冬芽の展開(9) ヌルデ
まずは2月の冬芽。(クイズで掲載した写真)
冬芽が展開していくとともに判明するのではないかと注目していたところ、待望の芽吹きは3月下旬だった。 残念ながら膨らんできた芽を見てもどこが芽鱗なのかわからない。相変わらず裸芽のように見える。 この写真のように耳を出したようなものも多く見られた。
この耳の部分が芽鱗なのだろうか。
やはりヌルデは鱗芽だということだ。
これは裸芽と同じではないか!
この一角は江戸川の河川敷で、たくさんの実生のヌルデがある。(さすがパイオニア植物の代表格)
う~む。
もしかするとヌルデは鱗芽と裸芽の中間的なものなのだろうか。
そういえば、ヌルデのなかま(ウルシ科)には鱗芽と裸芽の両方があるではないか。
たとえば裸芽のところで報告したヤマハゼもウルシ科だが、多くの場合は前年の葉柄のつけ根の部分が残ってガードしているように思える。
鱗芽か裸芽かは人間によって定義づけされたものに過ぎず、きっちりと当てはまらないものがあってもおかしくはない。
一方、芽鱗と思われる部分は新鮮な、生きた状態で、このまま伸長・展開してもおかしくはない。
これを鱗芽とするか、裸芽とするか、やはり定義に当てはめるのは難しそうだ。
まぁ、ヌルデにとっては、鱗芽でも裸芽でもどっちでもよいことなのだろう。
以上で2021年春の冬芽の展開の報告は終わり(のつもり)。
コロナ禍で在宅勤務の気分転換に散歩を兼ねて冬芽の展開を観察したが、とても面白く充実したものであった。
読んでいただいたみなさん、長い間お付き合いいただき、ありがとうございました。
by sizenkansatu
| 2021-04-23 17:20
| 植物
|
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