人気ブログランキング | 話題のタグを見る

自然観察大学ブログ

クズの観察 2024 ①

毎日暑い日が続く。
日々の観察は午前中に切り上げるようにしているのだが、それでもときどきめまいがして生命の危機を感じることがある。無理せずに軽い気持ちで観察をたのしみたい。

さて、クズは夏の日差しが強いときに葉を閉じる。

まず3出複葉の真ん中の小葉をぐいっと持ち上げる。(↓)
クズの観察 2024 ①_d0163696_19382956.jpg
それを90度回転して縦にする。
次に両側の小葉を閉じて、3つの小葉を重ね合わせるようにして閉じる。
クズの観察 2024 ①_d0163696_19384416.jpg

念のために通常の葉はこちら。(↓)
クズの観察 2024 ①_d0163696_19385272.jpg
3枚の小葉の柄の一部が太くなっていて(葉沈)、ここがうまく作用して閉じたり開いたりするのだそうだ。

参考:親愛なる、そのへんの植物-12 「クズの葉の運動」(S子さんの記事)  

これ(↓)は10mほどの高さのアオギリを覆いつくしたクズ。
クズの観察 2024 ①_d0163696_19385863.jpg
離れたところなのでよくわからないが、白っぽい葉の裏を見せているのは、たぶん葉を閉じているからだろう。
日差しを求めてつるを伸ばしたはずのクズだが、強烈な直射を避けて必死に耐えているというのは、なんとも皮肉である。


コフキゾウムシ

クズの葉のふちが喰われてぎざぎざになっているものをよく見かける。
犯人はコフキゾウムシ。
クズの観察 2024 ①_d0163696_19390798.jpg
ふちから少しずつすじ状に葉をかじる。
身体の表面を粉のような細かい鱗片が覆っているので“粉吹き”の名前なのだと思う。(ゾウムシ類はどれも鱗片があるが…)
クズの観察 2024 ①_d0163696_19391666.jpg
色は淡い緑色系が多いが、青みがかったものや褐色系のものもある。
クズの観察 2024 ①_d0163696_19392286.jpg
警戒心が強く、近づくとすぐに落下して逃げるが、交尾中のものは逃げずに撮らせてくれることが多い。コフキゾウムシは交尾中のものが多いが、卵や幼虫を見かけることはない。

ネットで調べると、ごく小さな卵を産み落として幼虫は地下で生活しているという。
だとすると目で観て確認するのは難しいが、クズの根を食べているのだろうか。


虫が続いたので、最後のクズの花を載せておこう。
クズの観察 2024 ①_d0163696_19393031.jpg
写真は昨年の7月末に撮ったものだが、今年も数日前に咲き始めたことを確認している。
今年も甘い香りをたのしみに待たせてもらおう。


次回の予告
葉のふちをかじられているのはコフキゾウムシの仕業だと思っていたのだが、先日別の犯人を見つけた。
これまで気づかなかったのが不思議なくらい、今年はたくさん観察できた。
これについては次回ご報告したい。

2024年7月24日、報告:自然観察大学 事務局 大野透




by sizenkansatu | 2024-07-24 19:46 | 植物と虫 | Comments(0)

植物、虫、鳥など自然を楽しむ  ★写真の無断転載はお断りいたします★
by sizenkansatu
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

最新のコメント

> cflcflさん ..
by sizenkansatu at 15:01
> miyabiflow..
by sizenkansatu at 10:58
幼虫は跳ぶことができるの..
by cflcfl at 13:45
畑の周りのオオイヌノフグ..
by miyabiflower at 12:36
> cflcflさん ..
by sizenkansatu at 23:33

検索

ブログジャンル