人気ブログランキング | 話題のタグを見る

自然観察大学ブログ

イヌタデとオオイヌタデ

イヌタデ
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_06202884.jpg
イヌタデの別名で“赤まんま”というのがある。
赤飯に似ているというのだが、“赤まんま”“赤のまま”として俳句の季語にもなっているそうだ。
人々に愛される雑草と言えるだろう。

花は小さいが、拡大してみるとなかなか美しい。
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_06203929.jpg
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_06205164.jpg
花弁のように見えるのはがくで、花弁はない。

花が終わると、がくが閉じて果実を包む。
がくが閉じた状態では、つぼみも果実も見分けられない。
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_06210526.jpg
↑ この写真では、がくが破れて中の黒い果実が見えている。
その一方で花も咲いているということは、だらだらと開花が続くということだろう。
※ がくを破った犯人捜しは後日…

イヌタデの托葉鞘。
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_22564306.jpg
ふちに毛があるというよりは、托葉の脈だけが長く伸び出している感じだ。
茎はとげがなくてなめらか。

次の写真は6月中旬のイヌタデ。
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_06231363.jpg
はじめのうちは上の写真のように枝を低く広げるが、このあと上向きに枝を伸ばし、一コマ目のような形になる。
よく観ると、先端にもう花序をつけているのがわかる。

“赤まんま”は初秋の季語だという。目立つのは秋だが、初夏から長い間つづくということだ。


オオイヌタデ
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_06235438.jpg
↑は6月中旬のオオイヌタデ。
↓は9月中旬の大きく成長した形。
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_06241079.jpg
イヌタデよりも全体が大きく立ち上がっていて、花序も大きい。
花は赤みが薄い。
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_06301335.jpg

オオイヌタデの托葉鞘。
イヌタデとオオイヌタデ_d0163696_06242321.jpg
オオイヌタデは節くれだつことと、茎に赤い斑点があるのが特徴。

“葉鞘”は葉(葉柄)のつけ根が鞘状に茎を巻くのだが、“托葉鞘”は托葉が鞘状になったもので、両者は由来が異なる。ちょっとややこしいが、イヌタデのなかまはこの托葉鞘を持つのが特徴という。

2021年10月31日、報告:自然観察大学 事務局O




by sizenkansatu | 2021-11-01 06:27 | 植物 | Comments(0)

植物、虫、鳥など自然を楽しむ  ★写真の無断転載はお断りいたします★
by sizenkansatu
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

最新の記事

最新のコメント

ありがとうございます。正..
by cflcfl at 13:59
> cflcflさん ..
by sizenkansatu at 23:13
この紺青、鮮やかで惚れ惚..
by cflcfl at 14:16
> kaya2018さん..
by sizenkansatu at 23:22
葉の突起について アドバ..
by kaya2018 at 17:21

検索

ブログジャンル