公園の紅葉図鑑②
“公園の紅葉図鑑”のつづき。 ( ① ⇒ )
……… イチョウ ………
……… セイヨウハコヤナギ(ポプラ) ………
……… クヌギ ………
このあと葉は褐色に枯れて、長く樹上に残る。
これは今年の春に開花した、若い、ごく小さなどんぐりだ。
クヌギは開花の翌年の秋に成熟するので、この時季(冬季)に1年目(開花の約半年後)の小さなどんぐりがある。
それに対して、コナラは開花したその年の秋にどんぐりが熟すので、冬季には小さなどんぐりはない。
……… コナラ ………
コナラの凹凸はクヌギよりも浅めで、凸部分に平らなところがある。
……… イヌシデ ………
名前のもとになった、しめ縄に挟む紙垂(しで)に似た、果実の抜け殻だ。
……… ハゼノキ ………
……… アキニレ ………
<<続く>>
2024年12月7日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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by sizenkansatu
| 2024-12-07 16:46
| 植物
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公園の紅葉図鑑①
緑のクスノキをはさんで、赤褐色のラクウショウ、奥の黄褐色がメタセコイア。
陽光がうまいぐあいにあたっている。
ちなみに三郷市のみさと公園は、小合溜(こあいだめ)をはさんで水元公園の対岸にある。
今年の紅葉は遅れているようだが、11月末から12月初めにかけて水元公園で見た紅葉(黄葉などを含む)をいくつか並べてみた。
“公園の紅葉図鑑”として見てやっていただきたい。
……… メタセコイア ………
メタセコイアの樹形は整った円錐形。
水元公園にはメタセコイアの並木や “メタセコイアの森”と名付けられたエリアがある。
よく見ると枝先のほうに粒々が垂れているが、これは雄花のつぼみ。来年の2月ごろに一斉に開花する。
葉や枝は対生で、互生のラクウショウと区別できる。



……… ラクウショウ ………
来年の2月なかばころに開花するはずだが、直前までつぼみが見えないこともあり、生育にばらつきがあるようだ。
メタセコイアとラクウショウについては、これまで何度も記事にしている。
よろしければ末尾にあるそれぞれのタグからご覧いただきたい。
……… イロハモミジ ………
……… ケヤキ ………
風で飛ぶというのではなく、地表を転がるのだと思う。
……… エノキ ………
……… ナンキンハゼ ………
……… ユリノキ ………
今年の紅葉はかなり遅れている。
<<続く>>
2024年12月5日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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by sizenkansatu
| 2024-12-05 09:11
| 植物
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ヨメナの観察(続報)
前回、『ヨメナとカントウヨメナ』( ⇒ )の記事をアップしたが、そのあとで奈良県を訪れ、本場(?)のヨメナを観察することができた。
前回の記事のヨメナはいただいた標本で、ある方が採集したヨメナを自宅で育てている、というものであった。
今回奈良県で観た本場の新鮮なヨメナは、ちょっとようすが違っていたので、再度記事にさせていただくしだいである。(何度もすみません)
まるでカントウヨメナのような短さだ。
こうしてみると、ヨメナの冠毛の長さにはずいぶんと違いがある。
個体の差なのか、それとも果実の成熟の度合いなのかわからないが、少なくとも識別はかなり難しいことがわかった。カントウヨメナとは分布が違うので、迷うことはないと思うが…
余談ですが…
奈良盆地のへり、三輪山の裾野をたどる道で、たくさんの古墳や社寺が点在する。
残念だったが、その代わりに本場のヨメナに会えたので、よいことにしよう。
2024年11月30日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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by sizenkansatu
| 2024-11-30 14:39
| 植物
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ヨメナとカントウヨメナ
前回の記事( ⇒ )の補足。
前回はヨメナの果実を載せたが、身近で観られる、かんじんのカントウヨメナの果実はどうなのか?

アオイスミレさんの記事( ⇒ )にカントウヨメナの果実が載っていたので、近くの江戸川べりで探してみた。
しかし、実際に果実を見つけるのは意外に難しい。
花がないとカントウヨメナであることがわからないし、果実になるときは花が終わっているからだ。
よく見ると果実になった花序があった。
拡大すると、たしかにヨメナとはかなり感じが違う。
カントウヨメナ(↑)とヨメナ(↓、前回の記事と同じ写真)。
環状にとげのように並ぶのが冠毛で、明らかに両種の長さの違いがわかる。



図鑑の記載では冠毛の長さをカントウヨメナが0.25mm、ヨメナが0.5mmと記されている。
そんなわずかな違いを計測することはできないし、観てわかるはずがないと考えていたのだが、これならルーペで拡大するだけではっきりわかるではないか。
一人静かに納得したのであった。
とはいえ、両種の分布域は分かれているので、関東で見るならカントウヨメナであり、悩むことはない。
もっというと、前回の記事に記したように、野菊には多数の似た種があり、ヨメナとカントウヨメナの違いがわかっただけでは、フィールドではほとんど役に立たない。
あまり細かいことを気にせず、野菊としてたのしむのがよいのかもしれない。
2024年11月22日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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by sizenkansatu
| 2024-11-22 16:13
| 植物
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ヨメナとノコンギク
一般に“野菊”と呼ばれるものはたくさん種類があり、その識別は難しい。
そのうえ栽培品も多数あってそれが逃げ出していることもあるだろう。
野菊の識別は、私にはとうてい不可能で、はなからあきらめている。
だが、野菊の代表とも言うべきヨメナ(カントウヨメナ)とノコンギクくらいは見分けたいと考え、あえてまとめてみた。
カントウヨメナ
なお、葉の形は茎の上部と下部で違っていたり、変化もあってかなりややこしい。
ノコンギク
何となくではあるが、遠目に見るとヨメナ(カントウヨメナ)よりも頭状花が密につく感じ。
これは数が多いというよりも、花序の柄が短いからそのように見えるのではないかと思う。
カントウヨメナとノコンギクを見分ける
この総苞の形の識別ポイントはわかりやすい。
ノコンギクでは、花序を分解しなくても外見から冠毛が見えるほど長い。
ちなみに、冠毛はがくの変化したものであり、がくよりも上が花弁、がくよりも下が子房である。
おことわり
以上のようにカントウヨメナとノコンギクの花と果実をくらべて観た。
ほかに葉で見分けることもできるようだが、私にはまったくわからない。
さらに、この2種を見分けたとしても、冒頭に記したようによく似た野菊がほかにたくさんある。
今回の見分け方だけでは現場ではあまり役に立たないだろう。
今回の記事は個人的な覚書のようなものであると考えていただきたい。
※ 本記事ではあやしいところや間違ったところがあるかもしれません。お気づきのことがあれば指摘していただけるとありがたいです。
ヨメナ
ところで、ここまで記したカントウヨメナに対して、ヨメナはどうなのか。
ヨメナは本州の中部以西に分布するとされている。
これに対しカントウヨメナの冠毛の長さは約0.25㎜だという。
こうしてみると確かにカントウヨメナよりもやや長いようだが…
<<追記>>
カントウヨメナとノコンギクに加えてユウガギクの3種について、アオイスミレさんが詳しい記事をアップしている。
同じ日に同じような話題をアップするとは、おどろきました。以心伝心でしょうか。
ヤブマメの記事で追加あり
前々回のヤブマメの記事でご指摘をいただき、文末に追加させていただきました。 ⇒
2024年11月15日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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by sizenkansatu
| 2024-11-15 16:46
| 植物
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