自然観察大学ブログ

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「カメムシ博士入門」ができた!

博士入門シリーズに新しい仲間ができた。
タイトルは「カメムシ博士入門」。
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このシリーズの中でも飛び抜けてマニアックといってよいだろう。
(ほめ言葉です)

ご存知かと思うが、このシリーズは個々の名前を調べるための図鑑ではない。
「昆虫博士入門」が昆虫の世界を概観し、そのすべてを知ることをめざした本であるように、本書はカメムシ界全体を知るための本なのだ。
4章で構成される本書を簡単に紹介させていただく。

第1章:カメムシの形とくらし
本シリーズでおなじみの「形とくらし」がテーマだ。
食性と口器、翅や脚の構造、子育てなどの多様な生態… 
これほどの写真がよくぞそろったものだと思う。
他では絶対に知ることのできない、至高の世界だ。
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●私の驚愕したもの3選(写真は書籍で見てほしい)
ヒラタカメムシ類の口針!
イトカメムシの臭腺!!
アシブトカタビロアメンボの脚!!!


第2章:カメムシを探そう
カメムシを見つけるための探索ガイド。森や草原、地中や水辺、建物内、日向と日陰、止水と流水、川と海、石ころの裏側から高山など、緻密に紹介してくれる。
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●私の驚愕したもの
なんといっても「遠洋のウミアメンボ」!!
こんなところにもカメムシはいるのか、と驚かされる。


第3章:いろいろなカメムシ
カメムシといっても、アメンボやグンバイムシ、トコジラミもカメムシの仲間だ。
タイコウチやナベブタムシ、ミズムシなんていう仲間もいる。
日本産カメムシ全55科について、代表種の写真(これが大迫力)、簡潔な特徴とともに紹介している。
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●お気に入りのカメムシ
事務所隣席の女性のお気に入りは「ヒラタカメムシ科」。侘び寂びを心得た、かなりハイレベルな女性のようだ。
私の好みは、やはり「キンカメムシ科」か。「オオメカメムシ科」も好いが…


第4章:カメムシ博士をめざして
採集・観察方法では、ビギナー向けはもちろん、専門家ならではのノウハウまで惜しげもなく紹介されている。
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ほかにも標本作成、同定から、さらには付録として「もっと知りたいカメムシの世界」。
至れり尽くせりだ。


本書を手にした愛好家は、紙面から目が離せなくなること、請け合いである。
一気に読破したそのあとは、実際に自分の眼で確認したくなって、野外に出ることになる。
そしてカメムシ博士への道を歩むことになるだろう。


自然観察大学では、「カメムシ博士入門」出版記念を兼ねて、室内講習会での講演をお願いしたかったのだが、著者のみなさんは多忙な方、遠方の方ばかりで今のところ実現できていない。
いずれはぜひ講演をお願いしたいものである。


なお、自然観察大学ブログでもカメムシは何度も扱わせていただいているが、その疑問は本書によってことごとく回答が得られたことをご報告する。
※ 本ブログの過去の記事は、PCのブログ内検索で「カメムシ」「サシガメ」などと入力すると一覧できます。

同じ博士入門シリーズで、いま水面下で進めている「樹木博士入門」というのがある。
その著者のお一人でもあり、自然観察大学講師でもあるK名先生の感想は次のとおり。
・「カメムシ学の基本を端的に示す」と前書きにあるが、その明確な目的に向けて、みごとに実現されている。
・鮮明な写真とともに個々の説明がていねいで、わかりやすく表現されている。
・4つの章立てがよい。
・第1章、第3章はもちろんだが、じっくり見ると第2章が凄い。カメムシの適応力に驚き、それをまとめた著者の力量に感心させられた。
・第4章「カメムシ博士をめざして」もよく考えられている。
・付録の「もっと知りたいカメムシの世界」の海外のカメムシのコメントが面白い。
・カバー裏の高橋敬一氏の推薦文がユニークで素晴らしい。

チーム樹木博士の他のメンバーのご感想も、一様に「よくぞここまでやった」というものだった。
(さらに「我々も負けていない」という発言も…)


「カメムシ博士入門」のくわしい内容と各ページの大きな画像(PDF)は、出版社のHPをどうぞ。
⇒ http://www.zennokyo.co.jp/book/hakase/Dr_km.html


なお、自然観察大学HPの【本の紹介】で、近日中に記事が載る予定である。


2018年9月7日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2018-09-07 16:33 | その他 | Comments(0)

真田幸村とカメムシ

新年あけましておめでとうございます。
2016年も寛大な心でお付き合いいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

11月末に、大阪城と大坂の陣にかかわる旧跡を観てきた。

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真田幸村は、大阪冬の陣の真田丸で奮戦したことと、夏の陣での野戦で徳川家康を追いつめたことで知られる。幸村には信繁という名前もあるが、どちらかというと幸村が一般的なので、ここでは幸村と記させていただく。

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真田幸村が最期を迎えたとされる、安井神社。(安居神社、安居天神などともいう)
茶臼山(今は公園になっている)のすぐ近くで、住宅街のど真ん中にある。
小さな神社で、この写真にほぼ全域が映っている。

うっそうとした神域の一画には真田幸村の銅像があった。

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最近建立されたもののようで、この場ではちょっと浮いた感じ。
左脇(向かって右)にある刀は、もしかすると村正だろうか?
あの、徳川家に仇をなす妖刀村正として知られる名刀だ。
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この像の右肩にカメムシがいた。(見えますか?)
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ひなたぼっこをしているところだろうか。
背面には彫刻のような重厚な紋様があり、どことなく甲冑に似ている。格調高い紋様は、幸村よりもずっと立派である。
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横から観ると、かっこいいアスリート体型。
図鑑で調べるとミナミクモヘリカメムシのようだ。よく似た種でオオクモヘリカメムシがあるが、前者は両肩のとげが鋭く突き出る由なので、たぶんこれだろう。

幸村の頭の上にもカメムシがいた。

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アオクサカメムシだろうか。

真田幸村はいま話題の中心のようだが、カメムシたちにまで人気がある。



余談ですが…

真田幸村は2016年のNHK大河ドラマで話題になっている。真田親子(特に昌幸と幸村)は以前から人気が高かったが、これは不思議だ。歴史や伝承といったものは、権力者によってつくられるものだからだ。
徳川政権以降の真田人気は、将軍家の度量の広さからくるものなのだろうか。

「華、散りゆけど-真田幸村連戦記-」(海道龍一郎、集英社文庫)というのがある。
これはぜひ読んでいただきたい、おすすめの一冊である。とくに、冬の陣の真田丸の準備から攻防戦までは目を離すことができない。一気読みの覚悟が必要だ。

私はこれまで真田昌幸(親父のほう)ファンで、巷間の幸村人気には抵抗を感じていたのだが、これを読んで、俄然幸村ファンになってしまった。家人もこの文庫を読んで感激し、ぜひ現地を観に行こうと思い立った次第である。

なお、このブログでは過去にいくつか真田にかかわる報告をさせていただいてきたので、ご覧いただけるとありがたい。

上田城の攻防 -エゾタンポポとセイヨウタンポポ-
真田の庄-その1 砥石城を守る「雀の槍」 
真田の庄-その2 佐久間象山とタンポポ 
真田の庄-その3 真田氏本城のタンポポ 
真田の庄-おまけ イタドリハムシの美容法   


安井の清水

さて、私が安井神社を訪れた一番の目的は、境内にある安井の清水だ。カメムシ探しに来たわけではない。
幸村は夏の陣での家康襲撃のあと、安井の清水を末期に飲んだとされる。前述の海道龍一郎氏の文庫本でも安井の清水は重要な位置を占めている。
これは、真田ファンならずとも見のがすことはできない。

ところが、境内にはそれらしき清水が見当たらない。
社務所でうかがったところ、社務所の脇の石段を少し降りたところにあるが、石段が危険な状態なので進入禁止だという。
な、なんということか。

指示されたほうへ向かうと、怪しげな看板があった。

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簡素なのはよいとして、周辺の掃除用具は何とかならないものだろうか。

石段のところにロープが張られ、立ち入り禁止区域となっている。

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石段の上から覗いた「安井の清水」。
清水は枯れているようには見えないが、どうなのだろう。
飲むことはおろか、近づくこともできないとは、無念である。
崩れかけた石段が危険だというのなら、ぜひ、最優先で修復していただきたい。
幸村の銅像よりもはるかに価値が高いと思う。
人間にとっても、カメムシにとっても、である。



もう一つ余談

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これは「あべのハルカス」からの夜景。
はるか向こう、画面右上(奥)に見えるのが大阪城だ。(クリックすると拡大できます)
画面左を貫通する明るい通りは谷町筋で、手前の暗い一画は天王寺。フレーム外の左手前には茶臼山と安井神社がある。
ということは、かつての大阪城総構(そうがまえ)は、すぐ目の前まであったことになる。その距離約4km。壮大なスケールに改めて驚かされた。


なお、今回の写真は新しく導入したオリンパスOM-D M5 MarkⅡで撮ったものだ。
暗い境内でカメムシがバッチリ撮れていることにも感激したが、夜景が手持ちで撮れたことに驚いた。シャッター速度は1/6秒であった。本機の手ブレ補正機能は本物のようだ。

新発見された本当の真田丸跡地のことなど、報告したいことはまだまだあるが、やめておこう。自然観察とどんどん離れてしまいそうだ。

2016年1月4日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2016-01-04 16:19 | フィールド | Comments(0)

江戸川べりの観察-37 イノコズチに来た虫②

今回はカメムシ編。

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まずはヒメマダラナガカメムシ。
鮮やかな美形カメムシである。
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ちゃんと吸蜜している。
それにしても、いつ観ても感心されられるが、昆虫の口吻はよくできている。
ちょいと伸ばせば花の奥に届き、あっという間に吸ってしまう。

 参考:カメムシの口器-4 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/19440205/
(キバラヘリカメムシの内容ですが、末尾にカメムシの口器1-3のリンクがあります) 


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こちらはホソハリカメムシ。
よく見かけるカメムシだが、横から観るとなかなかかっこいい。


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つぎはブチヒゲカメムシ。
白黒のひげが特徴。ヨコヅナサシガメほどではないが白黒の腹側も目立つ。
こちらの化粧まわしは平幕クラスか…


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ブチヒゲカメムシの幼虫もいた。
いろんなところで見かける広食性のカメムシだが、幼虫がいるということは、イノコズチの植物体上で繁殖しているということだ。

上で紹介したカメムシで、幼虫がいたのはブチヒゲカメムシのみである。
ブチヒゲ以外は、イノコズチ上で生活しているのではなく、成虫が飛来して花の蜜を吸ったということなのだろう。
カメムシといえば、果実や穀類、豆の子実を吸うと思われがちだが、吸蜜もする。
参考までに以下をご覧いただきたい。
 ● 吸蜜するカメムシ? ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/12457076/
 ● カメムシの吸蜜 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/12495921/ 


季節外れのイノコズチの虫は、あともう一回報告させていただく。

2015年12月21日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-12-21 12:53 | 植物と虫 | Comments(0)

セイタカアワダチソウの虫たち 2015 その1

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ここ数年、目立って増えているアワダチソウグンバイ。
バックの葉の白い部分はこの虫に吸汁された跡だ。
私の周りのセイタカアワダチソウは、ほとんどがこのグンバイムシに吸われている。
そしてこの虫は、セイタカアワダチソウだけでなくヒマワリなどキク科植物を中心にいろいろな植物につく。

【参考1】アワダチソウグンバイとゴボウと風と 
【参考2】エグリグンバイとアワダチソウグンバイ -グンバイムシを拡大して観よう- 


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こちらはセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ。
日本のセイタカアワダチソウでは、グンバイムシよりも少し先輩だ。
このアブラムシはセイタカアワダチソウだけで生活し、ほかの植物には移らない。
逆にセイタカアワダチソウで確認されているアブラムシは本種だけだそうである。

この記録は6月初旬のもの。(まいど季節はずれですみません)
セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシは真夏にはぐっと密度が下がる。


このアブラムシを狙って捕食者がやってくる。
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カマキリの幼虫。
小さなカマキリにとっては、アブラムシは格好の餌なのだろう。
上の写真を拡大して観よう。(虫嫌いの人はつぎ注意!)


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カマキリの成虫がセミやバッタなど大きな昆虫を食べるのはよく観るが、幼虫がアブラムシを食べるとは知らなかった。
それにしても、カマキリの食事シーンは相変わらず強烈だ。

【参考】カマキリの食事  


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アヅチグモに食われるカマキリの幼虫。
カマキリのほうも、うかうかしていられない。

私が観ていたセイタカアワダチソウの群落はクモも多かった。アブラムシを食うこともあるかもしれないが、林縁の群落だったので獲物が多いのだろう。


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これはササグモ。
これも網をつくらずに葉の上でじっとして、通りかかった獲物を捕まえるという。
トゲトゲの脚はそのためか?


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こちらはコシロカネグモ。
水平に網を張って、仰向けになって獲物を待つ。

こちらも仰向けになって仰角で観よう。
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金属光沢のある白い腹部と金緑色の脚が、なかなか美しい。
「野外観察ハンドブック/校庭のクモ・ダ二・アブラムシ」(浅間茂ら,全農教)によると、腹部の褐色のラインが肩のところで消えるのがコシロカネグモで、よく似たオオシロカネグモと区別できる由。

同書によると刺激して驚かすと、この褐色のラインが太くなるそうだ。今度見つけたらやってみよう。

(以下つづく)

2015年8月26日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2015-08-26 12:29 | 昆虫など | Comments(0)

駒ヶ根で…

千畳敷から木曽駒、宝剣に登った次の日。
朝飯まえに宿の近くをまわった。

林縁の小さな水の流れに沿ったアジサイに美しいカメムシがいた。

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まずはアカアシカスミカメ
体長は小さめ(8㎜程度)だが、ツウ好みの美しさ。

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横から観てもGood。


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次はジュウジナガカメムシ。(ちょっときずもの)
よく似たヒメジュウジナガカメムシはガガイモに群れているのを平地でよく観るが、このジュウジナガカメムシは山間のイケマの花で見かける。
ガガイモ科だけでなくアジサイのつぼみも好物らしい。


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ヒメハサミツノカメムシ
これは雄で、腹端にハサミのような突起がある。この突起がV字型に広がるのが特徴。
微妙な色合いが再現できているだろうか。

こちらはハサミの本家、ハサミムシ。

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キバネハサミムシだと思う。
逃げないので何をしているのかと思ったら…
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食事中だった。
獲物はなんだろう。腹の下に卵嚢のようなものがあってカイガラムシの感じだが、アブラムシのような翅がある。
けっこうな勢いでバリバリ食べ、ハサミムシが肉食であることを実感した。


次はシリアゲムシ

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ふもとで見かけるヤマトシリアゲかと思ったが、8月に黒いのは解せない。
ヤマトシリアゲはふつう年間2回発生で、春に出るのが黒色型、秋は褐色のはずである。(かつては別種のベッコウシリアゲとされた)
もしかして、高地で見られる年1化のタイプかとも考えたが、専門家のS木先生にうかがうと、年1化は標高千数百mの菅平あたりでは確認されているが、600m程度の駒ヶ根では未確認で、よく似た別種の可能性がある由。それらは写真では見分けられないそうだ。
 ※参考『シリアゲムシ 馬面のワケ』 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/18899154/


最後はこれ。

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これはたぶんミドリシジミの仲間と思われる。
とりあえず上の写真を撮ったが、このままではどうということもないシジミチョウだ。
これが翅を開くと内側(翅表)は金緑色の鮮やかな姿のはず。
私はまだお目にかかっていないのだが、聞くところでは、早朝は翅を開くポーズをとることが多いらしい。

今はまだ7時前。千載一遇のチャンスだ。ファインダーにとらえながら、少しずつ近づき、翅が開くのを待った。
ところがそのとき、足元の枯れ木が折れ、ずっぽりと小川の中に落ちてしまった。
水深は浅くとくに被害はなかったのだが、ミドリシジミは撮り逃がしてしまった。残念。



余談:霊犬早太郎とヒカリゴケ

ふもとの光前寺に、霊犬験早太郎の伝説がある。
静岡に遠征して、村人を困らせる怪物を退治したという英雄である。
 ※ 光前寺の案内 ⇒ http://www.kozenji.or.jp/contents/hayatarou.html 

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これは寺に祀られた霊犬早太郎の勇姿。


この光前寺にヒカリゴケが自生していた。
参道の両側に石垣が続き、そのところどころで見られる。

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暗い石垣の隙間の奥で、ほんのりと光るヒカリゴケ。
写真ではストロボで全体が明るくなってしまったが、実物はなかなか風情がある。
ヒカリゴケは、自身が発光するのではなく、レンズ状の細胞によって光が増幅されるそうだ。
もともと暗い場所でわずかな光でも光合成ができるようにレンズ状に進化したものらしい。



もう一つ余談

駒ヶ根の地名はは駒ヶ岳のふととということだと思うが、木曽駒ケ岳の反対側には甲斐駒ケ岳がある。この辺りではそれぞれ西駒、東駒と呼ぶらしい。
駒ヶ岳は全国各地にあるが、二つあるのはおそらくここだけだろう。

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これは明治亭という人気店のソースかつ丼。
すごいボリューム。

もともと駒ケ根や伊那などの伊那谷では「かつ丼」といえばこのソースかつ丼のこと。
とくに駒ケ根では、町をあげて名物にしようとしている。
 ※ 駒ケ根ソースかつ丼の公式サイト ⇒ http://www.komacci.or.jp/katsu/index.html

後日、駒ヶ根出身の同僚に聞いたところ、おすすめの店(S屋という)があるとか… 残念。いずれチャンスがあれば試してみたい。

ソースかつ丼は伊那谷だけでなく長野県内各地のほか山梨や群馬でも体験している。またネットで見ると福井でも盛り上がっているようだ。
卵とじかつ丼とソースかつ丼の住み分け分布を誰かがわかりやすく作ってくれないものだろうか。

2014年9月10日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2014-09-10 13:15 | 昆虫など | Comments(0)

江戸川べりの観察-26 アリのようなカメムシ

大豆畑でたくさんのホソヘリカメムシを観た。

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これは成虫。
体長15㎜程度で、エラそうに踏ん張った後脚にはとげがあったりして、細身ながらけっこうゴツイ。飛ぶときはブ~ンと蜂のような音を出す。
大豆の害虫として知られ、若い莢の外から口針刺して、中の豆を吸ってしまう。変形した枝豆の犯人の多くはこのホソヘリカメムシと思われる。


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こちらは幼虫。
右の幼虫は少し小さめで全体が黒っぽい。たぶん4齢。
左の虫は少し大きめで、たぶん5齢(終齢)。全体に褐色がかって、翅芽(しが)も大きめ、後脚の踏ん張り方も成虫に近い。


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これは4齢か、あるいはその前の3齢か?
アリに似ているが、口吻がある。


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さらに若い幼虫。上の写真にくらべてゴツゴツした感じがなく、さらにアリに似ている。
姿かたちだけでなく、動きもアリのように活発で、写真に撮りにくい。
アリに擬態して敵に襲われるのを回避するといわれる。(アリは昆虫界では嫌われ者なのだ)


もっと若い幼虫を探すと、アリそっくりのがいた!

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…と思ったら、本物のアリ。
口吻ではなく大あごが観える。
う~む。それにしても似ている。

2014年8月1日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2014-08-01 13:08 | 昆虫など | Comments(0)

ヘクソカズラグンバイ その2(幼虫) -続・グンバイムシを拡大して観よう-

ヘクソカズラグンバイ〟という名前だが、アカネ科植物につくらしいので、もしもアカネで発見されていたらアカネグンバイになっていたのだろうか…

これは吸収されたヘクソカズラの葉。
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中央左寄りに成虫が一頭いる。葉の大きさと比較すると、小ささがわかる。
日本原色カメムシ図鑑 第3巻』( )によると、成虫は体長2.6-3.2mm。

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葉の裏を見ると、幸子さんたちが並んでお食事中だった。
小さい虫でも、大勢で何度も吸収されては、ヘクソカズラがかわいそうになってくる。

ヘクソカズラグンバイの体臭をチェックした。
屁糞の臭いがするヘクソカズラの葉を吸汁するグンバイムシは、いったいどんな臭いなのか…
濃縮されて極め付きの悪臭なのか??
失礼して一頭だけつまんで臭いを確認したが、残念ながら臭いは感じられなかった。
たくさん捕まえて磨り潰せば臭うのかもしれないが…

さて、幼虫である。
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これは若齢幼虫。翼のかわりにとげとげをまとっている。透明な体は親ゆずりだ。とげの先に水滴状のものが多数あるが、これはなんだろう。
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触角にもある。分泌物なのか、あるいは結露なのか。(写真クリックで拡大)
うぅむ。謎だ。

こちらの幼虫はたぶん終齢。
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翅芽(しが)があるのは他のカメムシの仲間と同じだが、両肩も盛り上がって、若齢とは明らかに違う。おそらくこの盛り上がりが翼になるのだろう。(翼芽と言うのか?)
さすが、グンバイムシだ。

ところで、これだけ多数の成虫がいたのに、卵が観察できなかった。
おちゃたてむしさんのところに別のグンバイムシの卵が出ていた。(前述の水滴状のものも観察されています)

アワダチソウグンバイ ⇒  
ナシグンバイ ⇒ 

ヘクソカズラグンバイの卵も、これらと似ているのだろうか。観てみたいものだ。

2013年11月4日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2013-11-04 08:29 | 昆虫など | Comments(0)

ヘクソカズラグンバイ その1 -続・グンバイムシを拡大して観よう-

ヘクソカズラグンバイは以前にも登場 ( ) しているのだが、再度、異形チャンピオンに登場いただこう。

前回7月の エグリグンバイ、アワダチソウグンバイ と比べてご覧いただくとありがたい。

全身がステンドグラス状なのはグンバイムシ類に共通の特徴で、なかでもヘクソカズラグンバイは透明度が高く、キラキラとよく光る。
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特筆すべきは、なんといっても背中の飾り。
派手好きのグンバイの中でもナンバーワンだ。
写真ではよくわからないかもしれないが、頭の上に球状の袋が、まず一つ。
その後ろ、両側に大きなお椀型の膜が一対。
さらに後の翅の付け根には小さなお椀が一対ある。

立体的なので観ると面白いのだが、写真にするには困りものだ。
全身を撮ろうとすると、この角度でないと全体にピントが合わないのだが、頭は隠れて見えなくなる。
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複眼が見える角度から撮ると、今度は翅にピントがない。立体的な造形で、接写泣かせの困ったやつだ。

横から観ると派手さがよくわかる。
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この角度で観ると、翅に隠れた胴体が確認できて、本体が意外に小さい。

今度は正面にまわって顔を見る。
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うぅっ。やっぱりすごい迫力!
Y崎先生いわく 「グンバイ界の小林幸子」 である。
スタア揃いのグンバイムシ界で、際立った装いだ。

翅が大きいうえに、帆のような付属物があるのだから、さぞかし風に乗って飛ぶのだろう。
台風が来たらひとたまりもないように思えるが、意外と脚力があって、葉の裏にしがみついて頑張っているらしい。(Y永先生にうかがった)
それはそうだ。もしも台風の風に乗ったりしたら海の藻屑だ。二度と着地することはないだろう。ましてや、食草のヘクソカズラに降り立つことなど限りなく不可能だ。

おまけにもう一カット。
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触角は意外に毛深く、懸命に手入れをしていた。ということは感覚を研ぎ澄ましているというところなのだろう。
動きが鈍くてのんびりして観えるが、意外に神経質なのかもしれない。

余談ですが…
前回のヘクソカズラグンバイは2年前である。
当時はデジタルカメラで接写することができなくて、フィルムで撮影したものをスキャニングしていた。
現在はふるいオリンパスの接写レンズをデジタルカメラに着けて撮っている。
比べてみるとどうだろうか。どちらが好いかは別として、ブログの画面ではデジタルが上のようだ。

以下次回に続く。

2013年10月30日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2013-10-30 07:50 | 昆虫など | Comments(0)

カメムシの夏-その4 マルカメムシの卵

カメムシの卵は幾何学的でフォトジェニックなものが多い。
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マルカメムシの卵も例外ではない。(クリックして拡大をぜひどうぞ)(拡大できなかったみたいなので修正しました。今度はOK。8.15)
王冠のようなフタは、尻を震わせた造形なのか?
それともミルククラウンのように弾けるように産み出すのか?
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今の時期、クズがあるところでは必ずお目にかかるマルカメムシだが、どうやってこんな卵を産むのだろう。

ところで、
はじめの卵塊の写真で、すき間に観えるエンジ色のものに注目いただきたい。
失礼して卵塊を剥がして裏返してみた…
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これは産卵と同時に母カメムシが用意したもので、腸内共生細菌のカプセルなのだという。
幼虫はふ化後すぐにこのカプセルを吸って、母親から受け継いだ細菌と共生することになるのだ。

応用動物昆虫学会『むしこら』2007年8月2日【マルカメムシの共生細菌カプセル】 ⇒ 
※ カプセルを吸う、ふ化幼虫の写真は必見!

この記事によると、共生細菌を獲得できなかった個体はその後順調に成長することが難しくなるそうだ。

この話は、2012年の自然観察大学観察会でも話題になった。
私も、ふ化幼虫が細菌を吸うシーンを観ようと飼育を試みたのだが、あえなく失敗。


余談ですが…

カメムシに関する新刊が、今、水面下で動いている。
仮称だが「カメムシ博士入門」という本で、カメムシの世界を一冊にまとめようという観察の手引き書。
日本原色カメムシ図鑑 第3巻」()の石川忠先生、高井幹夫先生、安永智秀先生らによる執筆で、順調に行けば2014年発行の由。
われわれシロウトにもわかりやすく〝カメムシの形とくらし〟を紹介してくれる画期的な内容と予想される。おおいに期待したい。

2013年8月14日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2013-08-14 18:43 | 昆虫など | Comments(2)

カメムシの夏-その3 誕生したヨコヅナサシガメ

7月末に、江戸川べりのエノキの樹幹でヨコヅナサシガメがふ化していた。
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すでに2齢幼虫なのだろうか。
すぐ近くに卵塊(抜け殻)があって、乳離れ(?)できない幼虫もいた。
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卵との大きさの比較と、脱皮殻もあることから、2齢以上であると思われる。

日本原色カメムシ図鑑」 を見るとサシガメの卵はカメムシの中でもとくにフォトジェニックなのだが、ヨコヅナサシガメは膜を貼り付けた一味違った卵塊となる。
おちゃたてむしさんのブログ記事を拝見して知ったことだ。 ( ぜひご覧いただきたい 

この記事を見て、私もぜひ産卵シーン観たいと探したのだが、いつものアカメガシワではみつからなかった。それなのに、すぐ近くのエノキに産卵されていたとは! 残念。
d0163696_18404883.jpg
これは別の卵塊。
脱皮殻のほかに羽アリのようなものもへばりついているが、これは幼虫の食べかすだろうか。

一度卵塊の姿を知ると、あちこちでこの状態が確認できた。
来年の産卵時期をたのしみに待ちたい。

2013年8月13日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2013-08-13 18:42 | 昆虫など | Comments(0)

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