公園の紅葉図鑑①

手前から黄色がエノキ、褐色がケヤキ。

緑のクスノキをはさんで、赤褐色のラクウショウ、奥の黄褐色がメタセコイア。

これ（↑）はみさと公園の紅葉。

陽光がうまいぐあいにあたっている。

ちなみに三郷市のみさと公園は、小合溜（こあいだめ）をはさんで水元公園の対岸にある。

今年の紅葉は遅れているようだが、11月末から12月初めにかけて水元公園で見た紅葉（黄葉などを含む）をいくつか並べてみた。

“公園の紅葉図鑑”として見てやっていただきたい。

………　メタセコイア　………

メタセコイアの樹形は整った円錐形。水元公園にはメタセコイアの並木や “メタセコイアの森”と名付けられたエリアがある。よく見ると枝先のほうに粒々が垂れているが、これは雄花のつぼみ。来年の2月ごろに一斉に開花する。葉や枝は対生で、互生のラクウショウと区別できる。

………　ラクウショウ　………

樹形はちょっとばらけた感じで、メタセコイアにくらべると鮮やかな紅葉になる。（色にばらつきがある）樹形も枝ぶりもメタセコイアにくらべるとばらばらな感じ。ラクウショウのつぼみ。（↑）

来年の2月なかばころに開花するはずだが、直前までつぼみが見えないこともあり、生育にばらつきがあるようだ。

メタセコイアとラクウショウについては、これまで何度も記事にしている。

よろしければ末尾にあるそれぞれのタグからご覧いただきたい。

………　イロハモミジ　………

いわずと知れた紅葉の代表。青空に映える。

黄葉するイロハモミジもある。色の違いは個体差なのか、それとも環境によるのか？　あるいはこのあと赤くなるのだろうか？

………　ケヤキ　………

扇形に広がる堂々とした樹形。黄色から褐色に変わる。葉のつけ根（葉腋）に果実がつき、熟すと小枝ごと離れて種子散布をする。

風で飛ぶというのではなく、地表を転がるのだと思う。

………　エノキ　………

黄葉になるのは枝ごとあるいは株によってばらつきがあるようで、そこがまた好ましい。果実は緑から橙色になり、葉が色づくころには黒く熟す。

………　ナンキンハゼ　………

今年の紅葉は遅くて、このとき色づいていたナンキンハゼは、わずかにこの枝だけだった。

調べてみると、一昨年（2022年）は11月16日にこのように鮮やかに紅葉していた（↓）。もともと種子をろうそくの原料にするために導入されたのだそうだが、紅葉が美しい。

………　ユリノキ　………

黄色～褐色となるが、葉の形がはんてん（半纏）に似ているのでユリノキとわかる。（別名ハンテンボク）今年は11月末になって、ようやく黄葉が見られた。

例年だとこの時期のユリノキはこのとおり（↓）。すっかり落葉して、独特な形の果実が目立っているはずなのだ。

今年の紅葉はかなり遅れている。

<<続く>>

2024年12月5日、報告：自然観察大学 事務局 大野透