冬芽の展開(5) カツラ
雄花と言っても雄しべがあるだけで花弁もがくもない。
画面下の雄花では一部の雄しべは黒っぽくなっているが、これが葯を出している状態。これが本当の開花ということだ。
カツラはこのように先に花を咲かせ、そのあとで葉が出てくるのが普通とされる。
雄花はまさしく最盛期で、花粉を出した雄しべとこれから花粉を散らす雄しべとが混在している。
その一方で、すでに立派な葉も出ている。
よく見ると、中心部から雄しべが顔を出している。
先に葉が出て、そのあとに花が咲く、というパターンだ。
ネットで調べると「葉が出る前に開花する」と記したものがほとんどだが、「葉の展開と同時に開花する」と記されたものもあった。
実際に私の観たところでは多くは葉が出る前に開花するが、いろいろなパターンがあって、あまり順序にはこだわらない、というところのようだ。
つけ根の子房は法に包まれ、渋めの紅色のひも状の柱頭だけが見える。
雌花も普通は葉が出る前に咲くとされる。
どうやら、カツラは雌雄ともにアバウトな性質をもつらしい。
雄花も雌花も小さくてあまり目立たないが、じっくり見ると品のよい紅色で独特の形をしている。
ほかの何物にも似ていない孤高の姿である。
最後はシュートを出した芽。
カツラはほとんどが短枝で、あまりこのように枝分かれしない。
雄花の冬芽、雌花の冬芽、シュートの芽、そして葉芽と、4パターンの異なる冬芽があるはずだが、展開前の冬芽は見た目では区別できない。それらを見分けるポイントがあるのだろうか。
またまた今後の課題ができてしまった。
2021年4月12日、報告:自然観察大学 事務局O
by sizenkansatu
| 2021-04-12 18:01
| 植物
|
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