自然観察大学ブログ

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アケビの花

オトシブミのいたヒメリンゴに、アケビが巻き付いていた。
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からまれたヒメリンゴには気の毒だが、にぎやかで、なかなかみごとな眺め。

(梅雨明けして夏本番だというのに、まだ5月はじめの話が続きます。すみません。)

こちらは完全に覆い尽くされて、ヒメリンゴはほとんど見えない。
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上の2枚の写真をくらべると、花が微妙に違うことに気づく。
一枚目では雄花が多く見えているが、二枚目は雌花が多い。

これがアケビの雌花。
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雌しべが多数あって、先端がねばねばしている。
これが一つずつ実になるらしい。

こちらが雄花。
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なんとなくカナムグラに似た感じだが、あちらはクワ科(APGⅢではアサ科)で、アケビはアケビ科だ。

カナムグラではバナナ型の葯の中に花粉をたっぷり詰め込んでいたが、アケビのほうではバナナ型のものは葯ではなく、表面の二本の筋に花粉をつけているだけのように見える。したがって花粉はごく少量。
ネットで調べるとアケビは虫媒でもなさそうで、受粉に関してよくわかってないらしい。
来シーズンよく観察してみたい。

ひとつ規則性を見い出したのがこれ。
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枝の先に雄花をつけ、元のほうに雌花をつける。雌花は柄が長く、横一線に並ぶ。
少なくとも今回見たアケビでは、どの枝でもこのように規則正しく雌雄が並んでいた。


余談ですが…

アケビのつるの先にクモが網を張っていた。
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網の中心がずれているのは、苦心の造網だったということなのだろう。
(画面で網が見えるとよいですが… クリックで拡大できます。)

つる植物の成長の早さを甘く見てはいけない。網を張っている間にもつるが伸びて、マイッタに違いない。
つるはこの後もどんどん伸びて絡みつき、まもなく網は破れるだろう。
クモの運命や如何に…
続きを観察したかったが、残念ながら観ることはできなかった。

2015年7月19日、報告:自然観察大学 事務局O

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by sizenkansatu | 2015-07-19 19:56 | 植物 | Comments(0)

「新・雑草博士入門」ができた!

自然観察大学講師陣の岩瀬・川名・飯島の三人の先生方による、
「新・雑草博士入門」が全国農村教育協会から発行された。
著者の紹介は自然観察大学HP【講師紹介】でもご覧いただけるが、本書巻末の紹介文がなかなかよいので、そちらをご覧いただきたい。

表紙はこれ。

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自然観察大学でNPO会員のみなさんに協力いただいたデザインで、同じシリーズの「昆虫博士入門」とそっくりだが、同じシリーズだから似ていて当然だ。

書店店頭などで間違えないように、赤い帯がついている。(「昆虫博士入門」は濃緑色の帯)

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「形には理由(ワケ)がある。 …というキャッチも同じだが、これも致し方ない。
どちらも〝形とくらし〟をキーワードにしたもので、
〝形をよく見て、くらしを考えて、そして名前に近づく〟
という自然観察の極意であり、自然観察大学のテーマでもある。
(ほかの案も考えたが、これより好い案が出なかったというのが真相)

この本は2001年発行の「たのしい自然観察 雑草博士入門」のリニューアル版だ。
子どもから大人まで使えるように本格的な内容をわかりやすく表現する、というコンセプトも同じ。
ただし、一年半がかりで見直し、練り直しが行われた。
その結果、各項でより緻密でていねいな解説が加えられるとともに、新たな観察ポイントも多数加えられている。

たとえば、ちょっとややこしい「ツユクサの花」について、著者らは改めてツユクサを詳しく観察した。
その結果が2ページ弱にわたって掲載されている。

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花冠と花序の構造、受粉のしくみ、果実と、実にていねいな解説。2輪咲きのツユクサもある。
なかなか奥が深く、岩瀬先生をして〝いま、ツユクサに魅せられています〟と言わしめたほどである。
ツユクサの花は昨年の見沼の観察会で話題になった。参加いただいたみなさんにも、ぜひ本書で復習していただきたい。

もう一つ、観察会で盛り上がった話題。
「つるに巻かれてみよう」というもの。
見沼の芝川沿いの土手で、みんなでアレチウリのつる(巻きひげ)に巻かれてみたのを覚えておられるだろうか。

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そう。あれですよ。

こんな観察ポイントや話題が、ほかにもたくさん加えられている。キキョウソウなど追加された種も多い。
旧版の「たのしい自然観察 雑草博士入門」を持っておられる方にも、図書館などでぜひ一度目を通していただきたい。

制作裏話
「つるに巻かれてみよう」のコラムは、著者らのすすめにより、私の名前で書かせていただいている。
当初の原稿では文末に〝巻かれるのを待つ間にうっかり眠ってしまうと、搦め捕られてしまうので注意しよう〟と書いていたのだが、調子に乗りすぎという理由で割愛されてしまった。著者の見識というものであろう。

自然観察大学と「新・雑草博士入門」の関係

この本の著者の3人はご存じのとおり自然観察大学の講師だが、ほかにも唐沢学長の推薦文や写真提供をはじめ、村田先生、浅間先生、久保田さんら自然観察大学講師陣の協力でできている。
そして、自然観察大学の学生(参加者)のみなさんにも、観察会での写真の掲載だけでなく、アイデアをいただくなど、有形無形のご協力をいただいた。(感謝)
巻末の協力者リストには『NPO法人自然観察大学』の名が記されている。

本書を使った観察会
4月26日(日)に、北の丸公園でこの本を使った雑草の観察会が実施された。
自然観察大学HPで紹介されている 

http://sizenkansatu.jp/15daigaku/t_1.html


 ※ 出版社からの紹介  

2015年5月8日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-05-08 20:08 | 植物 | Comments(0)

親愛なる、そのへんの植物-13 「クズの花」

Oさんのご報告に、クズの花は葉陰にあることが多いけれど、虫媒花ならば一番目立つところに咲いて訪花昆虫を誘うのでは? ・・というご意見がありました。  

そこでクズの送粉者誘引について私なりに考えてみました。

まず、クズの花の形からすると、送粉者は主にハナバチを中心とした昆虫だと思われます。ハナバチの仲間なら、花びらを押し下げて、花の奥にある蜜を吸えるからです。クズの花は、形でもって送粉者を限定し、効率よく花粉を運んでもらえるようにしているのでしょう。
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花の中心にある黄色い部分は、送粉者に蜜の場所を示すためのマーク「蜜標」です。また、花の色も鮮やかです。
以上の特徴から、クズの花が日中に送粉者を引きつけたいのは確かだと思います。

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花の付き方も観察してみましたが、花茎は葉腋から上に向かって出ていて、一緒に出ている葉には隠れておらず、むしろ葉群から抜け出して送粉者を引きつけようとしているように見えました。
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けれど、ここで注意しなければいけないのが、クズの並外れた繁茂ぶりです。ツルが一重なら問題はありませんが、旺盛に成長を続け、ツルが互いに絡まりながらモシャモシャに茂ったら? そんな状態では、花が多数の葉に埋もれて、見えづらくなることもあるかもしれません。

そこで、大繁茂と花の匂いの関係を考えました。
クズの花には、けっこう強い匂いがあります。花の匂いで送粉者を誘引するのは夜に咲く花が多いですが、植物が茂った森などでは、視覚よりも匂いの方が遠くまで届く可能性もあるそうです。

だとすると、クズの並外れた大繁茂は、深い森に相当すると言っても過言ではないのでは? ここからはあくまで私の推測ですが、クズが旺盛に成長するには光合成をするための葉が欠かせませんが、あの繁茂ぶりでは、葉で花を覆ってしまうことにもなりかねません。そんなとき、花の匂いは、遠くにいる虫や葉が重なった中にいる虫たちを引きつけるのに一役買っているかもしれません。ハナバチ媒花の場合、花の匂いがあるものが多いので、クズの花の匂いもハナバチに対して誘引効果がある可能性はありそうだ、そんな風に思いました。

クズの戦略は、旺盛に光合成をして、どんどん成長することのようですが、それでも、繁殖のための工夫もぬかりなくしているのですね。

2013年9月18日、報告:自然観察大学 植物生態学部 S子
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by sizenkansatu | 2013-09-18 12:44 | 植物 | Comments(1)

江戸川べりの観察-18 ノブドウの花の魅力

6月中旬、ノブドウの花が咲いていた。
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(ノブドウでよいと思うのだが、間違っていたらご指摘いただきたい)
このノブドウといい、ヤブガラシといい、ブドウ科の花はみな小さく控えめだ。
それにしては、ハチやハエ・アブの仲間が多数集まって、羽音がうるさいくらいに賑わっていた。
残念ながらみんな急がしそうで、じっと写真を撮らせてくれるヒマはないらしい。

この花のどこに魅力があるのか、拡大してみてみた。
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ほとんどが蕾で、開いた花はすぐに花弁を落としている。
花床だけが残るのもヤブガラシと似ている。

参考 つる植物の話-4 『ヤブガラシ』 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/14613008/

ほかの花も観てみよう。
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こちらは蜜を満々と湛えている。とくに右側のはあふれんばかり。
いかにも美味しそう。
味見を失念していたが、舐めるとブドウの味がするのだろうか。

別のタイプの花もあった。
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花弁が反り返って、こちらのほうがいくぶん華やいだ感じだ。
あらためて写真で見ると、わずかに雌しべが短いような気がする。

どこに隠れていたのか、アザミウマが出てきた。
さらに拡大してみよう。
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蜜はあまり残っていないようだが、アザミウマ君にとっては、膨大な蜜源だろう。
呑みすぎて身体を壊さないように!

2013年7月4日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2013-07-04 20:16 | 植物と虫 | Comments(0)

江戸川べりの観察-4 カナムグラを食う虫

ミドリグンバイウンカ
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8月半ばの夕方、この日のカナムグラで目立ったのはミドリグンバイウンカ。
体長は5mmほどと小さいが、拡大して観るとかなり美しい。
クワの葉につくと記されているが、カナムグラはクワの仲間だからだろう。
成虫はかなりたくさんいたのだが、残念ながら幼虫は見られなかった。

ヨツスジヒメシンクイ

カナムグラの周りをたくさんの小蛾が飛び交っていた。
葉上にとまるのを待って観ると…
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触角をピンと立てて、びっくりしたような顔。
普通の表情を撮ろうとほかの個体も狙ったがどれも同じだったので、どうやらこれが地顔らしい。
翅に4本の明瞭な条(すじ)から、これがヨツスジヒメシンクイだろうと、幼虫がいないかと近くを探してみた。
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あった。カナムグラの茎の一部が膨らんでいる。
幼虫は去年観ているのでまず間違いはない。
念のためひとつ切ってみたら…
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中に幼虫がいた。去年観た幼虫よりも大きく、終齢のようだ。
外に盛り上げるのは排出した糞ではない。呼吸用なのか、あるいは外界とつなぐ潜望鏡なのか、何か意味がありそう。
とげとげのカナムグラの茎の中だから、安全なはずだ。

カナムグラたちは、こんなコブをつけたまま、ずんずんつるを伸ばし続けていた。

2012年9月7日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2012-09-07 19:28 | 昆虫など | Comments(0)

江戸川べりの観察-2 ヘクソカズラの謎の傷

8月なかば、花盛りのヘクソカズラ。
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早く勢力を広げただけに、つる植物たちの中でも早く花をつける。

この日、ほとんどの花の付け根のところに孔があいていた。
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筒が避けている花も多数ある。
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犯人は、このとき飛来していたクマバチだろうと推測される。
クマバチは盗蜜者として知られているから、限りなく怪しい。
私が近づいたらどこかへ飛んで行ってしまったので、残念ながら現場を押さえることはできなかったが、その可能性は高いだろう。
参考:ナヨクサフジとクマバチ http://sizenkan.exblog.jp/13834306/

せっかくなので、花を開かせてもらった。
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雌しべと雄しべが確認できるが、ヘロヘロしていてよくわからない。目立つのは白い毛ばかり。

ネットで調べると 『石川の植物』 に詳細な解説があったので、ぜひこちらをご覧いただきたい。
http://www48.tok2.com/home/mizubasyou/95hekusokazura.htm
素晴らしい写真で詳細に紹介されている。

2012年9月2日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2012-09-02 23:26 | 植物と虫 | Comments(0)

江戸川べりの観察-1 つる植物

近くの江戸川べりでは、夏から秋にかけてつる植物の季節になる。
ササやヨシのやぶやエノキやクルミなど、それらのすべてを覆いつくしてしまう。
…というわけで江戸川べりでの観察は、つる植物が中心になる。
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繁茂した中にとび出すササは、つる植物の格好の獲物だ。
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からんでいるのはヘクソカズラとカナムグラ。
上昇志向の面々が繰り広げる静かな勢力争いだ。
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こちらはアレチウリとカナムグラに引き倒されたヨシ。
“出る者はからまれる” と言ったところか…
つる植物には徒長枝の剪定のような、そんな作用があるのかもしれない。

ところで、せめぎ合っているようにも見えるつる植物たちだが、シーズンを通してこの川べりをみると、それぞれが交替で主役をつとめているようだ。
一番手のヘクソカズラはすこし控えめな性格。
続いて盛夏のころには、ヤブガラシとクズが他を覆いつくして、熱い陽ざしを一身に受ける。
つぎにカナムグラが伸びてきて、強靭なとげで周りを穴だらけにしながら花粉を散らす。
これからここはカナムグラの季節になる。
そしてみんなが落ち着いた頃、最後にすべてを覆いつくすのはアレチウリだ。

2012年9月1日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2012-09-02 00:01 | 植物 | Comments(0)

つる植物の話-6

カナムグラの続き

以前、『つる植物の話-3』 http://sizenkan.exblog.jp/14599053/ で9月中旬のカナムグラを紹介させていただいたが、その後10月にも観察を継続したので雌花と果実を報告する。

前回は多数の雄花に比べて雌花が極端に少なかったのだが、10月はじめには雌花も十分に発達していた。
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雄花が先熟し、雌花は時間差をつけて後から熟すのだろうか。

しかし雄花もまだ盛りで、ミツバチが数多く訪花していた。
カナムグラは風媒で受粉すると思っていたのだが…
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大きな花粉団子は、色から判断して確かにカナムグラの花粉のようだ。
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落下しそうになるが、片足の爪をひっかけて、アクロバチックな態勢でこらえている。

カナムグラの花はふらふらと不安定で、ミツバチにとって花粉採取は難しそうだ。

雌花を訪花するミツバチは見当たらないので、やはり受粉に貢献しているとは思えない。
上の写真を見直すと、ミツバチがゆすったために花粉が飛んでいる。やはり風媒か…

10月には、果実も目立ってくる。
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カナムグラの果実は折り重なるように付く。
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紅く色づいたものもある。なかなか上品な美しさ。
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下から覗き込むと、ほとんどは抜け殻だったが、一つだけ種子が残っていた。

余談ですが…
カナムグラの果実は同じクワ科のつる草であるホップに似ている。
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ホップは関東近県で目にすることはないが、東北や北海道では普通に栽培されている。(写真提供:全国農村教育協会)
ちなみに、カナムグラもホップもクワ科の同じカラハナソウ属(Humulus属)の仲間とされているが、最近はクワ科でなくアサ科とする説もある。植物分類学もいろいろあるようだ。

2011年11月1日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2011-11-01 23:22 | 植物と虫 | Comments(0)

つる植物の話-5

アレチウリ

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江戸川沿いにアレチウリが広がり、立ち木を覆っていた。
河原などで大きな群落をつくる。
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よく観ると、ここにはアレチウリに隠れてクズ、カナムグラ、ヤブガラシ、ヘクソカズラもあった。
どうやらこれらのライバルたちを、まとめて覆いつくしてしまったようだ。
特定外来生物とされているのもうなずける。

アレチウリは遅く発芽して急激に伸びるらしい。
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これは去年の6月に野川公園で撮った芽生え。いかにもウリ科らしい姿。
このときはアレチウリとオオブタクサが河原でいっせいに発芽していた。
わずかな期間に他を圧する成長をするということだ。

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アレチウリは巻きひげを盛んに出す。巻きかたは意外にも几帳面。
真ん中辺でらせんの向きが変わるのが写真でよくわかる。
全身に針のような毛があるが、痛いというほどではなくかゆい程度。

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アレチウリの雄花序。雄しべは合着していて、葯は面白い形だ。
よく観ると写真の右端の花は花弁が6個ある。
写真はまだ若い花序で、中心から次々に開花のスタンバイをしているのがわかる。
アレチウリは英名でstar cucumber(星の胡瓜)とも言われるそうだが、この花の形が由来しているのだろう。
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こちらは雌花。花粉がよくついているのが確認できる。
アレチウリにはミツバチやスズメバチなどのハチ類、ハエ・アブ類などをはじめ、盛んに昆虫が訪花するのが確認できる。虫媒で受粉する植物にとっては、虫に人気があるかどうかが大切なはずだが、その点アレチウリは高い支持率があるようだ。

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果実。トゲは見た目ほど痛くはないのだが、トゲだけが抜けて皮膚に刺さるので扱い(?)にくい。

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ウリ科植物と言えばウリハムシだ。(イメージ偏りすぎ?)
成虫が葉を食べ、特徴的な丸い食痕を残す。
キュウリやスイカ、メロンなどウリ科作物の農業害虫とされるが、幼虫も地下で根を食べるので、こちらの方が問題は大きいのかも…

※ 参考:病害虫・雑草の情報基地:菜園の病害虫 http://www.boujo.net/handbook/saien/saie-98.html

ウリハムシの近縁でクロウリハムシというのがいる。
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農作物(のうさくもつ)につくのはウリハムシが多く、自然界(野生植物)ではクロウリハムシが多いような気がする。

農作物について(余談ですが…)
ニュースなどで、アナウンサーが “のうさくぶつ” と言っているのが気になって仕方がない。
学生時代から何十年間も農業関係に籍を置いているが、ずっと “のうさくもつ” と言ってきたのである。
以前、仲間との居酒屋会議で本件について話し合ったが、結論は全員が “のうさくもつ” で一致。“のうさくぶつ” はおかしい、ということで意気が上がった。
辞書で調べると、本筋は “のうさくぶつ” で “のうさくもつ”とも言う、という扱いのようだ。
言語学者の皆さんには、農学系で言われているのは圧倒的に “のうさくもつ” であることを知っていただきたい。

2011年10月2日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2011-10-03 17:27 | 植物と虫 | Comments(11)

つる植物の話-4

ヤブガラシ

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灌木を覆うヤブガラシ。
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後の大きな木まで覆いつくしている。
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先端は巻きひげになってからみ、次は交代した脇芽が伸び、また巻きつく。
主軸が次々に交代する仮軸成長(かじくせいちょう)だ。
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たぶんアバウトな性格なのだろう。巻きつきかたはこんな感じのことが多い。

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小さな花が集まって花序となる。この形は散房花序という。
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ヤブガラシの花。
花びらは早く落ちて、オレンジ色の台座部分だけ残る。台座は花床とか花盤などと言われる。果実になることはまれだそうだ。

マニアにおすすめのサイト:福原のページ(植物形態学・生物画像集など) http://www.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/yabugarashi.html

地味な花だが、ヤブガラシにはハチやアリなどの昆虫がよく集まる。
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ナミテントウ。アブラムシだけでなく、花蜜も食べるらしい。
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マメコガネ。こいつは好き嫌いがなく、何でもよく食べる。

すごいのを見つけた。
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ブドウトリバの交尾。
トリバガ科という蛾の仲間で、翅が鳥の羽毛のようになっているので “鳥羽蛾” という名前なのだと思う。翅を真横に伸ばした形も特徴的だ。
翅も奇妙だが、脚のトゲも不思議。どうしてこんな姿なのだろう?

もうひとつ、自然観察大学の見沼田んぼの観察会で、6月の下見のときにすごいのを見た。
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ブドウスズメの幼虫。
イモムシに詳しい方(?)なら、写真は逆さまにしがみついていて左が頭であることはおわかりだと思うが…
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よく観ると頭部はとても小さい。画面のカギ爪状の茶色いのが胸脚で、その下にあるのが頭部だ。

ヤブガラシにかかわる昆虫は多彩なようだ。いずれじっくり観てご報告したいと思う。

2011年9月22日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2011-09-22 20:20 | 植物と虫 | Comments(1)

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