イヌコリヤナギの観察
先にネコヤナギについて報告した。( ⇒ )
そのときに、よく似たイヌコリヤナギの観察記録を紹介すると予告したが、
すっかり遅くなってしまった m(_ _)m
イヌコリヤナギは水辺のやや湿ったところで野生のものをよく見かける。





拡大して観よう。


ところで、ネコヤナギはネコの尻尾が名前の由来だそうだが、イヌコリヤナギは犬の尻尾ということではないようだ。
もともと柳行李の材料にするために栽培されたコリヤナギ(行李柳)があり、それに似ているが行李の材料にはならず、役に立たないので“イヌ”なのだそうだ。
イヌコリヤナギの雄花

注目したいのは花序の基部にある葉だ。
別のイヌコリヤナギの花序でも同じように葉がある。(↓)

さて、
これがイヌコリヤナギの1個の雄花。(↓ 前回載せた写真)

基部には苞があり、先の方は黒っぽい。
この苞につく長毛が、つぼみのときのふわふわになる。
花のつけ根には棒状で黄緑色の腺体がある。
1個の花を取り出すのが難しく、上の写真はわかりにくいが、次はどうだろう。

イヌコリヤナギの雌花から果実



4月の後半になると果実が熟してくる。

この綿毛は、つぼみのときに目立った苞の毛とはまったくの別物だ。

参考:柳絮の観察 ⇒
いまの時期のイヌコリヤナギ

イヌコリヤナギもネコヤナギも株立ちする落葉低木だが、葉の出る時期は区別しやすい。
ネコヤナギのときの写真を再掲しておこう。

イヌコリヤナギ(左)は互生だが、ずれがわずかなので対生に見える。葉の縁が波打つ感じ。托葉はない。
ネコヤナギ(右)ははっきりした互生。托葉がある。
迫から初夏にかけて観察会が続いて、ブログの更新ができなかった。
一段落したので、更新の頻度を上げていきたい。
今後ともよろしくお願いします。
2025年6月24日、報告:自然観察大学 事務局 大野透
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