キタミソウの自生地の観察 -その4-
前回、12月19日にキタミソウの自生地を観察したが、そのおよそ1か月後(1/29)に現地を観てきた。
大きなドラマはないが、お付き合いいただきたい。
<文末に追記があります 2023.2.8>
さっそく川床に降りてみた。 前回は緑色を保っていたキタミソウは、予想通りすべて枯れていた。 枯れ株は根を張ることもなく、軽くつまみ上げることができる。 ぺしゃんこになった枯れ株だが、茎の先端に果実をつけている。 果実は二つに裂けて種子を出す。 種子を掌の上に移してみた。 ごく小さな横筋のある種子がたくさん入っていた。
中心の裸地のエリアに移動してみよう。 ここは最後に干上がった部分で、今ではもう、ぬかるみもなくなっている。
近づいてよく観ると、前回も見たアゼゴケ(?)がある。 少ないがタネツケバナ(↓)も生えていた。 遠目に見て緑色がかっていたのは、このアゼゴケ(?)などだったのだろう。
前回の観察では、これらに混じってキタミソウの芽生えが観られたのだが、そのあと育つことができずに枯れてしまったようだ。新たな芽生えも確認できない。
キタミソウは一年草か多年草か、両方の説があるようだが、ここまでの観察では一年草のように思える。
ここには充分な水分があるものの、やはり根が上がって枯れてしまったということなのだろうか。
なんとか生き延びているものの、11月に観た鮮やかなキタミソウにはほど遠い状態だ。
キタミソウは一年草なのか多年草なのか?
いずれにしても、ごく限られた環境でしか生きられない植物のようである。
2023年2月3日、報告:自然観察大学 事務局O
…………………………………………………………………
<2023.2.8追記>
上記の観察は所用のついでに一人で行ったものだったが、これまで同行いただいていたうちのお二人から、この記事を読んで次のような情報をいただいた。
TYさん:キタミソウを霜や霜柱が立たない場所に置いているのですが、こちらは今も枯れずに緑色、花も咲いています。
IJ先生:別の場所のキタミソウも多くは種子をつけて枯れたようになっていますが、一部、紅葉して花をつけています。
TYさん、IJ先生、ありがとうございます。私の観察は行き届いてなかったかもしれません。反省です。
また次回の観察がたのしみです。
by sizenkansatu
| 2023-02-03 11:23
| 植物
|
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