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自然観察大学ブログ

雑木林のどんぐりの芽生え

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ここは茨城県西部の五郎助山というところ。( NPO法人 里山を守る会 ⇒

このとき(3月上旬)、雑木林はまだ冬のよそおいだったが、足もとのため池や田んぼでは、もう春になっていた。

まずはオオイヌノフグリとヒメオドリコソウ。(↓)
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タネツケバナ。(↓)
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都市部では外来種のミチタネツケバナに圧倒されているが、この里山では在来のタネツケバナが頑張ってくれている。
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タネツケバナの名前の由来は“種浸花”で、稲作の浸種(種籾を水に浸ける)のころに花が咲くというものだが、乾田化された田んぼでは見かけないし、いまの稲作とはタイミングが合わないようだ。さらそれ以前の問題で、自家で種籾から苗を作る農家も少ないのかもしれない。

ナズナ。(↓)
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ホトケノザ。(↓)
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植物は背丈の低いものから花が咲きはじめるというが、そのとおりかもしれない。
春は足もとからやってくるのだ。

さて雑木林に話を戻そう。
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コナラやクヌギが主体の広い林は、落ち葉掃きや下草刈りなどにより、きれいに整備されている。
ここでどんぐりの発芽を探した。

落ち葉をどけると、あった。
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コナラの芽生えだ。
上の写真ではわかりにくいが、表面の土をよけると…
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根を出して土に潜っているのがわかる。

こちらのどんぐりは殻(果皮)が大きく割れている。
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これも掘ってみよう。
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こちらの根は長く伸び、かなり深く潜っている。
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掘り出してみたら、根の長さは10cmほどであった。
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ドングリの殻をはがすと、どんぐりの中にあったのは子葉で、そこから根が出ているのがわかる。

さかのぼって、これは樹上で見る秋のどんぐり。
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これが地表に落下して、どんぐりの先端のとがったほうから発芽する。

一般にどんぐりは落下して間もなく、子葉に蓄えた栄養で発根する。そして根を張った状態で冬を越し、翌春になって地上に本葉を伸ばすという。

これ(↓)は以前、4月初めに撮ったもの。
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どんぐりは子葉らしく2つに分かれ、そこから本葉が伸び出してきている。

5月上旬。(↓)
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本葉が開き、コナラらしくなってきた。

まもなく今年もこのような姿が観られるだろう。

2026年3月25日、報告:自然観察大学 事務局 大野透

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by sizenkansatu | 2026-03-25 22:04 | 植物 | Comments(5)
Commented by cflcfl at 2026-03-26 14:00
4月初めには、先端だけでなく下の部分にも赤みを帯びた葉芽があったように見えますが、5月上旬には先端だけ緑の葉が成長しているように見えます。下の葉芽はその後どうなったのでしょうか。
Commented by sizenkansatu at 2026-03-26 17:26
> cflcflさん
すみません。おっしゃることがよくわからないのですが、
赤みを帯びた葉芽というのは子葉(どんぐりだったもの)のことでしょうか?
子葉のことだと考えて申し上げます。

4月の写真では子葉が見えています。
5月の写真は別の個体で、子葉は見えていません。
しぼんではずれたのか、それとも土に隠れたのか、
そこまで見てなかったので、今となってはわかりません。
Commented by cflcfl at 2026-03-26 19:04
言葉足らずで申し訳ございません。
私が申し上げていたのは、茎の上に付いておりました、5個ほどの互生の、葉芽のように見えるものなのですが、こちらは葉芽で間違いございませんでしょうか。
Commented by sizenkansatu at 2026-03-26 21:49
> cflcflさん
わかりました。
茎の上というか、茎の途中に点々とあるとげのようなものですね。
これは鱗片葉だと思います。
葉芽と違ってここから育つことはありません。
5月の写真にも、鱗片葉のようなものが見えています。
Commented by cflcfl at 2026-03-26 23:25
鱗片葉だったんですね。大変勉強になりました。ありがとうございました。

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