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自然観察大学ブログ

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12

三寒四温とはよく言ったもので、今年はまったくそのとおりだ。
気温の変化で体調を崩すかもしれないが、我々には家があるし、着る服や暖房器具で調整できる。

<補足 2025318日>

三寒四温は、いま日本では春に向かう今の季節のことになっているが、もともとは中国・韓国の冬の状況を表すことだったらしい。かの地の冬は三日寒くて四日暖かいというパターンがはっきりと規則的だったのだそうである。

参考:三寒四温の意味とは?季節や時期、正しい使い方は?いつの季語?  



三寒四温のオオイヌノフグリ

三寒四温の試練をオオイヌノフグリはどのように過ごしているのか?
晴れて暖かいときの姿だけ観ている情けない私だが、はたして野外で寒風にさらされるオオイヌノフグリはどうしているか?
三寒四温をどうやって乗り切っているのか?

芽生えて間もないオオイヌノフグリ。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18140959.jpg
寒さにあたった葉は赤褐色になるが、暖かくなると緑の新しい葉を出し、花をつける。
芽生えて間もない小さな株にも立派な花をつけることに感心させられる。さすが雑草である。

こちら(↓)はもう少し成長が進み、枝分かれした株。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18142596.jpg
褐色の葉は寒さにあったためと思われるが、こちらも暖かい日に再び緑の葉が出ているのがわかる。

この株(↓)は軽症ではあるが黄褐色の葉がある。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18143585.jpg
程度の差はあるが、三寒四温の影響は厳しいもののようだ。

ここまでは江戸川土手のオオイヌノフグリで、いずれも遅く発芽して小さな株であった。
では、秋に発芽した畑のまわりのオオイヌノフグリはどうか。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18144853.jpg
枝葉が混んでいて細部はわからないが、寒さにあった葉は茶褐色に枯れ、暖かくなると復活して緑の葉を出していることがわかる。江戸川土手のオオイヌノフグリと同じだ。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18150328.jpg
これはこれで渋い色合いがGood。
艱難辛苦を乗り越え、酸いも甘いも知った大人の魅力のようなものか…

幸せそうな群落もある。(↓)
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18151396.jpg
ちょっと見には苦労を知らずに育ってきたように見えるのだが…
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18152432.jpg
かき分けて株もとを観ると、そうではないことがわかる。
外見だけではわかりにくいが、冬越しは厳しいものだったのかもしれない。


フラサバソウの冬越し

オオイヌノフグリによく似たフラサバソウはどうか。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18153283.jpg
これ(↑)は同じ江戸川の土手で観た2月初めの芽生え。
子葉が大きくてしっかりしているのでフラサバソウと考えたが、このときはその確証はなかった。

2月後半のフラサバソウ。(↓、上と同じ個体ではないと思う)
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18154163.jpg
オオイヌノフグリと違って、こちらは全体が赤くなっている。
赤褐色になって、そのままで花をつける。
全身で踏ん張って寒さをこらえている印象だ。

ところで、花が咲くとフラサバソウであることがわかる。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18155488.jpg
フラサバソウは花がずっと小さくて、4個に分かれた花弁の間にすき間がある。

別の場所のフラサバソウの群落も観てみた。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18160350.jpg
オオイヌノフグリとはちょっと感じが違う。
ここは風当たりが弱く日陰がちで、ちょっと湿った感じ。フラサバソウにはこんな環境が適しているのかもしれない。


ホトケノザとオオイヌノフグリ

三寒四温を乗り越えているのはホトケノザも同じだ。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18161143.jpg
ホトケノザのほうが枯れた葉が少ない。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18161965.jpg
寒さには強いようだ。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_18162517.jpg
ホトケノザの花はずいぶん前に細かく観察しているので、よろしければ次をご覧いただきたい。

●ホトケノザの花 -シソ科の花1 : 自然観察大学ブログ  

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オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.12_d0163696_15563459.jpg
オオイヌノフグリ ファンクラブ(略称:OFC)とは…

私たちの目的は、オオイヌノフグリを愛でる者同士の連帯をはかること。
オオイヌノフグリを愛でる者なら、どなたでも入会できる。
● 会の規約はこちら(PDF)  
● 最新の会員名簿はこちら(PDF)  
※ いただいた情報により更新しています。
● 設立時の記事(2024年3月24日)  
● 常時会員募集中:入会希望の方は、コメント記入などでご連絡いただきたい。

2025年3月12日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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# by sizenkansatu | 2025-03-12 18:33 | 植物 | Comments(2)

スギの花はまだ咲いていない

スギの花粉が飛びはじめた、というニュースが流れたのは2月末日。
スギの花はまだ咲いていない_d0163696_21590754.jpg
近所のスギを観てみると、盛大に雄花をつけていた。
花粉症に苦しんでおられる方には悪魔のような写真で申し訳ない。
スギの花はまだ咲いていない_d0163696_21591865.jpg
ところが、どの花も閉じていて、棒でつついても花粉を飛ばすことはない。
スギの花はまだ咲いていない_d0163696_21592875.jpg
鱗片が固く締まっている。

参考までに、開花したスギの雄花。(↓、昨年3月11日に撮影)
スギの花はまだ咲いていない_d0163696_21593835.jpg
鱗片が開いて花粉を散らしている。


報道によると、2月末の時点で東京近郊では多量の花粉が飛んでいたそうだが、それはどういうことなのだろう。
開花していないのに花粉が飛ぶというのは納得がいかない。
南房総などではもう開花して花粉を散らし、それが遠距離を飛散してきたということだろうか。
あるいは、スギではなく別の花粉ということなのかもしれない。

そんなわけで、身近なところで、スギに似た雄花を探してみた。


コノテガシワ
スギの花はまだ咲いていない_d0163696_21595060.jpg
スギというよりも、ヒノキやサワラに似た感じ。
スギの花はまだ咲いていない_d0163696_22000130.jpg
花は小さいが、たくさんあるので花粉は多いだろう。


ラクウショウ
スギの花はまだ咲いていない_d0163696_22005616.jpg
こちらも花粉を散らしていた。
ラクウショウは下枝にはあまり花をつけないので気づきにくいが、木の上の方では盛大に花をつけている。
スギの花はまだ咲いていない_d0163696_22010633.jpg
写真の茶褐色のものはすべて雄花だ。
ラクウショウの数は多くはないが、花粉の生産量は多いだろう。


昨年の観察では、スギの花は3月10日に開花していた。(
そしてヒノキ、サワラなど、針葉樹はどれも風媒花で花粉を多量に飛ばす。
まだまだ花粉症の本番はこれからなのだろう。
心が躍る春に向けて、花粉症のみなさんにはお気の毒なことです。

2025年3月3日、報告:自然観察大学 事務局 大野透

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# by sizenkansatu | 2025-03-03 22:12 | 植物 | Comments(2)

愛しい雑草の冬越し-2

ハコベ(コハコベ)
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コハコベはいつでもどこでも花をつけるというイメージがある。
愛しい雑草の冬越し-2_d0163696_18325641.jpg
花の少ない季節の、貴重な癒し。


セイヨウタンポポ
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寒さで葉が赤くなってしまったが…
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がんばって新しい葉を出している。


ハルジオン
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早く広げた葉は枯れてしまっても…
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こちらも同じように中心部から新しい葉が出ている。


キュウリグサ
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これも本来はロゼットで冬を越す越年草だが、ここでは芽生えて間もないらしい。
愛しい雑草の冬越し-2_d0163696_18340635.jpg
変色した葉から寒さに耐えるようすが伝わってくる。

こちら(↓)別の場所で観たキュウリグサ。
愛しい雑草の冬越し-2_d0163696_18422821.jpg
これがふつうのキュウリグサだろう。
前年の秋に発芽するので、いまごろは大きなロゼットになっている。

別の場所では、花が咲いているのがあった。(↓)
愛しい雑草の冬越し-2_d0163696_18342086.jpg
ここは建物の陰で陽当たりはいまひとつだが、風が当たらなくてじめじめしたところだ。
やはり、環境によって巧みに成長パターンを変えているのだろう。


ユウゲショウ
愛しい雑草の冬越し-2_d0163696_18343158.jpg
遠目にも赤いのはユウゲショウのロゼット。
愛しい雑草の冬越し-2_d0163696_18345994.jpg
寒さに震えあがっている、というような色だが…
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やはり中心部からは新しい葉を出して、元気いっぱいだ。


カラスノエンドウ(ヤハズノエンドウ)
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茎葉を放射状に広げるが、形が違うものがあることにお気づきだろうか。
左向きの一本だけが、小葉が細長くて数が少ない。これが芽生えのときの葉。

角度を変えてみよう。
愛しい雑草の冬越し-2_d0163696_18352913.jpg
画面の上方に向く一本が芽生えの葉で、小葉が細長い。
その後に出てきた葉は放射状に並ぶのだが、小葉が丸っこく、数も多くなる。
この株は年が明けてから芽生えて、急いで成長しているものと思われる。

こちらは通常の秋の芽生え。(↓、10月末に撮影)
愛しい雑草の冬越し-2_d0163696_18354140.jpg
11月なかばには、カラスノエンドウらしい葉になる。(↓)
愛しい雑草の冬越し-2_d0163696_18355327.jpg
本来は葉を低く広げてこの状態で冬を越す越年草だ。
こうして勢力範囲を広げた後に立ち上がり、春になって花をつける。

立春の前後の報告のつもりが、もたもたして2月半ば過ぎになってしまった。
反省 m(_ _)m

2025年2月18日、報告:自然観察大学 事務局 大野透




# by sizenkansatu | 2025-02-18 18:47 | 植物 | Comments(4)

愛しい雑草の冬越し-1

江戸川べりの土手の越年草は、立春のころ(1月末から2月はじめ)に発芽の最盛期を迎えたようだ。
本来秋に発芽するはずの越年草だが、この土手は昨年の夏以降、セイバンモロコシにおおいつくされていて、秋の発芽のチャンスを失ったようだ。
立春のころに芽生えた愛しい雑草のようすをご報告したい。


ヒメオドリコソウ
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22400671.jpg
ヒメオドリコソウの葉脈は細かな網目状で、葉は少し厚みがあって反り返り気味。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22401606.jpg
こちら(↑)はもっと若く、まだ子葉が残る。
芽生えのころはとくに見分けにくい。(↓)
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22403225.jpg
子葉が落ちるのは早いようで、本葉4枚が開くころにはすでに枯れていた。

さらに本葉が6枚出た株では、子葉は消えていた。(↓)
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22404408.jpg

それにしても、全身にびっしりとついた毛が目立つ。小さな芽生えだからだろうか。
毛の数と大きさは植物体が大きくなってもそのままなので、目立たなくなる。

毛深いのはヒメオドリコソウに限らず、どの芽生えもみな同じようだ。
植物体が小さいときなら、汚れや水滴が付きにくいのだろう。


ホトケノザ
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22405598.jpg
こちら(↑)はホトケノザでよいと思うのだが、どうだろうか。
これだけ小さいと、あまり自信がない。

少し大きくなって、本葉が4枚。(↓)
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22410571.jpg
これだとホトケノザでまず間違いないと思う。
葉脈はヒメオドリコソウよりもちょっと粗くて、葉の反り返りかたも何となく違っている。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22411677.jpg
なにより、向かい合う2枚の葉が、名前の由来の蓮華座のようになっている。

さらに成長したホトケノザ。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22413207.jpg
よく見るとごく小さなつぼみができている。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22414388.jpg
こんな小さな株で花をつけるとはたいしたものだ。

もう少し成長した株では花が咲いていた。(↓)
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22415315.jpg
おそらくこの土手で一番乗りのホトケノザ花だ。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22420111.jpg
う~む。みずみずしい。

一方、こちら(↓)は別の場所、畑のまわりのホトケノザ。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22420922.jpg
ふつうのホトケノザは秋に芽生えて越年し、立派な株に成長している。
ただし、早く成長すると、寒さに会って苦労することになる。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22423459.jpg
同じ植物種でもいろいろな成長パターンがあって、環境の違いに柔軟に対応している。
“雑草”たるゆえんであろう。


オオイヌノフグリ
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22424478.jpg
さて、前回報告したオオイヌノフグリ( )は大きくなっていた。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22425406.jpg
ここでも花をつけはじめたが、どうやらこれは少し急ぎすぎたようだ。


フラサバソウ
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22430390.jpg
土手から少し移動したところでは、フラサバソウが花をつけていた。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22431476.jpg
フラサバソウはオオイヌノフグリと同じなかまだが、花はずっと小さい。(写真ではわからないかも)

花がないときでも、芽生えの感じがちがう。(↓)
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22432238.jpg
子葉が大きくて、本葉に匹敵するほど立派。
この子葉は株が大きく成長したころも残る。
ただし、同じなかまのコゴメイヌノフグリも子葉が大きく、長く残るので、花がないと見分けるのは難しい。

参考:オオイヌノフグリのなかまのまとめ : 自然観察大学ブログ  

一面に広がったフラサバソウ。
愛しい雑草の冬越し-1_d0163696_22433392.jpg
ここは東側に斜面林、西側に江戸川という場所で、陽当たりはあまりよくなくて、ちょっと湿っぽいところ。
風当たりが弱く、寒さや乾燥で苦しむことはなさそう。
オオイヌノフグリとは、異なる環境で住み分けをしているようだ。

<つづく>

2025年2月12日、報告:自然観察大学 事務局 大野透




# by sizenkansatu | 2025-02-12 22:54 | 植物 | Comments(0)

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11

2025年、初回のOFC通信。
OFCのメンバーの記事を拝見して、いてもたってもいられなくなった。

● 初オオイヌノフグリ 里山の小さな星の瞳 : 風と花を紡いで
● ぽかぽか… : 侘助つれづれ

触発されて近所のオオイヌノフグリを観察したので、報告させていただく。


ケース1

今年はじめての花を見たのは1月22日。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22581378.jpg
このときは3月並みという暖かい日で、元気に花を開いている。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22582123.jpg
それでもところどころ葉が赤くなっているのは、寒さに耐えてきたということなのだろう。

同じ群落の前年秋(2024年11月)のようす。(↓)
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22582813.jpg
このときのようすはOFC通信 vol.10( )で報告している。
それが順調に越冬しているようだ。
この群落があるのは陽当たりのよい畑のわきで、オオイヌノフグリにとってもよい環境なのだろう。


ケース2

こちらは田んぼのあぜ道に広がる群落。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22583542.jpg
冬枯れのようになってしまったのは、やはり寒さのせいだろうか。
ここは陽当たりこそ抜群によいのだが、寒風にさらされる。

それでも、よく見ると下から新しい葉を出して花をつけている。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22584264.jpg
この日は終日曇りで、1月の平年並みの寒さ。
どの花も半開きだ。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22584995.jpg


改めて別の日に観に行く。陽射しがあってすこし暖かい日。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22585651.jpg
緑の葉が増え、花もたくさんつけていた。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22591004.jpg
午前中なので花は開ききっていないが、午後には全開するかもしれない。

寒さで枯れては新しい葉を出し、花をつける… 
そんなことの繰り返しで、冬を乗り越えるものと考えられる。


ケース3

こちらは江戸川べりの土手。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22592069.jpg
ここのオオイヌノフグリは、みな芽生えて間もないものばかり。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22592877.jpg
おそらく年が明けてから芽生えたものだろう。

この土手は夏の間イネ科のセイバンモロコシが全面に繁茂していて、晩秋になってきれいに草刈りをされた。
それでオオイヌノフグリの秋の芽生えがなかったものと推測される。


余談ですが…

私の芽生えの撮り方について。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22593679.jpg
晴天で直射日光が当たると鮮やかな色になる。
芽生えのような小さな被写体では絞りも稼ぎたいので、明るさは重要。
それでレフを当てて影を柔らかにしている。

こちらは同じ被写体のレフなし。(↓)
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22594482.jpg
写真の場合は、肉眼で見るよりも影が強調されてしまう。

ちなみにこのときは白紙ではなく、銀レフをつかっていた。(↓)
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22595290.jpg
画面の右側からレフを当てている状況で、銀レフはより強い反射が得られる。

銀レフとして、私はインスタントラーメンの袋を裏返して使っているのだが、当て方によっては強すぎたり、まだらになったりするので、距離や角度を微妙に調整する。

銀レフを動かしていると、意外な事件が起こった。
このあたりに住むネコたちが、チラつく怪しい光に集まってきたのだ。
なかでも、もっとも好奇心のおう盛な一匹は、数十センチの距離まで顔を近づけてきた。

しかしこちらはとりこみ中だ。
とりあえずネコは無視して、撮影を済ませる。
さて、相手をしてあげようと思ったら… 

ネコは、すっと離れて、ごろごろと転がる。
そして何事もなかったように涼しい顔。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.11_d0163696_22595915.jpg
う~む。ネコの気持ちはわからない。

………………………………………………………………

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.10_d0163696_15563459.jpg

オオイヌノフグリ ファンクラブ(略称:OFC)とは…
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2025年1月30日、報告:自然観察大学 事務局 大野透




# by sizenkansatu | 2025-01-30 23:14 | 植物 | Comments(4)

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