岡発戸で秋をさがす
猛暑が続く9月4日、岡発戸・都部谷津(おかぼっと・いちぶやつ)へ行った。この日も熱い。途中路上で何度も救急車とすれ違ったのは熱中症なのだろうか。だとしたらおそろしいことだ。
到着していきなりカマキリがアブラゼミを捕食しているシーンに遭遇。
捕食性昆虫の中でも、カマキリのようにバリバリかじるタイプは迫力がある。カメラに気づいて時々頭をあげるが、食べるのをやめることはなかった。
水の少ない田んぼではクモが忍者のようにすばやく水面を走る。スピードはアメンボよりもずっと速そうだ。
A先生に写真を見ていただくとキクヅキコモリグモの幼体の由。 “幼虫” ではなく “幼体” というのは、クモは昆虫ではないからか。
背中に子供を背負うので “子守グモ” だそうだが、その姿を見てみたいものだ。このクモは網を張ることはなく、水面や稲体を移動しながらウンカなどを捕らえ、田んぼの捕食者の代表とされている。
ここは今年から “生き物田んぼ” として手入れを開始されたところで、水生生物や多数のトンボ(主にシオカラトンボ)もいた。今後さらに楽しみな場所になりそうだ。
ところで、トンボの交尾は雄が腹部先端の尾角で雌の首っ玉を捕まえ、雌は腹部をひねって雄の腹部の付け根にある貯精のうから精子を受け取るそうだ。ややこしいことこの上ない。よくこんな格好で飛べるものだ。そんなことを考えていたのでピントが甘くてすみません。
岡発戸へ行くと、毎回必ずAさんにお会いする。Aさんはこの谷津の環境を守る谷津守人のメンバーだ。いつもゴム長で泥まみれになって作業をしておられる。今年は雨がなくて田んぼの水が干上がってしまい、苦労をされている由。
●この谷津は 『谷津ミュージアム』 といって、昭和30年ころの里山風景を取り戻そうと、谷津守人のみなさんががんばってくれています。2009年には「第一回水と緑のネットワーク拠点百選」に選ばれました。自然観察大学でも観察会のフィールドとしてお世話になっています。本当にありがとうございます。
谷津ミュージアムの紹介:http://www.city.abiko.chiba.jp/index.cfm/21,12055,211,765,html
キジの親子に遭遇した。1羽ずつ順に通路を横切ったのが全部で4羽。写真のどこにいるかお分かりだろうか。ヨシ原の前で小休止し点呼を取っているようにも見える。このあとまた順番にヨシ原に入って行った。規律正しい隊列だ。子供も親と変わらないくらい大きく、雄は目の周りが赤くなっている。
クズの花が咲いていた。花穂の下から開花するので上は蕾。まだ咲き始めだ。クズも熱中症が怖いのか、葉を閉じて我慢しているようだ。こちらはクズの甘い香りで心なしか暑さも和らぐ。
ところで、クズは秋の七草とされている。これが咲いているということは、やはり秋は近いということか。
昨年の自然観察大学の岡発戸での観察会で『自分にとっての秋の七草』というアンケート調査をした。その中でクズはススキに続くランキング第2位だった。詳しくは2009年の第三回観察会レポートをご覧いただきたい。
(見ていただく場合、お手数ですが自然観察大学トップページ http://www.sizenkansatu.jp/ の【バックナンバー】から順にクリックしていくしかありません)
キツネノマゴに止まるマイコアカネのコンビ。これぞ秋限定の一品。日陰の草むらに大勢いて、S先生に写真を見ていただいてマイコアカネと確認できた。雄は成熟すると真っ赤になる由。雄のこの体色は秋を感じさせる。
こちらの雌は黄色。額の斑紋を眉に見立てるようだが、複眼と口器の間なので鼻の穴のようにも見える。
最後に見たのは作業小屋裏の電柱の補助ワイヤ(?)に行儀よく並んだトンボ。おそらくノシメトンボだと思う。写真で数えると少なくとも27-28頭はいる。
2010年9月8日、以上報告:事務局O
捕食性昆虫の中でも、カマキリのようにバリバリかじるタイプは迫力がある。カメラに気づいて時々頭をあげるが、食べるのをやめることはなかった。
A先生に写真を見ていただくとキクヅキコモリグモの幼体の由。 “幼虫” ではなく “幼体” というのは、クモは昆虫ではないからか。
背中に子供を背負うので “子守グモ” だそうだが、その姿を見てみたいものだ。このクモは網を張ることはなく、水面や稲体を移動しながらウンカなどを捕らえ、田んぼの捕食者の代表とされている。
ここは今年から “生き物田んぼ” として手入れを開始されたところで、水生生物や多数のトンボ(主にシオカラトンボ)もいた。今後さらに楽しみな場所になりそうだ。
ところで、トンボの交尾は雄が腹部先端の尾角で雌の首っ玉を捕まえ、雌は腹部をひねって雄の腹部の付け根にある貯精のうから精子を受け取るそうだ。ややこしいことこの上ない。よくこんな格好で飛べるものだ。そんなことを考えていたのでピントが甘くてすみません。
岡発戸へ行くと、毎回必ずAさんにお会いする。Aさんはこの谷津の環境を守る谷津守人のメンバーだ。いつもゴム長で泥まみれになって作業をしておられる。今年は雨がなくて田んぼの水が干上がってしまい、苦労をされている由。
●この谷津は 『谷津ミュージアム』 といって、昭和30年ころの里山風景を取り戻そうと、谷津守人のみなさんががんばってくれています。2009年には「第一回水と緑のネットワーク拠点百選」に選ばれました。自然観察大学でも観察会のフィールドとしてお世話になっています。本当にありがとうございます。
谷津ミュージアムの紹介:http://www.city.abiko.chiba.jp/index.cfm/21,12055,211,765,html
ところで、クズは秋の七草とされている。これが咲いているということは、やはり秋は近いということか。
昨年の自然観察大学の岡発戸での観察会で『自分にとっての秋の七草』というアンケート調査をした。その中でクズはススキに続くランキング第2位だった。詳しくは2009年の第三回観察会レポートをご覧いただきたい。
(見ていただく場合、お手数ですが自然観察大学トップページ http://www.sizenkansatu.jp/ の【バックナンバー】から順にクリックしていくしかありません)
2010年9月8日、以上報告:事務局O
by sizenkansatu
| 2010-09-08 14:58
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Comments(1)
Commented
by
けんぞう
at 2010-10-21 12:40
x
釈迦に説法ながら、ノシメトンボの同方向に並んだ行儀のよさは走風性によります。止まっているアカトンボなどを見れば、風の方向が分かります。
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