オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.10
上の写真の左端にちょっとだけキャベツの葉が見える。いろんな作物が育つ、いい感じ(!)の自家用の畑だ。
●里山の四季/春を待ちきれなくて ⇒(会員No.010アオイスミレさんの記事)
こまかいことを言うと、
一コマ目の写真の右上隅には花が終わったばかりの果実も観られる。
ということは、初花を見逃していたことになる。残念。
オオイヌノフグリ ファンクラブ(略称:OFC)とは…
私たちの目的は、オオイヌノフグリを愛でる者同士の連帯をはかること。
オオイヌノフグリを愛でる者なら、どなたでも入会できる。
● 会の規約はこちら(PDF) ⇒● 最新の会員名簿はこちら(PDF) ⇒● 設立時の記事(2024年3月24日) ⇒● 常時会員募集中:入会希望の方は、コメント記入などでご連絡いただきたい。
2024年11月11日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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by sizenkansatu
| 2024-11-11 19:20
| 植物
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ヤブマメの観察
ヤブマメは地下に閉鎖花をつけることが知られているが、先日その果実が観察できた。
それはあとのおたのしみとして、まずは地上部から…
ヤブマメの花と果実
同じマメ科のツルマメと同じような場所で観られるが、花や果実で区別できる。
花の時期も少しずれてツルマメが終わったころにヤブマメが咲くので、両種を間違えることはない。。
ヤブマメとツルマメの葉
ヤブマメの地下の果実
ネットの図鑑で閉鎖花とその果実の記載はあるのだが、写真は掲載されていない。
確認できないが、まず間違いないだろう。
なお、写真のヤブマメは、KBさんがご自宅(千葉市)の庭の株を抜いてきてくれたものである。
KBさんの庭には多様な植物がある。以前はイヌノフグリの果実を撮らせていただいた。
KBさん、ありがとうございました。これからも庭の宝物を期待しています。
参考:イヌノフグリの観察 オオイヌノフグリのなかま② ⇒
後日、江戸川べりのヤブマメで再確認しようとチャレンジしたのだが、うまくいかなかった。
ヤブマメは独立して生えていることはまずない。前述のツルマメや、ほかの植物と複雑にからんでいる。
地下茎と閉鎖花(またはその果実)ごとヤブマメの株を掘り出すのは不可能に近い。
今回いただいた生の標本は貴重であった。あらためて御礼申し上げたい。
2024年11月7日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
…………追記(2024年11月15日)…………
記事をご覧いただいたNSさんからメールでご指導をいただいた。2点を追記させていただく。
●地下の閉鎖花の本来の果実
上の写真は緑色の果実だったが、本来は次のような果実のはず。(↓)
もとの記事に掲載した緑色の果実は、おそらくたまたま地上にできた閉鎖花の果実で、光に当たって緑色になったものと考えられる。泥がついてないきれいな果実を選んだので、緑色のものを掲載してしまった。

色の違いだけでなく、地下の閉鎖花の果実はこのように地上の果実よりも大きく丸々と太って、食用にされるらしい。クリのような味だとか…
●地上の閉鎖花
ヤブマメには地上にも閉鎖花があるということであった。NSさんの観察例のほか、関係の資料も提示いただいた。ヤブマメは次の3パターンの花をつけるということになる。
・地上の開放花・地上の閉鎖花・地下の閉鎖花
それぞれが果実になり、3パターンの繁殖戦略を持っているということらしい。
今シーズンはもう花が終わっているが、来シーズンにぜひ実物を確認したい。
NSさん、ありがとうございました。
<<追記
果実のことを記事にしました ⇒
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by sizenkansatu
| 2024-11-07 19:55
| 植物
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オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.9
このあたりが菊池寛の“野菊の墓”の舞台なのだそうだ。
遠くに見える看板は“矢切の渡し”のもので、土手を越えた向こうに渡し船の発着場がある。
船で渡った向こう岸は、寅さんの柴又だ。
きれいに草刈りをされたこのような場所でこそ、オオイヌノフグリは元気よく生きていける。
我々の近くにあってこその、オオイヌノフグリなのだ。
オオイヌノフグリを芽生えで見分ける
オオイヌノフグリが芽生える時期には、ホトケノザとヒメオドリコソウも芽生える。どれも似たような感じで同じような場所で観られる。
見分けるのは意外に悩ましい。
細かな毛が全面にまばらに目立つのも特徴。
写真はわかりやすいものを選んでいるが、野外で実物を観ると悩ましいことが多い。
さらに若い、ほんとうの芽生えとなると、もっと難しくなる。
ホトケノザは、成長のよいものはもう花を咲かせている。
その点、ヒメオドリコソウは年内に花を見かけない。几帳面に春を待って花をつける。
オオイヌノフグリはいつごろ花を咲かせるだろうか。
そのときはまたご報告したい。
オオイヌノフグリ ファンクラブ(略称:OFC)とは…
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オオイヌノフグリを愛でる者なら、どなたでも入会できる。
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2024年10月26日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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by sizenkansatu
| 2024-10-26 16:07
| 植物
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コブドウトリバの幼虫
● ブドウトリバのなかま : 自然観察大学ブログ ⇒
ネットで調べると、コブドウトリバの幼虫はヤブガラシなどブドウ科の植物の花やつぼみを喰う、と記されている。
これはぜひ、幼虫を観てみたい。
それ以来、炎天下の幼虫探しがはじまった。
およそ1か月の間ヤブガラシで幼虫を探し続けたのだが、残念ながら見つからなかった。
いったん見つかると、そこかしこに幼虫がいるではないか。
さすがS木先生というか、尊敬と悔しさの入り混じった気持ちであった。
● 自然観察大学(NPO法人)/2024自然まるごと観察会レポート/第3回 ⇒
● ヤブガラシとノブドウの真珠体 : 自然観察大学ブログ ⇒
ところで、コブドウトリバの幼虫をネット上で調べたところ、画像が見当たらず形態の記載もないので確認のしようがない。
今回の幼虫がコブドウトリバなのかどうか、ご存じの方がおられたらお教えいただきたい。
ただ、現地のヤブガラシでは多数のコブドウトリバの成虫が飛び交い、盛んに吸蜜していたこともあり、コブドウトリバの幼虫と判断した。(S木先生も同意見)
おまけ
私の観察コースの江戸川べりでは、もうヤブガラシの花は終わってしまい、コブドウトリバは姿を消していた。
2024年10月18日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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by sizenkansatu
| 2024-10-18 17:22
| 昆虫など
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私の秋の七草 ⑥ 木本
9月に私の身近で目立つ花や果実から、お気に入りを選んだ「私の秋の七草」。
最終回の第6回は木本。(前回⑤の記事から間があいて申し訳ありません)
木本の採用に異論のある方もあるかもしれないが、ハギは木だ。それに“七草”は、本来は山上憶良が“七種”と記していたのだ。
17.クサギ(シソ科)
果実は例年9月から10月にかけて見ごろになる。
いかにもおいしそうな果実だが、鳥が食べているところは意外に見かけない。
このあとも果実は残って、真っ黒に完熟して表面がしわしわになる。
ところで、クサギは漢字で臭木だそうだが、匂いを嗅いでも臭いとは思わない。
18.ゴンズイ(ミツバウツギ科)
種子はふつう1~2個ずつとされているが、↑の果実には種子が2,3,3個。
この果実もおいしそうに見えるが、鳥に喰われずに翌年まで残っていることが多い。
19.センニンソウ(キンポウゲ科)
ところで、仙人の髭はどこがどうなっているのか?
先端の外側に反りかえった部分は柱頭。
子房と柱頭の間が花柱で、これに白色透明の長い毛が密生している。
長い毛のある花柱が長く伸びて仙人の鬚になるものらしい。
20.コムラサキ(シソ科)
コムラサキもムラサキシキブも高貴な紫色の果実だが、これが写真となると色の再現が難しい。
今回の紫色はいかがだろうか。
「私の秋の七草」はこれでおしまい。もう一度名前だけを列記しておこう。
1.アレチウリ2.スズメウリ3.アレチヌスビトハギ4.ヌスビトハギ5.ツルマメ6.ヤハズソウ7.タンキリマメ8.イシミカワ9.イヌタデ10.シロバナサクラタデ11.キンエノコロ12.チカラシバ13.カゼクサ14.キツネノマゴ15.ゲンノショウコ16.ツルボ17.クサギ18.ゴンズイ19.センニンソウ20.コムラサキ
20種にもなってしまったが、ご容赦いただきたい。
今考えると、これでもまだ、載せたかったものが出てきてしまう。
みなさんも “マイ 秋の七草” を考えてみてはいかが?
2024年10月16日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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by sizenkansatu
| 2024-10-16 18:10
| 植物
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