ウワミズザクラとイヌザクラ
いわゆる桜の季節が終わるころ、入れ替わるようにウワミズザクラの花が咲く。
はなやかさでは桜にはかなわないが、新緑とともに花が咲くウワミズザクラのほうが粋で上品で、個人的には好ましい。
私の行きつけ(?)の公園にはウワミズザクラとイヌザクラがたくさんあって、観察しやすい。冬芽の展開( ⇒ )を観察した公園で、写真はいずれも4月半ばに撮影した。
今年は季節の進むのが早く、今ごろはもう果実になっているかもしれないが、ご容赦いただきたい。
ウワミズザクラ
青空とウワミズザクラ。
ウワミズザクラは名前の語感もなかなか好い。
漢字で表すと上溝桜で、太古の占いに利用されたことが名前の由来だそうである。
せっかくのよい名前だが、いまひとつピンとこない。
(イヌザクラは花序の柄に葉がつかない)
ウワミズザクラによく似たシウリザクラというのがあって、こちらは雄しべが短く花弁が大きいことで見分けられるそうである。
ウワミズザクラのつぼみや若い果実は食用にされるほか、材は建材や版木など広く利用されるという。
イヌザクラ
イヌザクラのほうは、この日はまだほんの咲きはじめだった。
前述のように花序の柄に葉がつかないのが特徴。
花はやはり雄しべが目立つが、こちらはまばら。ウワミズザクラの半分程度の数だろう。
中心部は黄色~淡橙色なのも特徴だ。
イヌザクラはウワミズザクラに似るが役に立たないので“イヌ”の名がついたという説があるようだが、これまたぴんとこない。
おまけ:樹皮で見分けよう
ウワミズザクラもイヌザクラも高木で、花が高い位置にあって間近で見ることができないことが多い。
そんなときは樹皮で見わけよう。
まずはイヌザクラ。
白っぽくて明るい感じの樹皮が特徴だ。
樹皮で見分けることができれば、近くで花を観られなくても、また季節を問わずいつでも識別可能になる。
しかし樹齢による違いや個体差があって、やはり簡単ではない。
2021年4月26日、報告:自然観察大学 事務局O
by sizenkansatu
| 2021-04-26 16:54
| 植物
|
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