牧野記念庭園にて
先日、練馬の牧野記念庭園を観てきた。
4月からのNHKの朝ドラでは牧野富太郎をモデルとした『らんまん』がはじまるというので、混雑する前に見ておこうと思ったのだ。
<文末に追記があります 2023年3月22日>
牧野富太郎の晩年は、この庭の植物を観察する日々だったという。
園内には、ところせましとさまざまな植物が育てられていた。
一時間ほど庭園を見せていただいたが、雨のため写真はナシ。
ヒロハアマナやセントウソウの花の盛りだったが、残念だ。
ネズミの毛を用いた、現在では入手しにくい村田九郎兵衛という最高級品だとか…
植物画のことはまったく知らないが、漠然とペンで描くものだと思っていた。
それとも、現在でも植物の線画は筆で描くものなのだろうか?
故 浅野貞夫先生が描いて(墨入れ)いるところを拝見した記憶があるが、たしか丸ペンで描くと力の加減で表現の幅が広がると言っておられたように思う。
さて、牧野富太郎の、その驚くべき植物画を紹介しよう。
※撮影はOKだったのですが、掲載もOKでしょうか?
絵画的というか芸術的というか、とにかくすごい。
あまりの観察のすごさに、どこがどうなっているのか、私などには実態がわからなくなってしまう(^^;)
採集した水草を首からかけて満面の笑み。
昭和14年に武州水元水郷(現東京都)で撮影されたとあるが、今の水元公園のあたりだろうか。
無垢なお人柄がしのばれる好い写真だ。
植物学の父と称される牧野富太郎氏は、はたして人間的にはどのような方だったのか?
朝ドラでどう描かれるのか、4月からがたのしみである。
そして何よりも、放映によって植物愛好家が増えてくれることを願っております。
2023年3月17日、報告:自然観察大学 事務局O
<2023年3月22日追記>
牧野博士が蝶ネクタイをしている理由
最後の写真の牧野富太郎博士は蝶ネクタイをしておられる。
牧野博士は植物に接する際に常に服装にも気を使っておられたそうで、それはなんと『植物に敬意を表して』というのが理由なのだそうだ。
これは岩瀬徹先生からうかがった話で、岩瀬先生は若かりし頃に牧野博士ご本人にお会いしたことがある由なので、確実な話である。
牧野&岩瀬、両先生の共著?
『自然読本/野の草』(河出書房新社,1984)では、お二人の名前が並んで記されている。
牧野博士は1957年に亡くなっているので、過去に発表された文章を集めたものなのだろう。
ほかにも昆虫学や文筆家など、そうそうたる名前が並ぶ。表紙の画像しかないのだが、どんな内容なのか、読んでみたいものだ。
by sizenkansatu
| 2023-03-17 21:58
| 植物
|
Comments(8)
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mrtnsz at 2023-03-17 22:15
今晩は。
牧野博士は何となく知っていましたが、植物学ですか。
詳細な観察と描画というのでしょうか。手書きですから凄いですね。
現在でしたら、デジ一眼、PCが有りますので何とかなるかなと思いますが、昭和の時代に全て手作業ですから、凄いですね。
貴方も凄かれれますので、驚愕しておりまして、難にでも精通してされていますので、敬服するばかりです。
私の10歳以上上の従兄、昔、出版社に勤めていて、挿絵がでたらめなので、自分で動物園他に通い続けたり、自分で飼育して、点画A4番1枚を1か月以上もかかって描き、挿絵にしたとのことで、その写しを送ってくれますので、大事に保管していますが、詳細で立体的で驚愕するばかりです。
牧野博士にはとても叶いませんが、その精神力に敬服するばかりです。
牧野博士は何となく知っていましたが、植物学ですか。
詳細な観察と描画というのでしょうか。手書きですから凄いですね。
現在でしたら、デジ一眼、PCが有りますので何とかなるかなと思いますが、昭和の時代に全て手作業ですから、凄いですね。
貴方も凄かれれますので、驚愕しておりまして、難にでも精通してされていますので、敬服するばかりです。
私の10歳以上上の従兄、昔、出版社に勤めていて、挿絵がでたらめなので、自分で動物園他に通い続けたり、自分で飼育して、点画A4番1枚を1か月以上もかかって描き、挿絵にしたとのことで、その写しを送ってくれますので、大事に保管していますが、詳細で立体的で驚愕するばかりです。
牧野博士にはとても叶いませんが、その精神力に敬服するばかりです。
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sizenkansatu at 2023-03-17 22:48
> mrtnszさん
コメントありがとうございます。
聞くところによると、精密画は見えないところ、つまり裏側のようなところまで描いてしまうのだとか…
じっくり観察して描画することで得るものは、写真には置き換えることはできないと思いました。
たとえ牧野博士のような立派な図でなくても、深く観察するという行為自体がすばらしいことだと思います。
でも、私にはとても無理です。
コメントありがとうございます。
聞くところによると、精密画は見えないところ、つまり裏側のようなところまで描いてしまうのだとか…
じっくり観察して描画することで得るものは、写真には置き換えることはできないと思いました。
たとえ牧野博士のような立派な図でなくても、深く観察するという行為自体がすばらしいことだと思います。
でも、私にはとても無理です。
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wabisuke-miyake at 2023-03-18 08:38
朝ドラ楽しみです
春の自然観察も楽しみです~(*^^*)
春の自然観察も楽しみです~(*^^*)
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o-marica at 2023-03-18 09:50
牧野富太郎の植物画が実に素晴らしい!
ナイス・タイミングでチャルメルソウが伸びてきたのでよく観察してみます(^^)/
練馬の牧野記念庭園、機会があれば行ってみようと思いました。
観るものも微笑んでしまうお写真、蝶ネクタイと水草で最高の笑みですね。
ナイス・タイミングでチャルメルソウが伸びてきたのでよく観察してみます(^^)/
練馬の牧野記念庭園、機会があれば行ってみようと思いました。
観るものも微笑んでしまうお写真、蝶ネクタイと水草で最高の笑みですね。
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88-232323 at 2023-03-18 10:19
薪の自然庭園の紹介有難うございます折を見て訪問してみたいです。
今までただ何となくの里山散歩ですが奥が深くなりそうです。
朝ドラも楽しみです。
今までただ何となくの里山散歩ですが奥が深くなりそうです。
朝ドラも楽しみです。
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sizenkansatu at 2023-03-18 14:17
> wabisuke-miyakeさん
コメントありがとうございます。
春の観察はたのしいですね。
あっというまに忙しくなりました。
うれしい悲鳴です。
コメントありがとうございます。
春の観察はたのしいですね。
あっというまに忙しくなりました。
うれしい悲鳴です。
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sizenkansatu at 2023-03-18 14:22
> o-maricaさん
コメントありがとうございます。
鉢植えのチャルメルソウの写真、拝見しました。
続報をお待ちしております。
そちらからは牧野記念庭園は遠いですが、機会があればぜひ!
コメントありがとうございます。
鉢植えのチャルメルソウの写真、拝見しました。
続報をお待ちしております。
そちらからは牧野記念庭園は遠いですが、機会があればぜひ!
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sizenkansatu at 2023-03-18 14:32
> 88-232323さん
コメントありがとうございます。
牧野記念庭園ではいま書斎を整理改装中で、見ることができませんでした。
この春に公開予定だそうですので、そしたらぜひどうぞ。
書斎のあった家屋は、中尊寺の金色堂のような覆屋があって、大切に保存されています。
コメントありがとうございます。
牧野記念庭園ではいま書斎を整理改装中で、見ることができませんでした。
この春に公開予定だそうですので、そしたらぜひどうぞ。
書斎のあった家屋は、中尊寺の金色堂のような覆屋があって、大切に保存されています。
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