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自然観察大学ブログ

ツルマメを食べてみた

9月28日にツルマメの花を紹介した。ツルマメは大豆の原種と申し上げた上で、賞味した体験談を募集したのだが、残念ながらまるで反響がなかった。
しかたがないので自分で食べてみた。
ツルマメを食べてみた_d0163696_16562045.jpg
茹で方は枝豆と同じ。小さいので一瞬で加熱できる。
鮮やかな緑色といい、細かい毛の感じといい、小鉢に盛った枝豆のようだが、莢の大きさは1cm強。器は小鉢ではなく猪口なのだ。
ツルマメを食べてみた_d0163696_16565827.jpg
中には小ぶりながらちゃんと豆(種子)があった。
ツルマメを食べてみた_d0163696_16573754.jpg

指先の大きさと比較するとお分かりいただけると思う。
莢を指で押すと豆がつぶれてしまうので、筋を取って隙間から押し出す。
傍らにビールを用意して、ちょっとワクワクしてきた。

いよいよ口に入れる…
肝心の味だが、これが小さすぎてわからないのだ。
種子は数mmの大きさで、口に入れてもどこに行ったかわからないほど。味も香りもしない。ほのかに塩味が感じられるのみだ。
それではと、豆(種子)だけを莢から出して20粒ほど集め、枝豆一粒くらいに相当する量をまとめて食べてみたが、それでも味がわからない。歯の隙間に入ってしまって噛むこともできない。
(味音痴でごめんなさい)

もっと大量に採取して口いっぱいにほおばるか、あるいはツルマメに肥料を与えて太らせるか、工夫が必要なようだ。
食味はわからなかったが、大豆・枝豆に品種改良した先人の偉大さに思いを寄せる試食であった。

2010年10月13日、報告:事務局O



# by sizenkansatu | 2010-10-13 17:54 | 植物 | Comments(4)

ブロンズのようなバッタ

まずギンヤンマの報告

9月末にしつこくギンヤンマを撮りに行った。今度こそと300mmの望遠レンズを用意して、準備万端のはずだった。
ところが、肝心のギンヤンマの数がぐっと減ってしまったのだ。なんとか撮れたのがこれ。
ブロンズのようなバッタ_d0163696_18162731.jpg
うしろ姿で、脚が下がっているのはケガでもしたのだろうか。あるいは獲物を捕らえる直前なのか… よく見ると翅の先がちぎれているのは、縄張り争いの喧嘩のせいだろうか。
今年の撮影は残念ながらこれで終了だ。

ノミバッタ

もうひとつ、去年の秋からずっと探していたものがやっと撮れた。ノミバッタだ。
普通に見られるバッタで、岡発戸の観察会と茨城大農場の観察会でも一瞬見かけたが、まだ撮れていない。それがやっと撮れた。
体長は5mm前後と小さく、しかも活発に跳ねるので現場での撮影は無理。写真は持ち帰って室内セットで撮ったものである。
ブロンズのようなバッタ_d0163696_18172116.jpg
拡大してみると表面の質感がすごい。渋い金属光沢と適度な点刻、太ももの装飾的なラインと、関節部分の力感あふれたメカニックな造形。精巧なブロンズ像のようだ。
もう少しよく見てみよう。後脚は体の下に折りたたんであり、いつでも跳ねることができる体勢。反面、歩行に後脚を使うことはないらしく、前脚と中脚の4本足でのそのそと歩く。

※ 今回の写真はフィルム撮影したものをブログ用にスキャンニングしたものです。多少荒れているのはご容赦ください。
ブロンズのようなバッタ_d0163696_18175419.jpg
一瞬見せてくれた後脚。跗節(ふせつ、脚の先のほうの部分)に注目すると、まことにシンプルな構造で、細い棒状。跳ねることにのみ特化しているようだ。大きなツメがあると歩行時にじゃまになるのだろう。
翅は小さくて、おそらく飛ぶことはできないと考えられる。この後脚の跳躍力があれば翅は要らないということか。

採集の話

ノミバッタは水田の畦や池の端など、少し湿ったところにはごく普通にいる昆虫らしい。これまでなかなか見つからなかったのは、私の探し方が悪かったからであった。
今回はギンヤンマがいないので、もてあました時間で地表をめったやたらに網ですくってみた。
“すくい取り(スウィーピング)法”というやり方である。そしたらノミバッタはすぐに入ってきた。
ノミバッタ以外にもいろんな虫が入ってきた。ヒシバッタやカメムシ、甲虫類、ハエ類など、 “こんなにいたのか!” と驚くほど多種多様な小昆虫がいた。
興味のある人は一度 “すくい取り”体験をおすすめしたい。
ちなみに使用した捕虫網はホームセンターで数百円のもので、これで十分なのである。

2010年10月8日、報告:事務局O



# by sizenkansatu | 2010-10-08 18:21 | 昆虫など | Comments(2)

“ひょう干し”で盛り上がっています

少し前に自然観察大学メールマガジンで紹介した話で、事務局スタッフの石井さんが書いた『雑草を食べる –ヒョウ-』(全農教話のたねのテーブル、No.108 http://www.zennokyo.co.jp/table/index_table.html からバックナンバー一覧を見てください) が評判を呼んでいる。
10月3日の野川の観察会では “ヒョウ干しの記事面白かったですね” と複数の方から声をかけていただいた。

茨城県のHさん(熱心なメール会員)からは、ご自分の体験談を寄せていただいたので、ご本人了解の上で紹介させていただく。

<以下原文のまま>………………………………………………………
スベリヒユの記事、おもしろかったです。
昔自分でこの “ひょう干し” を作ろうとして失敗、スベリヒユが怖くなったことを思い出しました。
運転免許取得のため山形に2週間いたとき、お土産に、ひょう干しを買ってきたことがあります。
思いのほか高かったので、自分で作ってみようと庭のを刈り取り、笊に干したのです。
ところがそのスベリヒユは一向にいのちが切れる様子がなく、一ヶ月経っても、土に戻せば元気を吹き返しそうな様子。
最後は怖くなって庭に捨てました。バチが当たりそうで・・・(T_T)
その後山形出身の知人に、≪茹でて干す≫ と聞いて ナットク!!

以前、散策していてきれいだな、と思ったカキドオシをひょいと摘まんでコップに入れておいたら、葉が黄色くなっても生長を続け、気味が悪くなった時のことを思い出しました。
植物の生命力はすごいです。

探してみたら いろんな記事がありました。
おもしろい記事をこれからもよろしくお願いします。
●おらほの自慢【ひょう干し】 山形県ホームページ
http://www.pref.yamagata.jp/ou/somu/020020/mm_bk_data/s/oraho_No76.html
●ひょう(スベリヒユ)料理
http://blogs.yahoo.co.jp/utsugi788/57348927.html
http://blogs.yahoo.co.jp/utsugi788/60553605.html
http://blogs.yahoo.co.jp/utsugi788/63503199.html
………………………………………………………

以上、転載させていただきました。Hさん、ありがとうございました。

ご参考までに岩瀬学長の『形とくらしの雑草図鑑』(全農教)の該当ページを掲載させていただく。
“ひょう干し”で盛り上がっています_d0163696_12313615.jpg

“ひょう干し” の味を体験したくなった方もいると思うが、残念ながら今の時期スベリヒユは果実になっているだろう。今年はあきらめて、来年のために種子を採取しておいてはいかが?

2010年10月6日、報告:事務局O



# by sizenkansatu | 2010-10-06 12:37 | 植物 | Comments(2)

イモムシの眼は筋肉袋

イモムシ撮影人生を揺るがす衝撃の過去
<今回文字数が多いですが、我慢して読んでいただけるとうれしいです>

知人との飲み屋での話題で、イモムシの眼の話になった。写真はモンシロチョウの幼虫で、農業関係では通称 “アオムシ” と言われている。キャベツやアブラナ科野菜を食べる害虫として知られている。
イモムシの眼は筋肉袋_d0163696_2095592.jpg

このアオムシの眼はどれか、と言う話だ。同席していたほぼ全員が頭部のほとんどを占める丸い部分が大きな複眼であると思い込んでいた。ちょうどトンボの複眼にあたる部分だ。(写真の左側が頭部)
私も数年前までずっとそう思っていたが、実はこれは眼ではない。
…という話をすると、周りはみんな “えっ、あれが眼じゃないの?” と言う反応だった。私の周りは農業関係者ばかりで、アオムシのことはよく知っている面々なのだが…
(前回の“オニヤンマの顔”をご覧いただき比較してもらいたい。)

私がこれが眼ではないことを知った経過を話そう。
数年前、ある文章を読んでいて「りん翅目(チョウ目)昆虫は幼虫時代には複眼がない」という記載を見て疑念を感じた。“そんな筈はない!” と名著『日本原色蛾類幼虫図鑑』(保育社)を調べたところ、この部分は複眼ではなく、あごを動かす筋肉が詰まっているというのだ。器官の名称は “parietals” とされていて、日本語の名称はないらしい。あえて和訳するなら “頭頂”だが、私はかってながら“筋肉袋”と命名させてもらった。(この本の初版が昭和40年なので今は命名されているかもしれない。)
イモムシの眼は筋肉袋_d0163696_20115942.jpg
アオムシの頭部のアップ。キャベツの葉をかじっているところ。
たしかに複眼だとすると毛が生えているのは解せない。
やはり筋肉袋か。イモムシは暇さえあれば一日中食べているので、これほどの筋肉が必要なのだろう。
では、イモムシの本当の眼はどれか。
写真で、筋肉袋の下方左右両側に縦に並ぶ点々が眼なのだ。これは個眼(こがん)と言って、いわゆる単眼とは機能が異なるらしい。ちなみに複眼を構成する個々の眼のことも個眼と言うが、これと同じ性質なのだろうか。

はじめてこのことを知ったときは衝撃だった。長く昆虫に関わってきて、自分ではけっこう詳しいつもりでいたのだ。
人間でもイモムシでも写真は常に眼にピントを合わせるのが基本なのだが、私はこのときまでずっと眼のつもりで筋肉袋にピントを合わせていたのだ。それまでの私のイモムシ撮影人生はなんだったのか!!

それ以来続いていた私の苦悩を開放してくれたのが飲み屋の会話である。この勘違いはむしろ当たり前、多数派であることを知って、救われた気がした一夜であった。

ちなみに、甲虫の幼虫も複眼はない。甲虫は筋肉袋が左右二つに分かれないので、これを複眼と思う人は少ないだろう。

2010年10月5日、報告:事務局O



# by sizenkansatu | 2010-10-05 20:18 | 昆虫など | Comments(3)

オニヤンマの顔

いきなりオニヤンマの顔。
オニヤンマの顔_d0163696_18452320.jpg
9月25日に野川公園でS先生が捕まえたものだ。
拡大するとまことにゴツイ。大あごを見ると名前のとおり鬼のよう。
複眼は光を反射して色が変化する。美しい。
中央の上のほうにある白い半透明の丸いのが単眼。
トンボの触角は昆虫の中では貧弱だが、視覚があれば十分ということだろう。
オニヤンマの顔_d0163696_1846085.jpg
横から見ると大あごの奥は複雑な構造をしている。唇とか髭とか、昆虫の口器はややこしい。
大あごで噛まれると痛いだろうと考えながら撮影していたら、放すときに指を噛まれた。
モデルを強要されてオニヤンマも怒っていたのだろう。けっこう痛いが、血の出るほどではない。撮らせていただいたのだから噛まれるくらいは仕方がない。

実はトンボの頭の話は、前口上である。ホントに書きたかったのはイモムシの話なのだ。それはまた次回。

2010年10月1日、報告:事務局O



# by sizenkansatu | 2010-10-01 18:48 | 昆虫など | Comments(0)

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