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自然観察大学ブログ

江戸川べりの観察-4 カナムグラを食う虫

ミドリグンバイウンカ
江戸川べりの観察-4 カナムグラを食う虫_d0163696_19244744.jpg
8月半ばの夕方、この日のカナムグラで目立ったのはミドリグンバイウンカ。
体長は5mmほどと小さいが、拡大して観るとかなり美しい。
クワの葉につくと記されているが、カナムグラはクワの仲間だからだろう。
成虫はかなりたくさんいたのだが、残念ながら幼虫は見られなかった。

ヨツスジヒメシンクイ

カナムグラの周りをたくさんの小蛾が飛び交っていた。
葉上にとまるのを待って観ると…
江戸川べりの観察-4 カナムグラを食う虫_d0163696_19253959.jpg
触角をピンと立てて、びっくりしたような顔。
普通の表情を撮ろうとほかの個体も狙ったがどれも同じだったので、どうやらこれが地顔らしい。
翅に4本の明瞭な条(すじ)から、これがヨツスジヒメシンクイだろうと、幼虫がいないかと近くを探してみた。
江戸川べりの観察-4 カナムグラを食う虫_d0163696_19261869.jpg
あった。カナムグラの茎の一部が膨らんでいる。
幼虫は去年観ているのでまず間違いはない。
念のためひとつ切ってみたら…
江戸川べりの観察-4 カナムグラを食う虫_d0163696_19265431.jpg
中に幼虫がいた。去年観た幼虫よりも大きく、終齢のようだ。
外に盛り上げるのは排出した糞ではない。呼吸用なのか、あるいは外界とつなぐ潜望鏡なのか、何か意味がありそう。
とげとげのカナムグラの茎の中だから、安全なはずだ。

カナムグラたちは、こんなコブをつけたまま、ずんずんつるを伸ばし続けていた。

2012年9月7日、報告:自然観察大学 事務局O



by sizenkansatu | 2012-09-07 19:28 | 昆虫など | Comments(11)
Commented by pallet-sorairo at 2025-10-20 00:28
いつもお世話になっております。
先ほど私の記事にこの記事をリンクさせていただきました。
事後承諾になり申し訳ありませんがどうぞよろしくお願いいたします。
https://sorairo02.exblog.jp/30777936/
Commented by sizenkansatu at 2025-10-20 09:50
> pallet-sorairoさん
リンクいただきありがとうございました。
そちらの記事にコメントさせていただきました。
Commented by cflcfl at 2026-02-24 13:59
お伺いしたいことがございます。ヨツスジヒメシンクイの幼虫は、そのまま茎の間に蛹化するのでしょうか?
Commented by sizenkansatu at 2026-02-24 17:17
> cflcflさん
すみません。わかりません。
近縁のナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)はナシやリンゴなど果樹の害虫なのでよく調べられていて、こちらは樹皮下などのすき間で繭を作るようです。
ヨツスジヒメシンクイもポップの害虫ですが、ナシヒメシンクイのような大害虫ではないので、詳しく調べられていないのかもしれません。
Commented by cflcfl at 2026-02-24 22:37
ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。私もいろいろと調べてみたのですが、参考になる資料は見つかりませんでした。
ところで、今日の夕方、名前のわからない蛾の幼虫(と思われるもの)を、茎(新梢)の中に見つけました。このまま観察を続けてみたいと考えているのですが、すぐに糸と糞らしきもので、割れた穴の部分をふさいでしまいました。今後、幼虫が中から出てきて外で繭を作るのかどうか、やはり自分で観察しながら確かめていくしかないですよね。
Commented by sizenkansatu at 2026-02-25 13:45
> cflcflさん
ヨツスジヒメシンクイはGrapholita属で、ハマキガ科です。
ハマキガの幼虫はふつうは糸を吐いて葉を綴り、その中で生活しています。
ですので、そちらの写真の幼虫はハマキガの一種でよいと思います。

ナシヒメシンクイは季節・世代によって生活様式が異なり、初めは新梢に食入します。
次の世代はナシやリンゴなどの果実に食入することが確かめられています。

農業場面では防除のために害虫の生態を明らかにする必要があり、この方面の学問は日本では応用昆虫学といっています。
逆に農業害虫以外は、その必要がないため、詳しい生態を明らかにされていないことがふつうなのだと思います。

長くなりましたが、やはりご自身で確認しなければならないでしょうね。
Commented by cflcfl at 2026-02-25 23:54
とても勉強になりました。心より感謝申し上げます。
本日は蛹も見つけました。おっしゃる通り、繭(らしきもの)が新梢の茎の中にあり、手で引き裂いてみると、まるでミノムシの巣のように、葉や糞などが糸で綴られた袋のようでした。
「農業害虫ではなく、社会への貢献が乏しいため、わざわざ研究する必要はない」という趣旨のことを、かつてある先生からも伺ったことがあります(泡を繭の上に載せるという興味深い蛾について伺った際に)。少し残念ではありますが、研究資金はやはり最も成果が見込まれる分野に投入されるべきものなのでしょう。
「実験や観察を通して育まれる『不思議がる感性』は、あらゆる可能性の卵である」というお言葉の通り、未知のことを自ら探求するのが何よりの喜びだと感じております。
Commented by sizenkansatu at 2026-02-28 17:52
> cflcflさん
コメントありがとうございます。

『不思議がる感性』は、あらゆる可能性の卵である 
…というのは、ずいぶん前に朝日新聞で似た文言を読み、
まさしくそのとおりだと思い、感銘を受けました。
誰の言葉かご存じでしょうか?
Commented by cflcfl at 2026-03-02 14:01
先日、こちらの記事(https://sizenkan.exblog.jp/20604877/)で拝見した言葉を、そのまま引用させていただきました。
Commented by sizenkansatu at 2026-03-02 16:31
> cflcflさん
なるほど。
感銘を受けたのにこの始末とは、お恥ずかしい限りです。
どうりで聞いた覚えがあるはずでした。
ありがとうございました。
Commented by cflcfl at 2026-03-02 21:35
誰にもある、あることですよ😊

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