいるのだが、それにしても小さい。
おそらく、今年芽生えたものなのだろう。
その後、ロゼットをつくらずにいきなり抽苔したもののようだ。
メマツヨイグサは越年生雑草とされるが、年を越さずに開花結実するのも珍しくはない。

正しい(?)越年生のメマツヨイグサの成植物はこれ。

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すでにほとんどの葉は落ちているが、まだ開花結実を続けている。
う~む。さすが雑草だけにしぶとい。

こちらは帯化(たいか)した株。

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拡大して観る。
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先端付近では、盛んに葉をだし、花をつけている。懸命な姿だ。

帯化の原因は虫や菌による寄生など、いくつかあるようだ。
写真の株は、もしかすると春に観たアブラムシの付いた株だったのかもしれない。
帯化した部分が長いということは、このつらい状態が長く続いているのだろう。

2014年2月12日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2014-02-12 06:53 | 植物 | Comments(0)

メマツヨイグサの春

外は大雪で、たいへんなことになっているが、こちらはマイペースで、前回 に引き続き、メマツヨイグサの一年。

去年の4月20日。
冬の間低い姿勢で寒さに耐えていたロゼットが、春になって盛り上がってきた。

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緑の葉の先が赤くなっているのは、萌芽したあとで想定外の寒さに会ったためなのだろう。

上のロゼットは前年に芽生えて冬を越したものだが、春に芽生えるメマツヨイグサもある。

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同じ日に観たメマツヨイグサで、こちらはまだ芽生えたばかり。
発生が斉一でないのも、雑草の雑草たるところだ。

こちらは、大きなロゼット。

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同じときに同じ場所で観たのだが、もう花茎が出ている。前年の春から夏に芽生えたものと思われる。
よく観ると生長点付近がちりちりになっている。
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アブラムシだ。
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マツヨイグサアブラムシというやつらしい。

無翅虫と有翅虫がいて、白いのは脱皮殻。

せっかく早く花茎を出したのに、出る杭は打たれるというところか…
生長が早いものが有利かというと、必ずしもそうではないようだ。

2014年2月8日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2014-02-08 19:45 | 植物 | Comments(0)

赤い雑草の正体

2月1日に掲載した謎の赤い雑草を継続して観ているのだが、その正体がわかったので報告しておきたい。

※ 前回の報告は ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/17736719/

まずは2月下旬の観察から…
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これを観ると、株になっているのではなく、たくさんの芽生え(実生)の集まりであることがわかる。

別のを観よう。ここではあちこちに塊があった。
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画面左は倒伏した前年のメマツヨイグサ。
よく観ると、上のほうに怪しい芽生えがある。

もっとよく観よう…
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芽生えは、果実の裂け目から顔を出している。

なるほど。これはメマツヨイグサの芽生えだ!

本来なら、種子は風で散布されるのだろうが、その前に倒伏してまったので、仕方なしに果実(朔果)の中で発芽したもののようだ。さぞかし無念だっただろう。
そしてこの状態から、いくつの個体が無事に成長できるのだろうか。前途多難ではある。


およそ一箇月後の3月半ば過ぎに、また観に行った。
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少し大きくなって、葉には緑の部分が出てきたが、あまり変わってない感じ。

正体を知ってからは、倒伏したメマツヨイグサを探すと、面白いように見つかる。
おあつらえのように、いろいろな成長段階が観られるのがあった。
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倒伏した茎に沿ってスプラウトがあり、そして大小のロゼット。
大きなロゼットは、別の種子から発芽したものかもしれない。
メマツヨイグサの発芽は一斉に出るのではなく、ばらつきがあるとされているから、大きいものは前年の早い時期に発芽したのだろう。

それにしても…
ふつうの植物ならば、果実の中の、こんな状態の種子は発芽しないだろう。
さすが、帰化雑草、メマツヨイグサである。彼らの繁栄の源は、この繁殖力にあるようだ。
彼らにしてみれば、前途には熾烈な生存競争が待っているはずだが…

2013年3月29日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2013-03-29 18:33 | 植物 | Comments(0)

冬の雑草-2 メマツヨイグサの鳥肌

昨年末に観たメマツヨイグサのロゼット。
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旧い葉は耐えきれずに枯れてしまったが、中心部には新しい葉。

その後、年越しをした1月6日…
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年末年始は寒い日が続いたのだが、ちゃんと新葉を出し続けているらしい。
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元気な姿に、こちらも元気をいただく。
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よく観ると、葉の赤くなったところに赤い粒々がある。

少し外側の葉も観てみる。
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このブツブツは何だろう。
寒くて鳥肌が立ったのだろうか。

葉の表面には細かな毛が密生してビロウドのような手触り。
メマツヨイグサの茎には、毛の付け根に赤い粒があるが、それとは違ったもののようだ。

ちなみに、周囲のロゼットを見ると、この粒があるものとないものとの両方があった。


ついでにコマツヨイグサも観ておこう

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同じ仲間のコマツヨイグサは寒さに強いらしく、どれも元気な緑色のロゼットだ。
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若い葉は、切れ込みがなく、多肉質な感じ。
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角度によって白い毛がはっきりとわかる。
これが寒さに耐える秘訣なのだろうか…

2013年1月16日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2013-01-16 06:07 | 植物 | Comments(0)

雑草の冬越し-1 ロゼットを観る

昨年末から雑草の冬越しを観ている。
長引く風邪と寒さでなかなか外に出られないが、のんびりやろう。

メマツヨイグサ
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幼いメマツヨイグサのロゼット。
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すぐそばにあった別のロゼットはずっと大形。
全身を赤くして、がんばって寒さに耐えている。

ロゼットの隙間にあるのはオランダミミナグサだ。発芽してはみたものの、場違いなところに顔を出して、困惑しているのだろう。

ロゼットは寒さをしのぐためということのほかに、草刈りされにくいとか、あるいは踏まれても強いなどの利点があげられているが、それはヒトとの関わりができてからのこと。
もともとは、素早く地表に広がって他の植物を抑える、というのがメリットだったのかもしれない。
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中心を観ると、鮮やかな緑色とのコントラストが美しい。
真ん中の未展開の部分から次々に葉を出しているのだろう。順番をたどりながら想像してみよう。

ヒメムカシヨモギ
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上のロゼットは日当たりのよい暖かい場所にあって、いかにも健康そうな姿。
ヒメムカシヨモギは、造成地などの裸地で見られることが多く、ポツリポツリと点在するので、個体として撮りやすい。
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こちらは半日陰にあったロゼットで、青黒く、寒さに震えているような色だ。
ごく低い態勢で、這いつくばったようになっている。

ナズナ
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ナズナはひしめき合うように群落になることが多い。
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さっきのロゼットのすぐそばで、いっせいに咲き誇るナズナも観られた。
少しでもチャンスがあれば花を開き、果実を着ける。臨機応変で、いかにも雑草らしい。

ハルジオン
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ハルジオンは整ったロゼット姿にはならない。アバウトな性格なのだろう。
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こちらのハルジオンは大きい。直径50-60cmほどのロゼットが並んでいた。
さっきのロゼットが芽生えたばかりの1年生とすると、こちらは古株の2年生か。ハルジオンは多年生とされているが、どのくらい続くのだろう。
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こちらでは、もう抽苔していた。
これを撮ったのは1月はじめ。厳冬期に花を着けるとは知らなかった。
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開花しようとしたものの、寒さに驚いて縮こまってしまったようだ。

タンポポ
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おなじみのセイヨウタンポポ。
こいつはホントに、いつでも花を着ける。いかにも雑草らしい雑草だ。
耐寒性のためと思うが、この時期は花茎を伸ばさず、地表すれすれに頭花をつける。
昨年の1月にも似た記事を書いたので、見ていただきたい。
『雑草の防寒対策』 http://sizenkan.exblog.jp/12790406/
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はいつくばって撮影していると、通りがかりのご夫婦が「日本タンポポですか?」声をかけてきた。
老夫婦は、私がカントウタンポポを撮っていると思って興味を持ったのだろう。
「いや、ごく普通のセイヨウタンポポです。こんな時期に花が咲いていて嬉しいですよね…」というと “何でそんなものを” といった表情をして立ち去った。まだ話をしたかったのに…

2012年2月17日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2012-02-17 22:04 | 植物 | Comments(0)

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