セツブンソウの自生地を観てきた
三峯山の麓の、北西向きの緩やかな斜面に自生地が広がる。
熊倉さんらは園内の案内もしてくれて、温かい甘茶をふるまってくれていた。寒い日だったのでたいへんにありがたかった。
なお、整備の費用として協力金一人300円以上を募っているが、感謝の意を込めて少しだけ多めに納めさせていただいた。
花の季節にはまたみごとな森になることだろう。
白いのは花弁ではなくがく片で、普通は5個だが、6個以上のものもある。上の写真では7個だ。
はて?
花弁はごく小さく、先が2裂し、先端はオレンジ色の球状の腺体になっている。
これが花弁とは驚く。
2裂した花弁の数は一般に5~10対という。ということは、腺体は10~20個ということになる。
しかし上の写真で数えてみると腺体が15個だ。よく観ると写真の9時の位置の花弁は2裂していないようだ。
雄しべは多数、雌しべの数は2~6個とされているようだが、上の写真ではよくわからない。
がく片の数や花弁(腺体)の数、雄しべ、雌しべの数は変化が多いようだ。セツブンソウはごく数値にこだわらないアバウトな性質のようだ。前掲のフクジュソウなどキンポウゲ科には型にはまらないものが多く、これはこれで好ましい性質と思う。
なお、園路から身を乗り出して、アクロバティックな態勢で撮っているので、写真がいまいちシャープでないのはご勘弁いただきたい。
ところが、花弁(腺体)のようすがおかしい。上の写真ではわかりにくいが、拡大して9時半から10時半の位置の花弁に注目してみよう。(↓)
この花弁だけは小さいながらも花弁らしい形になっている。オレンジ色は腺体ではなく斑紋になってしまったようだ。

これは先祖返りというものだろうか。
地中海周辺が原産で、日本では園芸用に導入されているという。
さらに、写真では見えていないが、花弁のつけ根のところには蜜を溜める距(きょ)がある。
やはりキンポウゲ科の花の構造はおもしろい。
ヒメウズについては以前に観察記録を載せているので、よろしければご覧いただきたい。
● ヒメウズの観察 : 自然観察大学ブログ ⇒● ヒメウズの一年 2022-2023 : 自然観察大学ブログ ⇒
余談ですが…
チタケは、かつては栃木地方を中心に盛んに食用されたという。
それが今は採り尽くされて、マツタケ以上の高値で売られているとか。
チタケの標準和名はチチタケ。このきのこは傷ついたときに乳のような液体を分泌するので“乳茸”だという。
乳液は天然ゴムと同じ成分だそうで、時間が経つと黒くなる。チチタケ採りではくっつかないようにしたい。
そんな由来があるのだから、チチタケ愛の大きさがわかるというものだ。
もう一つ余談
すでに実家じまいを済ませているので、唯一の思い出のツバキなのだ。
感慨一入。
2026年4月2日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
………………………………………………………………
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by sizenkansatu
| 2026-04-02 09:54
| 植物
|
Comments(2)
セツブンソウは石灰質の場所に多く自生するので伊吹山にも群生地があります~
伊吹山は古生代ペルム紀の化石が多く産出するので一面が石灰岩なのでセツブンソウには適しているのでしょうね~
チチタケ好きです~
チダケサシも散策途中に見掛けます・・・・・
チダケサシはアスチルベ~
今日咲いていても明日散るべ~なんて自然観察の講習会では笑って教えていました~(*´∇`*)
伊吹山は古生代ペルム紀の化石が多く産出するので一面が石灰岩なのでセツブンソウには適しているのでしょうね~
チチタケ好きです~
チダケサシも散策途中に見掛けます・・・・・
チダケサシはアスチルベ~
今日咲いていても明日散るべ~なんて自然観察の講習会では笑って教えていました~(*´∇`*)
> shizenkazeさん
コメントありがとうございます。
栃木の三峰山は秩父の三峰山とは別の山ですが、石灰岩があるようです。
セツブンソウはこの森だけでなく、付近にも点々とあるようです。
蕎麦屋さんの庭にも生えていました。
チタケはそちらでも食べるんですね。
私は隣の茨城県で育ったのですが、まったく知りませんでした。
コメントありがとうございます。
栃木の三峰山は秩父の三峰山とは別の山ですが、石灰岩があるようです。
セツブンソウはこの森だけでなく、付近にも点々とあるようです。
蕎麦屋さんの庭にも生えていました。
チタケはそちらでも食べるんですね。
私は隣の茨城県で育ったのですが、まったく知りませんでした。
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