自然観察大学ブログ

タグ:セイタカアワダチソウ ( 11 ) タグの人気記事




ゴミグモ(セイタカアワダチソウの虫2015 その2)

ゴミグモの歩く姿を観ることに成功した。
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ちょっと不器用そう。

いつもはゴミの中に隠れて、じっと動かない。
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ゴミグモとはちょっと気の毒な名前だが、そのとおり、ゴミかクモか、みごとな擬態だ。

ちょっと失礼してゴミグモを突つくと、すぐに “ポイッ”と下草の上に落ちる。
それでも、ものの数分間待っていると、スルスルと戻って来て、所定のポジションに収まる。
落ちるときに糸を出しているので、それをたどってくるのだ。
一枚めの写真は、そうやって戻ってきたところを撮ったものなのであった。

上のゴミグモAに対し、近くにあった別のゴミグモBを観てみよう。
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垂直の円網の真ん中に、自分の食べかすを集めて棒状にしている。
6月のこの時期、棒の下半分は卵嚢のようだが、この卵嚢もゴミと区別がつかない。
この場所は好い環境のようで、なかなか立派なゴミ屋敷だ。

※ 前回と同じ、6月のセイタカアワダチソウ群落の観察の続きです。あいかわらず旧い話ですみません。

上の写真ではどれがクモかわかりにくいので、少しアップにしてみた。
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ゴミグモBも、脚をきっちりと折りたたんで、マイポジションに収まっている。
歩く時の写真と比べると、たたまれた脚が頭胸部をおおい隠しているのが分かる。
この姿勢でいつまでも動かない。痺れたりはしないのだろうか。

失礼して、これも突ついてみた。
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消えた後のこの空間が、ゴミグモBの所定位置。
本人はどこへ行ったかというと…
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網の上方に登って、一人でゴミのフリ。
下に落ちないこともあるらしい。

待つほどもなく戻ってきた。
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ゴミグモBも不器用な歩き方だ。
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所定の席にまっしぐら…
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戻るとすぐに、そこにあった黒い塊を抱え込み、食べはじめた。
獲物のテントウムシを食べているところだったらしい。
こういう場合は落下せずに近場に退避するということなのだろうか。

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うーむ。見た目はやっぱりゴミ。
本人は行儀よく食事しているつもりなのだろうか…

2015年9月7日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-09-07 07:30 | 昆虫など | Comments(0)

続・セイタカアワダチソウの花を観る ‐開花の順序‐

以前にも「セイタカアワダチソウの花を観る」で記したが、今回はさらによく観させてもらおう。
(今ごろすみません)

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頭花の周辺部が舌状花で、中心部は管状花(筒状花)。
舌状花も管状花も小さいが、こうしてみるとけっこうあでやかだ。

別の角度の写真はこちら…
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舌状花と管状花はよくわかるが、雄しべと雌しべはどうなっているのか、いまひとつわからない。

ひとつの頭花を取り出して、よく観てみよう。
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これはまだ開花はじめの、舌状花だけの頭花。
普通は舌状花が先に開き、そのあと少し遅れて管状花が開く。
たくさんの雌しべが観えるが、舌状花には雌しべしかない。
林立する雌しべの奥に観えるドーム型のものが管状花のつぼみだ。

次は管状花も開いた状態。
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管状花から長い雌しべが出ている。
この雌しべは長く、舌状花の雌しべ(少し細身でY字型)よりもアタマ二つくらい突出した感じだ。

雌しべを観ると、二またになった柱頭には花粉がついている。
花柱を取り巻くようについているのが雄しべで、この時点ですでに花粉は無くなっている。

頭花の全体を包むうろこ状のものは総苞片で、その内側に観える白いのは冠毛だ。この冠毛が果実のときに綿毛のようになる。
小さい頭花ながらも、キク科の基本をまもった形だ。

管状花の雄しべと雌しべの関係がよくわかる頭花があった。
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画面で突出して見えるのが3本ある。
両サイドは雌しべが伸びて、ちょっと太めの二またの柱頭が見える。
中央は雄しべが伸びた状態である。雄しべは多数が合着して膜状になり、その中には雌しべがある。
つまり1個の雌しべを多数の雄しべが筒状に取り巻く形だ。

注目すべきは花糸だ。膜状部分の下にある糸状のものが雄しべの花糸である。
両サイドの花糸は剥離して縮んでいる。どうやらこれが縮むことで雌しべの柱頭が出てくるようだ。

連続したシーンを観察したわけではないが、まとめてみると次のように想像される。
① はじめは雄しべが伸びた状態。(画面の真ん中の少しピンぼけのもの)
② 雄しべが終わると花糸が縮んで筒状の雄しべが下にずれる。
③ 中に隠れていた雌しべの柱頭が顔を出す。

う~む。
自家受粉を避けるための雄性先熟だろう。小さい花だが、うまくできているものだ。
しかし、これだと自花受粉(同花受粉)をしなくても、同じ頭花、あるいは同じ株同士では受粉してしまう(隣花受粉)。セイタカアワダチソウは大量の花を次々に着けるのだから、ほとんどは自家受粉になるだろう。緻密な仕組みを持っているくせに、意外にアバウトだ。
しかしこの鷹揚さが先祖代々つちかった、セイタカアワダチソウの繁殖戦略なのだろう。

余談ですが…
セイタカアワダチソウはかつて花粉症の原因植物とされたことがあったが、本当はそうではない。
先日、ラジオのある番組で、かのAさんが次のように言っていた。
「セイタカアワダチソウは花粉症の原因となり、別名ブタクサとも言われる」
セイタカアワダチソウの名誉のために、放送後その番組にメールで投稿しておいた。
お詫びと訂正をしてくれていればいいのだが…

2015年1月26日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-01-26 07:21 | 植物 | Comments(0)

見直したいセイタカアワダチソウ

ふるい話で申し訳ないが、10月末の観察。

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あぜのセイタカアワダチソウが満開で、きれいに並んでいた。
画面右側が水田で、水路を挟んで左は一面のカラムシである。緑と黄色のなかなか好い光景であった。

セイタカアワダチソウは草丈40-50cmとほどよい高さでおさまっている。
最近は小型化したセイタカアワダチソウが出現しているという話も聞くが、想像するに、ここの場合は何度か草刈りをされことによるのだろう。稲刈りが終わってからは草刈されることなく、あわてて茎を伸ばして花をつけた、ということなのだろう。
いずれにしても、このような畦のセイタカアワダチソウを観るのははじめてだったが、なかなか美しい。
切り花のソリダゴはセイタカアワダチソウとは近縁で、学名 Solidago なのだ。

例によって昆虫たちの格好の蜜源となっている。

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キタテハとウラナミシジミ、画面右端にはハナアブ…
写真にするとたいしたことないように見えるが、実際にはかなりの賑わいであった。
晩秋のセイタカアワダチソウは、虫たちにとってありがたい蜜源なのだ。


セイタカアワダチソウの花を観る http://sizenkan.exblog.jp/12241705/
セイタカアワダチソウの訪花昆虫(1) http://sizenkan.exblog.jp/12249177/ ((5)までありあす)


ところで、はじめの写真のカラムシでは、こんな葉があった。

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めくってみると…
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中にはアカタテハの幼虫。


適度に管理された里山は、心地よい。


まいど季節外れの報告で申し訳ないが、10月末の館山の続きであった。


2013年12月14日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2013-12-14 11:15 | 植物と虫 | Comments(0)

冬の雑草-3 ロゼットは寒さに耐えるためのカタチか?

セイタカアワダチソウのロゼット。
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ロゼットの定義は 〝根から(ごく短い茎から)放射状に根生葉を広げる〟 ということなので、厳密に考えるとこれはロゼットではないかもしれない。
セイタカアワダチソウは地下茎を伸ばして、地上に顔を出したその先に葉をつけるからだ。根生葉ではなく茎生葉ということになる。
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そうはいってもロゼットである。

植物がロゼットの形をとる理由の一つは 〝冬の寒さに耐えるため〟 と言われているが、それを示してくれる場面に遭遇した。

地上茎を立てたセイタカアワダチソウ。
彼は早まって抜け駆けしてしまったようだ。
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先のほうは萎れたようになっている。
上の写真は12月末であるが、その後継続して観ると…
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1週間後には上の写真のように全身が萎れていた。
こうして見ると、やはりロゼットは寒さに絶えるのに有効と考えられる。

それにしても、雑草の世界でも 〝出る杭は打たれる〟 ということらしい。

2013年1月21日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2013-01-21 13:10 | 植物 | Comments(0)

雑草の冬越し-2 セイタカアワダチソウ

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“泡立ち草”の名前の由来といわれるその姿が、冬の野に目立つ。

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拡大して観ると、褐色の果実に白い冠毛があることがわかる。すごい数の果実だ。
それにしても、セイタカアワダチソウはどうしてさっさと種子散布しないのだろう。
発芽に適した季節になるのを待っているのだろうか?

冬のセイタカアワダチソウのもうひとつの姿。
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画面中央に2株並んでいるが、左側に見える小さい株とおそらく地下茎でつながっているのだろう。さらに画面右上の隅に見えるのは、立ち枯れ状態になっている昨年の株で、たぶんここから地下茎が伸びて全部がつながっているものと考えられる。
種子と地下茎と、ダブルで繁殖する作戦だ。

ロゼットのようで、ロゼットでない

ところで、これはロゼットのようだが、ロゼットとは言わないそうだ。
ロゼットの定義を「校庭の雑草」(岩瀬徹・川名興・飯島和子、全農教)で確認すると、“根ぎわから葉を放射状に出し、低く広げている形をロゼットという” とある。
セイタカアワダチソウの場合は根ぎわから葉が出ているのではなく、地下茎から葉が出ている。根生葉ではなく茎生葉ということなのだろう。

………………………………………………………………………………
お詫びと訂正(2012年3月6日追記)
セイタカアワダチソウもロゼットと言って良いようです。申し訳ありませんでした。
「写真で見る植物用語」(岩瀬徹、大野啓一、全農教、p27)では、ロゼットの例としてセイタカアワダチソウが取り上げられています。
言い訳をすると、セイタカアワダチソウは短い茎を立てて葉をつける場合があり、典型的なロゼットではない、ということだと思います。
上記で “ロゼットではない” と記したのは、「校庭の雑草」編集中にロゼットを一覧で掲載する際に、セイタカアワダチソウは典型とは言えないとして候補リストから除外した記憶があるからでした。
………………………………………………………………………………

ここまでの写真は昨年末に撮ったものだが、同時期に別の場所では花も見られた。
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このセイタカアワダチソウは草丈数十cm。草刈り後から再生してあわてて花をつけたのだろう。

果実をつけ、地下茎を伸ばし、花をつける。
同時にこれだけいろんなことをしているセイタカアワダチソウは、まさに自由自在、融通無碍だ。これをシタタカと見るか、ケンメイと見るか…

2012年2月24日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2012-02-24 12:49 | 植物 | Comments(6)

セイタカアワダチソウの訪花昆虫(5)

コアオハナムグリ
花に潜るから “ハナムグリ”というそうだが“潜る”を“むぐる”というのはどこかで転訛したのだろうか。そういえば私も子供のころ、潜水で泳ぐのを“むぐる”といっていたような記憶がある。
コアオハナムグリは意外に敏感で、危険を察知すると頭を埋めるようにしてじっと動きを止める。一度警戒体勢に入ると5分から10分は起動しない。気長に待って撮った。
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コアオハナムグリはミカンの花に潜って、頭や脚でミカンの子房表面に傷を付ける。成長したミカンは果実の表面に傷が残るので、商品価値がなくなるので、この虫はミカンの訪花害虫といわれている。味は変わらないと思うのだが、商売となると難しいのだろう。

テントウムシ
訪花昆虫ではないが、テントウムシの話をさせていただく。
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ナナホシテントウの飛び立つ瞬間の撮影にチャレンジしてみた。前翅が少し開いた直後にシャッターチャンスが来るのだが、そう何度も繰り返すことはできないので、けっこう難しい。
飛んでる姿をテーマに撮り続けている http://geocities.yahoo.co.jp/gl/tanatinsan 鎮さん に、秘訣を伝授いただきたいものだ。
(鎮さんは自然観察大学の学生です)

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ナナホシテントウは、擬死(偽死とも書くらしい)を撮るつもりで持ち帰った。ご存知の方は多いと思うが、昆虫が死んだふりをすることである。擬死はハムシやタマムシ、ゾウムシなど小さな甲虫類に多く観られる。葉の上の虫を採ろうとして、ポロリと落ちて逃してしまった経験は皆さんにもあると思う。
擬死は、野外では普通に体験できるが、撮影用に採集した昆虫は意外にも擬死しないようだ。環境の変化のためか、持ち帰った虫たちは興奮してしまって擬死どころではない。みなクモの子を散らすように逃げるのだ。
この写真は7,8頭のテントウムシをぶちまけて、何度目かの試技でやっと死んでくれたものである。

テントウムシの黄色い汁
擬死を撮るつもりが、思いがけずに黄色い汁が撮れた。
撮影中は気づかなかったのだが、写真の仕上がりをチェックしていて “擬死から復活したテントウムシ” の中にの中に次の写真を発見した。
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両肩(胸部と翅の境界部分)に黄色い汁が見える。ウィキペディアには関節から出るとあるが、どこの関節なのだろう。
なお、黄色い汁には呼び名がないようなので、“黄毒汁(きどくじる)” と呼ばせていただくことにする。黄痰、黄粘液、黄臭毒… ほかに良い名前が思いつかない。
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けっこう大量に出るものだ。その後もたらしながら歩いていたらしい。
汁に気づいていたら、臭いをかいだり、ちょっと舐めてみたりできたものを… 

黄毒汁も野外では普通に体験できるが、いざ撮影しようと思うと困難であった。
以前、試行錯誤したあげくに自然観察大学のY先生に黄毒汁撮影の秘訣をうかがったことがある。
Y先生いわく “カメラを構えた状態で奥さんに刺激を与えてもらうのがいいでしょう。だから秘訣は夫婦円満であることです。ちなみに私も撮影を試みていますが、いまだに成功していません。”

余談ですが…
黄毒汁の臭いと毒のおかげで捕食者に襲われることはない、というのは広く言われている話なので、ホントは正式な呼称があるのかもしれない。ご存知の方がいらしたら、ぜひ教えていただきたい。
しかし、もしも名前がないとしたら情けない話だ。
以前 『イモムシの眼は筋肉袋』 : http://sizenkan.exblog.jp/12032640/ でも呼称がないらしいことを記した。
昆虫学にかかわる先生方にお願いです。ぜひ適切な名称を付けていただきたい。
そうでないと、日常会話が困難になってしまうマニアックな人々がいるのです。

2010年11月23日、報告:事務局O

【11/26追記:反射出血と言うそうです】
南十字星さんから、これは “反射出血” と言う、というコメントをいただきました。本稿の右下の “Comments” をクリックするとコメントを読むことができるので、ぜひどうぞ。
「反射出血 テントウムシ」で検索してみましたが、DNA解析に利用されているそうですね。
南十字星さん、ありがとうございました。今後ともご指導よろしくお願いいたします。
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by sizenkansatu | 2010-11-23 17:50 | 昆虫など | Comments(2)

セイタカアワダチソウの訪花昆虫(4)

カメムシとクモ

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セイタカアワダチソウの花が終わったところに、カメムシの幼虫が群がっている。
子房を吸汁しているのだろう。キク科のヒメジョオンなどの花上でカメムシ類を見かけることがあるが、あれも子房を吸汁しているのだろうか。アワダチソウに混生していたオオニシキソウから移動してきたのかもしれない。
カメムシが花を吸蜜するということは聞いたことがない。 “ハナカメムシ”というグループがあるが、彼らは名前に反して捕食者である。

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食事中のクモがいた。食べられているのはカメムシの一種らしい。
クモは捕らえた獲物に消化液を注入して、溶かしてから吸収するそうだ。考えると恐ろしい。このカメムシの体内は溶かされてドロドロになっているのだろうか? 身の毛もよだつ食べられかただ。
自然観察大学のA先生は、この話を明朗快活に身振り手振りで説明してくれたのだが…

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こちらは別のクモ。眼の間がひらいて愛嬌のある顔をしているが、この表情にだまされてはいけない。
第1脚と第2脚を大きく広げているのは獲物を待つポーズ。獲物を捕らえた後は前述のおぞましい食べ方をするのだ。
このクモはカニグモ科のハナグモの仲間だろう。(前掲のクモもハナグモの仲間だろうか)
眼が顔の両側に離れて見えるが、その間にある二つの小黒点も眼。こちら側に4つの単眼があり、反対側(頭の後ろ側)にも単眼が4つある。
普通クモは8つ眼ですべて単眼、配列は種によって違うという。おそらくみな生活に適した配列になっているのだろう。ハナグモの8つの眼が前後(上下?)2列に並ぶのは、前方の獲物を捕らえる眼と、後方を警戒する眼と考えられる。
この体制なら地上のすべてを半球状に見ることができそうだ。それにしても、8つの眼から同時に入る視覚情報をうまく整理するとは、小さいながらなかなかやるものだ。

このハナグモが獲物を捕らえるところを撮ろうとねばっていたのだが、うまくいかなかった。ハナグモはずっと不動の姿勢で、こちらもけっこう長い間観ていたのだが、クモのほうが先にあきらめて、スゴスゴと不器用に後ずさりしながら移動していった。

参考にさせていただきました:『改訂 校庭のクモ・ダニ・アブラムシ』(浅間茂ら、全農教)

2010年11月19日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-11-19 19:38 | 昆虫など | Comments(0)

セイタカアワダチソウの訪花昆虫(3)

アブとハエ
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これはホソヒラタアブの一種。セイタカアワダチソウの頭花と比べると大きさがイメージできると思う。
はじめは無難な写真を紹介した。

アブもハエも翅が2枚で、触角が短いのが特徴で、どちらも分類学上 “ハエ目” に属する。
後翅が平均棍という棒状に変化して一対の前翅だけなので、かつては “双翅目” という言われていたが、この名前のほうがしっくりする。
カ(蚊)も同じハエ目なのでなおさらだ。

【注意】 次の写真にご注意。
(画面をスクロールする前に、虫嫌いの人はパスしたほうがいいかもしれません)
ハエの頭のアップ。
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光の反射であろう。複眼に不思議な紋様が浮き出ている。
もうひとつご注目いただきたいのは “行儀のよい食事”。
両前脚で雄しべを持って、そっと口を当てている。何流の作法か?
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全身が写ったのはこれ。ツマグロキンバエあるいはその仲間と思われる。
ハエ類の口器は折りたたみ式で、先端から吸収するので、象の鼻に例えられている。イエバエは食料に消化液をかけて溶かしたものを吸収するというが、このハエもそうしているのだろうか。

ハチに似たアブ
訪花性のアブはハチに似たものが多い。“擬態”と言って、危険なスズメバチやミツバチなどに姿を似せることによって天敵から身を守ると言われている。
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これはオオハナアブの仲間。擬態の主はマルハナバチや小型のクマバチといったところか。このアブにも複眼に紋様が出ている。
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こちらはナミハナアブ。私の身近ではもっとも多く、普通に見られる。ミツバチに似ている。

参考:ハチの口器
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ミツバチは先の尖った舌のような口器。これで蜜を吸うのだろう。
よく観ると舌のような口器のほかに大あごもある。ミツバチの大あごは目立たないが、スズメバチではよく目立つ。ハチ類の口器は複雑な構造だ。

余談ですが…
私はハエに好かれるタイプらしい。このブログの初期にコバエと共同作戦でホソミオツネントンボを撮影したという報告をさせていただいた。
(5月の十二天の森 http://sizenkan.exblog.jp/11129305/
不潔にしているためだろうか、ぼんやりと昼寝をしている時などに、ハエが体にとまってひんやりとすることがある。あれはもしかすると消化液をかけられているのだろうか。
現在の私の苦悩(?)は、寝ている間に頭髪を消化されてしまったことによるとか…
まぁ、相手がサシバエや吸血アブでなかったことをラッキーとするか。

2010年11月16日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-11-16 19:56 | 昆虫など | Comments(0)

セイタカアワダチソウの訪花昆虫(2)

ニホンミツバチとセイヨウミツバチ
訪花昆虫といえばミツバチが代表だ。
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全体が黄色っぽいのがセイヨウミツバチ(上)で、ニホンミツバチ(下)は黒っぽい印象。
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腹部の第1節と第2節が橙黄色がセイヨウで、黒褐色に縞があるのがニホンミツバチだが、色の変異もあるので、正確には後翅の翅脈で見分けるらしい。
今回観察できたのはどうもニホンミツバチのほうが多かった。季節的なものか、それとも場所柄か、あるいはセイタカアワダチソウという植物への嗜好性によるものなのか。

花粉を後脚に貯める
ミツバチが花粉を集めて巣へ持ち帰ることはよく言われているが、後脚に花粉だんごをつけたミツバチは普通に観察できる。次の写真はニホンミツバチ。
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d0163696_2065946.jpgミツバチの後脚はスプーン状になっていて、さらに周縁部に長毛があって花粉を貯めやすいようにできている。左の写真はセイヨウミツバチでこの部分を花粉籠:ポーレン・バスケットと言うらしい。

全身花粉だらけのニホンミツバチが、前脚で顔を拭う動作をはじめた。
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観ていると、ゴソゴソやっているうちに顔がきれいになった。
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顔や頭だけでなく全身に付着した花粉を、うまく脚を使って花粉籠に貯めるらしいが、細かいことは分からなかった。また機会を見つけて観察したい。

※ 予定変更してミツバチの話でした。次こそアブとハエの話です。

2010年11月15日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-11-15 20:04 | 昆虫など | Comments(0)

セイタカアワダチソウの訪花昆虫(1)

まずは、やっぱりチョウから紹介しよう。
ホントはハエ・アブからはじめたいのだが、嫌われてしまいそうだ。
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キタテハ。これは秋型で、赤味が強く翅の縁の切れ込みが大きい。夏型はもっと色が弱くて切れ込みが浅いらしい。
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この角度だと口器がよくわかる。もうひとつ注目してほしいのは脚。
タテハチョウの仲間は、一見すると脚が4本に見える。

d0163696_2031398.jpgよく観ると頭部からツノ状のものが突き出ているが、これがあと2本の前脚だ
前脚は感覚器として特化し、味覚を感じるといわれているが、これで探っているところを見たことは未だない。こんどは気をつけて観察せねば。

<2013.12.3 訂正> これは下唇髭だそうです。訂正します。小さくなった前脚は複眼の後ろあたりにあるようです。見えにくいですが。

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これはベニシジミ。ここまでの人生(蝶生?)、波乱万丈だったのだろう。鱗粉が落ちて、かなりくたびれたように見える。写真では匂いがわからないが、実物からは加齢臭がした(ウソ)。
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チョウ類の成虫の口器はみな針状で、吸蜜するときに伸ばすが、普段は前の写真のように丸めている。
構造的には左右の顎(あご)が合わさってできたもので、細い口針の左右の合わせ目の毛細管現象で蜜を吸うというが… いずれA先生に走査電顕で解明していただきたいものだ。

次回は本番のハエとアブ。嫌がらずに見てほしいです。

2010年11月11日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-11-11 20:38 | 昆虫など | Comments(0)

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