自然観察大学ブログ

エノキグサのニュー・ハーフ

ちょっと変なエノキグサを見た。
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どこがおかしいのか、気付いた方は、ふだんから雑草をよく観ている方だろう。
答えは雄花穂の先に雌花があること。
エノキグサの雌花は画面下の苞葉に包まれたコロンとしたところにあるのが普通。
雌花は毛のような雌しべがあるだけで、花びらはない。
その上のエンジ色のところが雄花の集まった穂で、白いのが雄しべだ。
そこまでが普通のエノキグサなのだが、このエノキグサは雄花穂のさらに先に雌花がある。

こちらは別の花穂。
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少し小さめだがやはり先端に雌花がついている。
この株には、そんなおかしな花が多数あった。
いわばエノキグサのニュー・ハーフのようなものか?

そもそも、エノキグサのように雄花穂の下に雌花があると、落下した花粉によって自家受粉をする可能性が高いだろう。
先端の雌花は受粉できる可能性は低いだろうが、できたときは新しい遺伝子を備えたニュー・ハーフの種子を作り出すことになる。
このエノキグサがこの後どうなるのか継続して観察しようと考えたが、一週間後に行ってみたら、除草剤が散布されていた。もしかするとこの進化したニュー・ハーフ・エノキグサがなわばりを広げるところを見たかったのだが…
うーむ。雑草観察のつらいところだ。

ところで、エノキグサは今ごろの季節によく目立つ。
d0163696_23015591.jpg
葉がエノキに似ているというのでついた名前だそうだが、日なたのエノキグサはあまり似ていないと思う。
日陰で育った葉の大きなものではそれなりに似ているが…

エノキグサについては「形とくらしの雑草図鑑」(岩瀬徹、全国農村教育協会)にその一生が出ている。
d0163696_23020369.jpg
ちょっと地味だが、なかなか味のある雑草である。

2014年9月21日、報告:自然観察大学 事務局O

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by sizenkansatu | 2014-09-21 23:06 | 植物 | Comments(0)

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