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どんぐりの冬越し

12月なかばに都立林試の森公園で行われた樹木の観察会に参加させていただいた。
この公園はかつての林業試験場の跡地で、ほかの公園では見かけない木が多数ある。
アベマキもその一つで、この日はみんなでアベマキのどんぐりの冬越しを観察した。

一面に落ちたアベマキのどんぐりを見ると、発根して地中に伸ばしはじめているものがあった。
どんぐりの冬越し_d0163696_14440634.jpg
「ここにもあります」
「おぉ、こっちにも」
などとワイワイやっている間に、メンバーの一人が掘り出してくれた。
その場で撮影会になり、交代で這いつくばって写真を撮らせていただいた。
どんぐりの冬越し_d0163696_14441576.jpg
12月なかばの時点で、かなり深くまで根を伸ばしていたのに驚く。
(撮影会のあと、すぐに埋め戻しました)

別のメンバーがまた面白いものを見つけてくれた。
どんぐりの冬越し_d0163696_14442269.jpg
芽生えてから1年経ったアベマキである。
(12月なかばなのに、まだ緑の葉をつけている)

ところで、アベマキは関東ではあまり見かけない木だが、西日本ではふつうに見られる。
これは“天空の城”で有名な兵庫県の竹田城址で観たアベマキのどんぐり(7月末)。
どんぐりの冬越し_d0163696_14443299.jpg
ドングリは樹上の高いところにあって近くで観ることができないが、クヌギによく似ている。
葉の裏には毛がびっしりとあって、ビロウドのような感触である。

これは6月初めに別の場所で撮ったアベマキ。
どんぐりの冬越し_d0163696_14443958.jpg
やはりクヌギに似るが、樹皮のコルクがより発達した感じがする。

9月なかばに、地表に落下したどんぐりを見た。
どんぐりの冬越し_d0163696_14444878.jpg
クヌギに似るが、少し細長い感じ。


コナラの芽生え

さて、根を出したどんぐりは、その後どうなるか。
以前に観察したコナラの例を紹介しよう。

冬の間に根を張ったどんぐりは、春になると芽を伸ばす。
(2018年4月8日、千葉県)
どんぐりの冬越し_d0163696_14445996.jpg
これを掘り出してみた。
どんぐりの冬越し_d0163696_14450592.jpg
根の方が地上部より3倍から4倍も大きく伸びている。
ちなみに、子葉は開かず、どんぐりの形をしたまま地下あるいは地表に残っている。これを地下子葉型という。
(アサガオや野菜のキュウリのように子葉を地上で広げるのは地上子葉型という)

こちらは1か月後(5月5日)。
どんぐりの冬越し_d0163696_14451432.jpg
本葉が立派に開いている。
役目を終えた子葉と果皮(どんぐりの堅い殻)もまだ残っていた。


どんぐりは落ちてすぐに根を張って、冬を越す。
たくさん落ちたどんぐりの中で、根を出すのはほんの一部の運のよいどんぐりである。
多くは落ちたままで朽ち果ててしまうか、動物に食われるのだろう。
聞いたところでは、落ちて数日以内に根を出さないどんぐりは、みなその運命だとか…

選ばれたどんぐりだけが春になると枝葉(シュート)を伸ばすのだが、それでも多くは親木の下で芽生えているので、陽当たりなどの環境はよくない。おそらく1年または数年で枯れてしまうと考えられる。
自然の摂理とはいえ、つらいものだ。

2020年 おめでとうございます
本年もよろしくお願い申し上げます

2020年1月14日、報告:自然観察大学 事務局O





by sizenkansatu | 2020-01-14 15:04 | 植物 | Comments(0)

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