自然観察大学ブログ

江戸川べりの観察-10 ツチイナゴ

彼岸の前後、江戸川べりにはたくさんのツチイナゴがいた。
d0163696_2062590.jpg
幼虫はどこかエキゾチック。
小さな翅(翅芽)の後ろの白くて丸い凹みが耳だそうだ。
ツチイナゴは鳴かないと思うのだが、なぜか耳がある。

d0163696_2065159.jpg
こちらは成虫。
ツチイナゴはクズなどの広葉植物を食べ、成虫で越冬するとされている。
d0163696_2071760.jpg
正面は少しとぼけた顔。

脚に注目してみた。(毎度で恐縮です)
d0163696_2073878.jpg
左前脚。
跗節(ふせつ)の下面には肉球のようなものがならんでいて、先端にはひときわ大きな肉球がある。
爪の間にあるので爪間盤(そうかんばん)というそうだ。
写真(クズ葉上)では、爪ではなく爪間盤で立っているように観える。

爪間盤は爪の間だが、爪に沿った形のものもあり、褥盤と総称されている。
以下、よろしければご参考まで。
● ムシヒキアブの褥盤 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/16114528/
● トンボとカミキリムシの脚 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/11496411/


次はツチイナゴ幼虫の後脚。
d0163696_2010164.jpg
きつい傾斜の状況下で、肉球で踏ん張っている。
肉球が滑る場面では、かかとのトゲを引っ掛けるようにしてジャンプするのだろう。

すね(脛節 けいせつ)のトゲの列は何のためにあるのだろうか?
襲い掛かる相手を蹴飛ばすのか?
あるいは着地の際にトゲを引っ掛けるようにするのか?
(バッタたちのテキトーな着地を観ているとそのように思える)

ちなみに、葉上で暮らすバッタ類に対し、地表で生活するコオロギの仲間には爪間盤はないということだ。

昆虫の脚はうまくできているものだ。
〝形とくらし〟 の典型的な例が観察できる。

2012年10月9日、報告:自然観察大学 事務局O
[PR]



by sizenkansatu | 2012-10-09 20:16 | 昆虫など | Comments(0)

植物、虫、鳥など自然を楽しむ  ★写真の無断転載はお断りいたします★
by sizenkansatu
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

最新の記事

タケウチトゲアワフキ
at 2018-05-08 13:02
スギの花
at 2018-03-29 16:50
立春のロウバイ
at 2018-02-06 17:58
「季節の生きもの観察手帖」ト..
at 2018-02-05 18:39
ハクウンボクの冬芽
at 2018-01-25 18:40

最新のコメント

> チョコさん コメン..
by sizenkansatu at 12:44
こんな感じの本が欲しかっ..
by チョコ at 14:10
鈴木裕子さん、コメントあ..
by sizenkansatu at 15:19
日経新聞で冬の雑草の記事..
by 鈴木裕子 at 19:35
アレチヌスビトハギ 最悪..
by EVIS at 15:16

検索

ブログジャンル