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自然観察大学ブログ

ムラサキシキブの謎の食痕

前回のイチモンジカメノコハムシを観たが、その隣りにあったムラサキシキブで不思議な食痕を観た。
ムラサキシキブの謎の食痕_d0163696_17310680.jpg
葉の中央から放射状に不整型の食痕ができていて、右下の葉では穴が貫通している。
遠目には潜葉性の昆虫(絵描き虫など)に見えるが、はたして何者だろうか。

じつは何年も前からこの食痕が気になっていたのだが、今回は徹底して犯人捜しをしてみた。
ムラサキシキブの謎の食痕_d0163696_17312099.jpg
葉の表面を見ると、表面をごく薄くかじられたようになっていて、葉脈標本のよう。
中心付近に糞の塊のようなものがある。

葉を裏返してみた。
ムラサキシキブの謎の食痕_d0163696_17313115.jpg
判別しにくいが、どうも葉の裏側からかじったようだ。
となると表面の薄い表皮と葉脈だけが残っていることになる。

表面で糞の塊のあった位置に、角(つの)のような構造物がある。
ミノガの蓑にも似ているが、虫は見当たらない。

手当たりしだいにほかの葉を裏返してみると、いくつかの葉で虫が見つかった。
ムラサキシキブの謎の食痕_d0163696_17314191.jpg
ムラサキシキブの謎の食痕_d0163696_17315042.jpg
ムラサキシキブの謎の食痕_d0163696_17320020.jpg
鱗翅目の幼虫だ。
巣(構造物)はへら形で、つけ根は筒状になっている。
糞や食べかすを紡いで固めたものと思われるが、糸を張ってちゃんと固定して、職人気質のようだ。
最後のカットは撮影した角度が違うが、3つとも同じ形であった。
3つとも糸の同じところに水滴のような球体があるが、これは何だろう。偶然の一致とは思えない。何か意味がありそうだ。

幼虫は昼間はこのままじっとしていて、夜になると四方八方に伸び出してきて葉裏の表面をかじると考えられる。
全体のバランスからみて、後半身は葉を貫通して表側にまで伸びているのだろう。


ネットで調べるとこの虫はムラサキシキブツツヒメハマキというハマキガの一種らしい。
● みんなで作る日本産が類図鑑V2/ムラサキシキブツツヒメハマキ ( )

このページを見ると、食痕の中央に開けられた大きな穴は蛹化するときのものであろうことがわかった。写真を見ると切り取った葉を利用してまゆを作るようだ。上手いくらしをするものだ。
う~む。もう一度実物で確認しなければ…

2021年7月22日、報告:自然観察大学 事務局O




by sizenkansatu | 2021-07-22 17:42 | 植物と虫 | Comments(0)

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