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自然観察大学ブログ

ムラサキシキブとカメノコハムシ

ムラサキシキブの花が見ごろを迎えている。
ムラサキシキブとカメノコハムシ_d0163696_05513355.jpg
小さいが、よく観るとじつに美しい。

ムラサキシキブといえばふつうは濃紫色の果実のイメージだろう。
秋の季語になっていて、“紫式部の実”のほかにも“実紫”という洒落た呼び方があるという。
花のほうもちゃんと夏の季語になっているのがうれしいが、こちらは“紫式部の花”だけのようだ。
“花紫”なんて粋なように思うのだが、いかがだろうか。

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ムラサキシキブは林縁に細い枝を広げて次々に花を咲かせる。
ムラサキシキブとカメノコハムシ_d0163696_05515047.jpg
花序はもとのほうから順に咲くらしく、画面左の枝先の花序はまだつぼみだ。
まだしばらくの間は花がたのしめそう。


イチモンジカメノコハムシの幼虫

ムラサキシキブの葉にかじられた跡があるので裏返してみると…
ムラサキシキブとカメノコハムシ_d0163696_05515933.jpg
異様な姿の昆虫を見つけた。
背中にくっついているのは脱皮したときの抜け殻のようだ。

取り除いて本来の姿を撮ろうとしたのだが、尻の部分で貼り付いていてはがすことができない。
むりやり指で押さえて撮らせてもらった。
ムラサキシキブとカメノコハムシ_d0163696_05520962.jpg
カメノコハムシの幼虫のようだ。
すごいとげとげだが、どことなく愛嬌がある。
(画面左端に見えるのが私の指先で、写真ではごつい指に見えるかもしれないが、本当は白魚のような指です。念のため。)

指を離すとすぐに元に戻ってしまう。
ムラサキシキブとカメノコハムシ_d0163696_05522487.jpg
日よけしているようなポーズだが、やはり天敵対策の隠身の術なのだろう。
脱皮殻は意外にしっかりしていて重みがあり、しなやかさもある。糞を上塗りしたもののようだ。

あとで調べると、イチモンジカメノコハムシの幼虫であることがわかった。
成虫は撮っていないので、次でご覧いただきたい。

●昆虫エクスプローラ>昆虫図鑑>イチモンジカメノコハムシ ⇒   

カメノコハムシの成虫については昨年ご報告させていただいたが()、このなかまの幼虫は脱皮殻を活用するさまざまな習性があるらしい。ぜひ実物を見たいものだ。

2021年6月13日、報告:自然観察大学 事務局O

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<2021年7月18日追記>
『イチモンジカメノコハムシの成虫を観た』もご覧ください  
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by sizenkansatu | 2021-06-13 06:02 | 植物と虫 | Comments(0)

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