自然観察大学ブログ

妖怪変化か? -ウシヅラヒゲナガゾウムシ-

7/17の野川公園の続きである。変な昆虫を観た。
d0163696_1864927.jpg

体長5㎜程度と小さく、肉眼でははっきり分からなかったが、カメラのファインダーを覗いてあらためて驚いた。のっぺらぼうでたくましい大顎(おおあご)。妖怪変化か、エイリアンか?
d0163696_1872473.jpg

角度を変えて背面から見ると、ツノのような突起の後ろ側に眼がある。
複眼がこの位置では、上方(背面)と後方は見えるだろう。しかし前方はまず見えないはずだ。
d0163696_1875957.jpg

たしかに前は見えないらしく、歩くときは長い触角を突き出して探っているようす。けっこう活発に歩くので、頭部前面が平らになっているのは、物にぶつかったときのためか?

図鑑で調べると“ウシヅラヒゲナガゾウムシ”でまず間違いない。似た虫もいないそうである。別名エゴヒゲナガゾウムシというようだが、牛面髭長象虫に一票投じたい。エゴノキの果実に産卵、幼虫は果実内を食べて育ち、かつては釣り餌にされたということだ。眼が突出しているのは雄で、メスはまさに牛面だそうである。

d0163696_1883266.jpg

座り込んで、これはちょいと一服のポーズか? 猛暑でお疲れのようだ。

2010年7月23日、報告:事務局O
[PR]



# by sizenkansatu | 2010-07-23 18:10 | 昆虫など | Comments(1)

また昆虫の脚

ハンミョウの脚:秘密の肉球?
野川公園の観察会で話題になったコハンミョウの脚が気になったので、7/17にまた現地へ行った。この日は猛暑がはじまった日で、家族連れなどヒトはぐったりしているようだったが、コハンミョウは相変わらず超元気だった。長い脚で地表をすばやく歩くだけでなく、捕まえようとすると細い脚からは想像できないほど激しく動き、大きくジャンプする。その上よく飛ぶ。
(HPの観察会レポートで“飛ばない”とあったのは、“通常の生活では飛ばない”という意味で、ピンチには飛ぶということだそうです。勘違いのないようにHPも修正しておきます)
d0163696_1257145.jpg

華奢に見えるこの脚のどこに、あの運動能力を秘めているのだろうか。
よく観ると脚のつけ根に茶褐色袋状のものがある。
d0163696_12572916.jpg

確かなことは分からないが、この肉球のようなものに秘密がありそうだ。アシナガバチの仲間にも、このような袋状の物体があるらしい。
(どなたか知っている方はお教えください)

イモムシの脚:キャタピラー
同じ日、野川公園でイボアシの発達したすばやい動きのイモムシを見た。3対の本当の脚(胸脚)と俗に言う“イボアシ”(4対の腹脚と1対の尾脚)がある。イモムシが全部の脚をリズミカルに連動させ、クヌギの葉から葉へ元気よく移動しているのは、私に驚いたせいか?
d0163696_12584443.jpg

イモムシのことを英語でキャタピラーというのは、この動きを観るとうなずける。
感心しながら観ていると、突然移動をやめ、ワシワシと葉を食べること数分間。写真はその間に撮ったものだ。
大きな吸盤状のイボアシ。体に比べてイボアシが大きいのは、若齢幼虫のためか。
食べ終わるとまたすぐに葉から葉へリズムに乗った移動をはじめた。

2010年7月22日、報告:事務局O
[PR]



# by sizenkansatu | 2010-07-22 13:02 | 昆虫など | Comments(1)

トックリバチの巣の中

ちょっと前だが、6月20日、野川公園の観察会下見のときのことである。
トックリバチの巣を見つけた人がいて、交替で撮影した。私の順番になったとたんに枝についていた巣がポロリと落ちてしまった。
空になった巣だということだったが、念のためにナイフで切ってたら、なんと中からイモムシが出てきた。(巣は乾燥しているので粉々に砕けた)
“これ、まだ入ってますよ” という声で全員が集まり、恒例行事である撮影会になった。トックリバチの巣は小さい(巣の直径は1センチ強)ので、ベンチの上に置いて交替で撮る。
d0163696_19514712.jpg

“卵があるとしたら、巣の側面に張り付いているはずです。”
Y先生の言葉を聞きながら、H先生が用意のピンセットでイモムシを脇に除けると…
“ありました。卵です。”
“ホントですか?”
中の黄白色の細長いのがトックリバチの卵だ。再び順番待ちの撮影の列ができた。
d0163696_19524317.jpg

7月20日、報告:事務局O
[PR]



# by sizenkansatu | 2010-07-20 19:58 | 昆虫など | Comments(0)

ハグロトンボと昆虫の脚

ハグロトンボを撮影した。昨年秋に岡発戸での観察会の後にチャレンジしたが、川の中でトンボに近づくのは早々にあきらめて、今年改めて狙うことにしていたのだ。
6月30日、現地では予想どおり林縁の小道にハグロトンボがいた。ゆっくり優雅に飛ぶのだが、それでも警戒心が強く簡単には近づけない。例によってホフク前進でやっと撮れた。雄は全身が金緑色で、翅にまで金粉を散りばめたような絢爛豪華な姿だ。
d0163696_1740534.jpg

撮った写真を拡大してみると脚はトゲだらけ。驚きの毛脛だ。
d0163696_17414242.jpg


この毛は空中で捕らえた獲物を放さないためのものだろうか。優雅な姿をしていてもやはりハグロトンボは捕食者なのだ。

別のノシメトンボの脚を観てみると、やっぱりすごい。先端のツメは二股の先がさらに二つに分かれている。これなら、ものにつかまるときにしっかりと引っかかりそうだ。
d0163696_1748372.jpg


トンボ以外の昆虫も気になったので、ゴマダラカミキリの脚を見てみた。こちらはごつい体に似合わず、柔らかそうな毛が密生して、ふかふかしたぬいぐるみ的。足裏(跗節:ふせつ)はフェルトかスポンジのようだ。この脚は樹の幹や枝、葉につかまるための脚。
d0163696_1744219.jpg

d0163696_17444182.jpg


いま制作中の昆虫の観察図鑑では、Y先生の提案で“脚は昆虫の生活や行動パターンによっていろいろあります。紙面に脚の項目を作って、いろんな脚を並べて載せましょう”ということになっています。乞うご期待。(宣伝みたいですみません)

7月8日、報告:事務局O
[PR]



# by sizenkansatu | 2010-07-08 18:00 | 昆虫など | Comments(6)

クヌギの二度目の新緑?

6月19日に野川公園に行った。27日の観察会の下見だ。
同行していたM先生が急に立ち止まり、首をひねりながら “クヌギの新葉、2回出るのかなぁ” とつぶやいた。
d0163696_17181129.jpg

d0163696_17183159.jpg

たしかに新しく出た葉がある。樹全体がいっせいに新葉を展開している。近くのクヌギも同じようになっている。
これだけ見ると何の不思議もない光景だが、よく考えるとたしかにおかしい。旧い葉はいつ展開したのか。
クヌギは落葉樹だから今年開いた葉に違いない。となると、冬を越してこの春に新緑を迎えた旧い葉と、いま新緑を見せている新葉と、二度新緑があることになる。
昆虫に食われてボウズにされたり、強度の剪定によって二度目の新芽を出すことはあるが、見たところ旧い葉もいたって健全だ。
たしかに不思議だ。それとも、今まで気づかなかっただけで、よくあることなのだろうか。

… どなたかご存知でしたら教えてください。

6月28日、報告:事務局O

追記(7月8日)
ある専門家からご返答いただきました。内容は自然観察大学HPのトピックスで見ていただけます。
http://www.sizenkansatu.jp/index_3.html
先生、ありがとうございました。
[PR]



# by sizenkansatu | 2010-06-28 17:21 | 植物 | Comments(2)

植物、虫、鳥など自然を楽しむ  ★写真の無断転載はお断りいたします★
by sizenkansatu
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

最新の記事

タケウチトゲアワフキ
at 2018-05-08 13:02
スギの花
at 2018-03-29 16:50
立春のロウバイ
at 2018-02-06 17:58
「季節の生きもの観察手帖」ト..
at 2018-02-05 18:39
ハクウンボクの冬芽
at 2018-01-25 18:40

最新のコメント

> チョコさん コメン..
by sizenkansatu at 12:44
こんな感じの本が欲しかっ..
by チョコ at 14:10
鈴木裕子さん、コメントあ..
by sizenkansatu at 15:19
日経新聞で冬の雑草の記事..
by 鈴木裕子 at 19:35
アレチヌスビトハギ 最悪..
by EVIS at 15:16

検索

ブログジャンル