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自然観察大学ブログ

冬芽から何が出るか

この写真が何の冬芽か、おわかりになるだろうか?
冬芽から何が出るか_d0163696_19533994.jpg
かわいらしい、面白い形をしている。
東京都内の植物園の、9月下旬に撮ったものである。

答えはニガキの冬芽。
わかったあなたは、たいしたものだ。おそれいります。
ふだんから熱心に観察しておられることと思う。
私など、冬場は名札がないとお手上げだ。たとえ全形があったとしてもである。

さて、詳しく観察しよう。
この冬芽は芽鱗のない、いわゆる裸芽である。
先端の大きな冬芽(頂芽)と、葉柄のつけ根に小さな芽(腋芽)がある。
頂芽では、ひだのあるのが葉で、それに包まれている粒々の部分は花序になるのだろう。
腋芽は形から見ても、葉が出るだけと思う。
冬芽から、翌春の成長した姿を思い浮かべるのもたのしい。

それにしても、
冬芽とはいうものの、猛暑の続く9月には、すでに冬越しの準備がなされている。
そして、新葉や花の原型ができ上がっているとは、驚くべきことだ。

つぎの写真も、同じニガキの別の冬芽。
冬芽から何が出るか_d0163696_19541054.jpg
頂芽の脇にとび出しているのはおそらく花序になる。
丸裸の状態で寒い冬を越せるのか、ちょっと心配だ。
さて、
これらの冬芽が、春にはどんなふうに展開するのか。
これからのたのしみな課題である。


ちなみに、春のニガキはこれ。(今年の4月下旬に撮影)
冬芽から何が出るか_d0163696_19544079.jpg
ニガキは雌雄異株で、上の写真は雄花序をつけた雄株だ。

つぎは雌花。
冬芽から何が出るか_d0163696_19551039.jpg
なかなかキュートである。
花弁はなく萼が4つ。
雌しべの柱頭は4つに分かれ、付け根の子房も4つに分かれている。(この時点でけっこう膨らんでいる。)
雄しべも4つあるが、雄花に比べると退化して貧弱だ。


余談ですが…
このところ「タグ」をつけるようになった。
じつはこれまでタグの機能を理解してなかったのだが、使ってみるとたいへんに便利なことがわかった。
例えば、この記事の「冬芽」というタグをクリックすると、冬芽に関するこれまでの記事がまとめて表示されるのだ。
長いことブログをやっているのに、はじめて知った。
お恥ずかしい話である。

2018年10月12日、報告:自然観察大学 事務局O



by sizenkansatu | 2018-10-12 20:00 | 植物 | Comments(0)

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