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自然観察大学ブログ

佐倉の里山でフリー観察会 ③

6/30(日)、佐倉里山自然公園でのフリー観察会レポートの3回目。

ていねいに草刈りがなされ、散策路も歩きやすい。
たいへんな労力だと思うが、有志のボランティアによるものだろう。
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木々は大きく低く枝を広げていて、手を伸ばせばすぐに届く高さなので、花も果実も、虫も観察しやすい。
木々の下枝を落とされてしまうと、目の前で観察できるのは樹皮と下草ばかりということになってしまうが、ここではそんなことにはならないのがうれしい。
今回は林縁の観察を中心に報告したい。

m(_ _)m 種名の訂正があります。(2024年7月16日)

………………………………………………………………

林縁のフジ(ノダフジ)の葉に異常を発見。
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フジは複葉だが、そのうち3つの小葉がおかしなことになっている。
拡大してみよう。(↓ ピンボケですみません)
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後日の検討で、これはヒメクロオトシブミの揺籃であろうということになった。
主脈を残して切り込みを入れて、その先を巻いている。

オトシブミのなかまは、葉を巻いて(揺籃)その中に卵を産み付ける。
おそらく、いにしえの文化人が命名したのだろう。“落とし文”に例えた、粋な呼び方だ。
ところが、われわれの目にする揺籃は樹上に残っていて、切り落とさない“吊るし文”状態だ。
吊るし文にするか、落とし文にするか、オトシブミの種によって決まっているほか、樹幹の下の環境によっても違う場合があるという。
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名前の通りの“落とし文”は、ふだん我々がそれに気づかないだけで、本当はそこら辺にたくさん転がっているのだろう。

リンゴドクガの幼虫。
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名前からバラ科の植物の葉を喰うものと思っていたが、広食性でここで観たミズキ類も喰うらしい。
警戒すると体節から黒い部分をにゅっと出すのだが、突っついてみても反応はなかった。
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名前は毒蛾だが無毒だという。

オオアオシャク ⇒ オオアヤシャクの幼虫。
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コブシの枝に擬態。
尖った頭を、前にまわって観る。
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6本の脚を口元にそろえて、じっと動かない。

突然ですがここでクイズ。
オオアオシャク ⇒ オオアヤシャクとその前のリンゴドクガ、目はどこ?

チョウ・ガ類の幼虫の頭部の、大きな複眼のような部分はじつは筋肉。大あごを動かすための多量の筋肉が詰まっているという。
チョウ・ガ類の幼虫は複眼がない。あるのは単眼のみ。この件について、詳しくは次をご覧いただきたい。
● イモムシの眼は筋肉袋 : 自然観察大学ブログ ⇒ 

サツマノミダマシ。
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鮮やかな緑色の腹部がサツマ(ハゼノキの別名)の実に似ているのが名前の由来という。
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脚を広げるとサツマの実っぽくなくなる。
今年はいろんな場所でサツマノミダマシをたくさんみかける。

サツマノミダマシは昼間はこのように葉の上でじっと休んでいる。獲物を捕るのは夜で、毎日網を張りなおすのだそうだ。
ときどき昼間から網を張ったサツマノミダマシを見かけるが、それは張りっぱなしの怠け者なのだそうだ。

チャイロオオイシアブ。
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ムシヒキアブの一種で、モリチャバネゴキブリを捕らえていた。
参考:ムシヒキアブ -最強伝説を解く- : 自然観察大学ブログ  

アオツヅラフジは花の盛り。
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雌雄異株でこれは雄株。
雄花をアップで観る。(↓)
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こちらは雌花。(↓)
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雌しべは初めから子房が膨らんでいる。
早いものはすでに若い果実になっていた。
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上の写真の子房とくらべて観ると、子房の外側だけが膨らんでいるようだ。
なかなか興味深い、おもしろい成長過程がありそうだ。
参考:アオツヅラフジ -青春の葛藤- : 自然観察大学ブログ  

最後はエビヅル。
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花の咲きはじめの時期であった。
エビヅルも雌雄異株だが、雄株はみつからなかった。
雌株は雌花ではなく両性花がつく。
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両性花は中心に立派な雌しべがある。
そのまわりに雄しべがあって、渦を巻くように曲がっているのがおもしろい。
花弁は早く落ちるそうで、すでに見当たらなかった。

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林縁は多様な生物が生活しているので、たのしく観察できる。

2024年7月14日、報告:自然観察大学 事務局 大野透




by sizenkansatu | 2024-07-14 18:50 | フィールド | Comments(2)
Commented at 2024-07-16 17:10
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sizenkansatu at 2024-07-16 18:54
> 鍵さん
ご指摘ありがとうございます。
修正しておきます。
青(緑)色なので、アオシャクと入力してしまいました。


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