『樹木博士入門』と自然観察大学の関係(3)
エゴノキの例
エゴノキのページを見てみよう。(p200-201、クリックで拡大表示) 左ページはエゴノキの基本情報で、右ページはエゴノキを取り巻く話題になっている。
本書は単なる樹木の図鑑ではなく、木と人間、木と動物の関わりにも注目しているのだ。
その右ページを上から順に見てみよう。
果実の石けん
自然観察大学の観察会で、川名興先生がエゴノキの果実で石けん水をつくってみせてくれた。
エゴノキの石けんは古くから利用され別名が多いこと、また有毒の果皮を利用した魚採りの例などが川名節で紹介され、現場は大いに盛り上がったことを記憶している。 ところで、肖像権のからむ写真の掲載には、許可をいただくことが必須である。
写真の左の女性と、川名先生の後方の背の高い男性は、当時お二人ともTH大学理学部の学生で、仲良く熱心に観察しておられたので、私もよく覚えていた。女性はH.A.さん、男性はK.Tさんといった。
ご本人たちに承諾をいただこうと思ったのだが、10年以上も経っているのでメールがつながらない。
思い切ってH.A.さんの携帯に電話したところ、無事つながってご了解をいただけた。
ところがである。
念のためにお名前を確認すると、いまはH.A.さんではなく、K.A.さんだというのだ。
なんとの写真のK.T.さんと結婚し、現在子育てに奮闘中なのだそうである。
ちょうどこの電話のすこし前に、ご夫婦で自然観察大学に参加した当時のことを思い出し、子育てが一段落したらまた参加したいと話をしておられたのだとか。(いつでも大歓迎です!)
これは驚いた。自然観察大学の歴史をしみじみと感じた出来事であった。
前述の観察会レポートでは、果実の石けんに続いて掲載され、このときはエゴノネコアシアブラムシが中間寄主であるアシボソについているところが観察されていた。 エゴツルクビオトシブミとエゴヒゲナガゾウムシ
どちらもおもしろい生態・形態の昆虫だが、自然観察大学の観察会では時期がずれていて、残念ながら直接観察したことはない。しかしながら当ブログでは何度も取り上げている。
エゴノキとヤマガラ
写真は自然観察大学で観察したときのものである。 みんなの見ている前でヤマガラがエゴノキの実を割って食べはじめ、このときも大いに盛り上がった。(撮影は唐沢学長)
そのときの興奮したようすは次に記されている。
結 論
といったようなわけで『樹木博士入門』と自然観察大学は深い関係にある。
自然観察大学で積み重ねてきた観察こそが、『樹木博士入門』の内容に厚みと彩りを加えていると思う。
ちなみに、前述のヤマガラのレポートのすぐ後にあるハイイロチョッキリは、本書にも紹介されている。(p107)
さらに申し上げると、ハイイロチョッキリのレポートの後には、ヒマラヤスギの雌花序(雌花穂ともいう)の発見と観察が課題であることが記されているが、そのあと解明されて『樹木博士入門』に掲載されている。(前回の記事の文末「ヒマラヤスギの花から実」を参照)
本書に関しては、唐沢学長をはじめ自然観察大学からさまざまな写真、種々の話題を提供させてもらっている。
『樹木博士入門』と自然観察大学の関係は切っても切れないのだ。
2020年3月13日、報告:自然観察大学 事務局O
エゴノキのページを見てみよう。(p200-201、クリックで拡大表示)
本書は単なる樹木の図鑑ではなく、木と人間、木と動物の関わりにも注目しているのだ。
その右ページを上から順に見てみよう。
果実の石けん
自然観察大学の観察会で、川名興先生がエゴノキの果実で石けん水をつくってみせてくれた。
2008年 見沼田んぼでの第3回定例観察会レポート ⇒本書にはそのときの写真が掲載されている。
エゴノキの石けんは古くから利用され別名が多いこと、また有毒の果皮を利用した魚採りの例などが川名節で紹介され、現場は大いに盛り上がったことを記憶している。
写真の左の女性と、川名先生の後方の背の高い男性は、当時お二人ともTH大学理学部の学生で、仲良く熱心に観察しておられたので、私もよく覚えていた。女性はH.A.さん、男性はK.Tさんといった。
ご本人たちに承諾をいただこうと思ったのだが、10年以上も経っているのでメールがつながらない。
思い切ってH.A.さんの携帯に電話したところ、無事つながってご了解をいただけた。
ところがである。
念のためにお名前を確認すると、いまはH.A.さんではなく、K.A.さんだというのだ。
なんとの写真のK.T.さんと結婚し、現在子育てに奮闘中なのだそうである。
ちょうどこの電話のすこし前に、ご夫婦で自然観察大学に参加した当時のことを思い出し、子育てが一段落したらまた参加したいと話をしておられたのだとか。(いつでも大歓迎です!)
これは驚いた。自然観察大学の歴史をしみじみと感じた出来事であった。
※ 写真の中央でこちらを向いておられる男性に連絡が取れません。
お心当たりの方は、自然観察大学事務局/大野までご一報いただければ幸いです。
エゴノネコアシ
エゴノネコアシアブラムシの寄生による虫えいで、自然観察大学では何度か話題になっている。前述の観察会レポートでは、果実の石けんに続いて掲載され、このときはエゴノネコアシアブラムシが中間寄主であるアシボソについているところが観察されていた。
どちらもおもしろい生態・形態の昆虫だが、自然観察大学の観察会では時期がずれていて、残念ながら直接観察したことはない。しかしながら当ブログでは何度も取り上げている。
● エゴツルクビオトシブミどちらの昆虫もとても興味深く、何度もご登場いただいている。各記事の下部にある「タグ」を使って他の記事をご覧いただければありがたい。
オトシブミのゆりかご(揺籃)づくり その1 ⇒
●エゴヒゲナガゾウムシ
妖怪変化か? -ウシヅラヒゲナガゾウムシ- ⇒
エゴノキとヤマガラ
写真は自然観察大学で観察したときのものである。
そのときの興奮したようすは次に記されている。
2016年 野川公園での第3回定例観察会レポート ⇒
(ここから末尾の「第3回の報告」をクリック。面倒をおかけしてすみません)
結 論
といったようなわけで『樹木博士入門』と自然観察大学は深い関係にある。
自然観察大学で積み重ねてきた観察こそが、『樹木博士入門』の内容に厚みと彩りを加えていると思う。
ちなみに、前述のヤマガラのレポートのすぐ後にあるハイイロチョッキリは、本書にも紹介されている。(p107)
さらに申し上げると、ハイイロチョッキリのレポートの後には、ヒマラヤスギの雌花序(雌花穂ともいう)の発見と観察が課題であることが記されているが、そのあと解明されて『樹木博士入門』に掲載されている。(前回の記事の文末「ヒマラヤスギの花から実」を参照)
本書に関しては、唐沢学長をはじめ自然観察大学からさまざまな写真、種々の話題を提供させてもらっている。
『樹木博士入門』と自然観察大学の関係は切っても切れないのだ。
2020年3月13日、報告:自然観察大学 事務局O
by sizenkansatu
| 2020-03-13 18:03
| その他
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