自然観察大学ブログ

谷津ミュージアムの観察会(参加者募集中)

谷津ミュージアム(我孫子市の岡発戸・都部谷津)は素晴らしい環境だ。
地域の方々の努力で豊かな自然が守られているのだ。

これは5月の田植えの風景。
d0163696_18574085.jpg
こちらは新緑の斜面林。色とりどりの緑のパッチワーク。
d0163696_18574726.jpg
田んぼや斜面林、農道などは、すべて「谷津守人(やつもりびと)」のみなさんにより、すばらしい環境が保たれている。
「かつての里山の環境を取り戻し、保全していこう」という目的だそうである。
自然観察にはもってこいの環境で、谷津守人のみなさんには大いに感謝しなければならない。

● 谷津ミュージアム(我孫子市の公式サイト)  
● あびこ谷津学校友の会 のサイト  

この谷津ミュージアムで4月から6月に観られるものを紹介しよう。
(ほんの一部ですが…)
d0163696_18575441.jpg
オヘビイチゴ
d0163696_18580410.jpg
カマツカ
d0163696_18581158.jpg
ムサシアブミ
d0163696_18581657.jpg
ムラサキケマン

d0163696_18582659.jpg
アカガネサルハムシ
d0163696_18583470.jpg
ツマグロオナガバチ(産卵中)
d0163696_18584083.jpg
ベニカミキリ
d0163696_18584448.jpg
ヤマトシリアゲ
d0163696_18585109.jpg
排水口に棲むアオダイショウ
この翌週にはみごとな脱皮殻があった


自然観察大学の野外観察会
参加者募集中!


さて、自然観察大学では、2019年の野外観察会をこの谷津ミュージアムで実施します。
d0163696_18590004.jpg
豊かな自然を堪能できる、魅力的な観察会になること、請け合いです!

● くわしい募集案内と申込用紙は次へ  


余談ですが…

今年の冬に、現地に行ったときに観たニガキの冬芽。
d0163696_18590867.jpg
以前紹介した夏の冬芽と違って、厳冬期には固く締まっていた。
このときに観た冬芽の一つに、びっしりと卵が産み付けられていた。
d0163696_18591362.jpg
鱗翅目の卵のようだが、ここから何が出てくるか、たのしみの一つである。

2019年3月11日、報告:自然観察大学 事務局O





# by sizenkansatu | 2019-03-11 19:17 | フィールド | Comments(0)

ハンノキの花から果実

まずは前回の続きで、ハンノキの雌花穂のつぼみ。
d0163696_19265973.jpg
ワックスでコーティングして、厳しい寒さを耐えている。
雌花はふつう2月初めころに開花する。
d0163696_19270919.jpg
花といっても、鱗片の間から柱頭を出すだけのシンプルな花だ。
前回の記事もご覧いただきたい)

上の写真は一昨年の2月4日に撮影している。
そう。立春の日だ。
自然界の元旦、生物のお正月とも言える立春に開花するとは、なんと折り目正しいことだろう。

ちなみに、この時期のハンノキの全形はこれ…
d0163696_19271790.jpg
盛大に開花しているのだが、遠目に派手さはない。
よく観ると前年の果実もたくさんついていて、観察のチャンスなのだが、ついパスされてしまいがちだろう。


ところで、ハンノキの雌花穂は何かに似ている。
そう。マツの雌花だ。
d0163696_19272435.jpg
これはクロマツの雌花穂。
一見するとハンノキの雌花穂によく似ている。
マツは裸子植物、ハンノキは被子植物で、系統分類ではかけ離れた植物なのだが、ふしぎに似ている。

d0163696_19273172.jpg
こちらはアカマツの雌花穂で、まさに開花の真っ最中。
下から覗くように観ると違いがわかる。
ハンノキでは雌しべの柱頭が顔を出していたが、マツは雌しべがなく、開いた種鱗があるだけだ。
種鱗のつけ根には胚珠があるが、この写真では確認できない。
やがて胚珠が膨らみ、種子になるのだが…

さて、ハンノキの雌花穂はどうなるか。
d0163696_19273858.jpg
これはごく若い果実。(2017年5月21日撮影)
やっぱり松ぼっくりに似ている。

さらに成長すると…
d0163696_19275164.jpg
ますます松ぼっくりに似てきた。
上の写真は7月1日の撮影。
よく観ると、このときに雄花穂と雌花穂のつぼみができていることにも注目したい。

d0163696_19280630.jpg
11月はじめのハンノキの果実。
最後まで松ぼっくりに似ている。
松ぼっくりは球果というが、ハンノキは球果ではなく果穂となる。

ハンノキの果穂から散らすのはこれ…
d0163696_19281560.jpg
種子のように見えるが、正しくは果実(堅果)だという。
マツの松ぼっくりから散るのは種子だが、ハンノキは果実を散らすのだ。

その成り立ちから、子房に由来するのが果実で、種子は胚珠が成長したものだという。
果実か種子かは難しい。われわれ素人にはややこしい話である。

ちなみに、ハンノキの果穂は果実を散らしたあとも長く残る。
d0163696_19282261.jpg
上の写真は7月の撮影で、今年できた若い果実(左)と、役目を終えた前年の旧い果実(右)が同時に観られる。


余談ですが…

季節の生きもの観察手帖」は立春からはじまる。
生物季節の新しい年がはじまるのだ。
季節情報の2月4日~7日を開くと、
●オオイヌノフグリ開花
●ウソ桜の花芽をついばむ
…といった情報が掲載されている。
さらにハンノキの花、ロウバイが開花盛期、シナマンサクが開花はじめ、などと書き込んだ。
観察に忙しくなる季節である。

2019年2月6日、報告:自然観察大学 事務局O




# by sizenkansatu | 2019-02-06 19:34 | 植物 | Comments(0)

ハンノキの花芽~開花を観察

1月20日の観察記録。
この日から“大寒”。一年で最も寒い季節とされ、二十四節気の最後にあたる。
しかしこの日の千葉県は予想外に暖かく、観察日和だった。

さて、1月20日のハンノキ。
d0163696_19585369.jpg
これが花芽というか、つぼみである。
枝先から垂れ下がった大きいのが雄花序、画面上方、枝の少し手前にある小さいのが雌花序だ。
ハンノキの花は見た目は地味だが、なかなか味わい深い。

厳冬期のことであり、ほとんどがこの冬芽の状態であったが、ひと株だけ開花したハンノキを見つけた。
d0163696_19590286.jpg
雄花が開花すると葯が顔を出して全体が黄色っぽくなる。
全体の長さも、ずいぶん伸びている。
同じ枝の雌花はワックスがはがれはじめているが、未だ開花はしていない。
雄性先熟で自家受粉を避けるということだろう。

一年前の2月下旬に撮った開花の写真はこれ。
d0163696_19591142.jpg
どうです。なかなかGoodでしょう。
可愛い姿であるが、これこそ機能美なのである。
花といっても花弁はなく、鱗片の間から雌しべの柱頭を出すだけ。
風媒花なので、飾ったりする必要がないのだ。

雄花も拡大して撮っていた。
d0163696_19591861.jpg
黄色いのが葯。
こちらも機能を追求したシンプルな花だ。

果実についてはまた改めてご報告させていただこう。


余談ですが…

ハンノキが花粉を飛ばすところを撮るように言われている。
この日(1月20日)、試しに雄花序をつついてみたが、わずかに飛散が確認できた程度で、とても写真にできるような量ではなかった。開花盛期に改めてチャレンジするつもりだが、撮影は難しそうだ。

同じ風媒花でも、スギやマツにくらべると圧倒的に花粉の量は少ないらしい。
ハンノキも花粉症の原因を疑われているようだが、はたしてどうだろうか。

2019年1月24日、報告:自然観察大学 事務局O





# by sizenkansatu | 2019-01-24 20:02 | 植物 | Comments(0)

ハンノキの冬芽の観察

ハンノキの冬芽の動きを観察した。
d0163696_17170816.jpg
これは10月半ばの冬芽。
光沢があるのはワックスでおおわれているため。
ハンノキは裸芽とされるが、裸芽といえども素裸ではないことがわかる。

d0163696_17171735.jpg
こちらは11月はじめの冬芽。
褐色が濃くなっている。

d0163696_17172582.jpg
12月下旬の冬芽。
さらに色濃く、引き締まった印象だ。
冬芽のつけ根にあった葉が落ちて、葉痕が観える。

さて、冬芽が堅いワックスで守られているのはよいのだが、このあと芽吹きのときは果たしてどうなるのだろう。
暖かくなるとワックスが溶けるのか、それとも…
その成り行きに、一人しずかに興味を持ったのであった。

なお、この観察記録は2018年末まで複数年にわたる写真だ。
同じ冬芽ではないことはもちろん、私の気まぐれで撮影倍率も異なることは、ご容赦いただきたい。


話をもとに戻そう。

d0163696_17173441.jpg
年が明けて1月半ばの冬芽。
ワックス層にひびが入ってきた。(やっぱり!)

d0163696_17174323.jpg
つぎは2月はじめ。
まだ大きな変化はない。

d0163696_17175174.jpg
3月の中旬、いよいよ活発に動き出した。
d0163696_17175882.jpg
同じ日の別の冬芽。
芽が膨らむとき、ワックス層は細かく割れる。

外側の葉は、展開することないようだ。
裸芽は芽鱗がないのだが、外側の葉が芽鱗のような役割をするのだろう。

d0163696_17180914.jpg
3月下旬から4月にかけては、芽吹きのラッシュだった。
葉裏に残るワックスのかけらが、冬芽のときの名残だ。

念のためハンノキの全形はこちら。
d0163696_17182093.jpg
湿地のようなところにも先駆的に広まる。
シラカンバなどと同じカバノキ科とされる。


3種の冬芽

ところで、ハンノキには3種の冬芽がある。
d0163696_17182983.jpg
冬芽と言っていいのかどうかわからないのだが、この枝にその3種がそろっている。
わかりにくいので、それぞれ拡大してみよう。
d0163696_17183633.jpg
枝の下の方にあるのがこれ。
すでにおなじみの葉芽(ようが)である。

d0163696_17185148.jpg
枝先にあるのは雄花序。
これを冬芽と言ってよいのかどうかわからないが、葉芽同様にワックスでおおわれている。

d0163696_17190370.jpg
こちらは雌花序。
雄花序と葉芽の間の位置にある。

雄花と雌花がこのあとどうなるのか、それは近日中にご報告させていただくことにしよう。

これは9月1日の撮影。この時期にはすでに冬越しの準備をしていることに驚かされる。
ずぼらな人間に比べて、なんと計画的なくらしぶりだろう。

それでは皆様、よいお年をお迎えください。

2018年12月27日、報告:自然観察大学 事務局O



# by sizenkansatu | 2018-12-27 17:24 | 植物 | Comments(0)

清水公園のメタセコイア

清水公園のメタセコイア

11月半ばに野田市の清水公園に行ってきた。
樹木の観察に適した、とても立派な公園なのだが、なんと私営だそうである。

その一角に、立派なメタセコイアがあった。
d0163696_12520767.jpg
単独で植えられていて、まわりに邪魔するものがないので下枝が盛大に張り出している。
自然な状態ではこのような樹形になるということなのだろう。
剪定されることもなく、のびのびと育っているためか、花穂がたわわについている。
d0163696_12521413.jpg
いまの時期はまだつぼみ。
下枝までつぼみがあるので、目の高さで間近に観察できるのがありがたい。
d0163696_12522202.jpg
来年の2月にはどれだけたくさんの花をつけるのか。
このあと、雌花が出てくるのかどうか、たのしみである。
お近くの方はぜひ注目して観察していただきたい。
※ メタセコイアの花から実へは次で観察記録をご覧いただけます  
ところで、ふしぎなことに、このメタセコイアには球果が見つからなかった。
これはどういうことなのだろうか。


ところ変わって、私がいつも見ている柏の葉公園のメタセコイアでは、今年はたくさんの球果がついている。
d0163696_12523394.jpg
昨年は園内を探し回っても、ほんの少ししかむつからなかったのに、今年はいたるところで見かけるのだ。
d0163696_12523914.jpg
どうも隔年結果の性質があるように思われる。

同じことはラクウショウでも観察される。
昨年たくさんの実をつけたラクウショウだが、今年は格段に少ない。
…ということは、来年の早春には、ラクウショウの花が見られるのかもしれない。
これもまた、たのしみである。

2018年11月21日、報告:自然観察大学 事務局O





# by sizenkansatu | 2018-11-20 12:56 | 植物 | Comments(0)

植物、虫、鳥など自然を楽しむ  ★写真の無断転載はお断りいたします★
by sizenkansatu
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

最新の記事

最新のコメント

> take_it_ea..
by sizenkansatu at 20:13
ツユクサもだいぶ進化した..
by take_it_easy at 20:15
> なおぼんさん コメ..
by sizenkansatu at 13:33
イヌホウズキはよく見ます..
by なおぼん at 13:47
> 飛行機雲さん コメ..
by sizenkansatu at 20:24

検索

ブログジャンル