カエデの花の観察
小さくて目立たないが、この時期は開花のときでもある。
カエデ類には、このように一つの花序に雄花と両性花が混じってつくものが多い。
4月半ばのこの時点では、まだ咲きはじめの感じで、半数はまだまだつぼみだ。
濃紅色のしっかりしたがくが5個。
淡色の花弁はおまけのようなたよりない感じだ。
雌しべは無く、いさぎのよい雄花だ。
雌しべが突き出て、先端が二つに分かれる。
子房も発達していて、すでに果実(翼果)の原型のような形をしている。
しかし、立派な雌しべに対して雄しべはごく小さい。まだ花粉を出してはいないようだが、はたしてこの雄しべは、ちゃんと機能するのだろうか。
気になったので少し間をおいて、4月下旬に観察した。
それにくらべて雄しべは未熟なままで、花粉を出す気配は感じられない。
これで両性花と言えるのだろうか?
一方、雄花のほうはまだ新鮮なものも見られる。1カットめの花序に見られたつぼみも雄花のようであった。
どうやら雄花は早く開くものから遅いものまで、時間差をおいてだらだらと開花するらしい。
すでに落ちてしまったのか?
写真には引っかかったような雄しべが一つだけあるが、これはこの両性花のものか、あるいは他から落ちてきたものかもしれない。
この日観察した両性花は、このように雄しべの無いものが多かった。
はたして両性花の雄しべは早く落ちるものなのか?
両性花の雄しべは花粉を出して雄としての機能を果たしているのか?
はじめから雄しべの無い両性花(=雄花)があるのか?
疑問は解決できないまま、また来年の課題となってしまった。
2022年5月5日、報告:自然観察大学 事務局O
by sizenkansatu
| 2022-05-05 06:04
| 植物
|
Comments(2)
小学高の高学年の頃に雄花と雌花があるものと両性花の咲くものを不思議に思いました・・・・・
哺乳類などの普通高等生物と言われているものは男と女がいますがミミズなどは雌雄同体のような生物なので下等生物と言われていました・・・・・
それなのに植物は両性花が咲くものが普通で雌雄別花のものは原始的なものだと何かで読んでそう思うと人間も原始的な生き物じゃないかななんて考えていた時期がありました~
人がもし雌雄同体の生物だとしたら少子化なんて考えられないでしょうね~(*´∇`*)
哺乳類などの普通高等生物と言われているものは男と女がいますがミミズなどは雌雄同体のような生物なので下等生物と言われていました・・・・・
それなのに植物は両性花が咲くものが普通で雌雄別花のものは原始的なものだと何かで読んでそう思うと人間も原始的な生き物じゃないかななんて考えていた時期がありました~
人がもし雌雄同体の生物だとしたら少子化なんて考えられないでしょうね~(*´∇`*)
> shizenkazeさん
コメントありがとうございます。
植物の雌雄にはいろんなパターンがあるのが不思議ですね。
それぞれの種で、工夫しながら進化してきたのだろうと、感心してしまいます。
コメントありがとうございます。
植物の雌雄にはいろんなパターンがあるのが不思議ですね。
それぞれの種で、工夫しながら進化してきたのだろうと、感心してしまいます。
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