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自然観察大学ブログ

雄花と雌花とその間(3) カヤ

カヤは雌雄異株の常緑針葉樹。
かつては種子から油を採って食用、灯火用に利用されたという。
また材としても最高級の碁盤や将棋盤、彫刻用などに重用される。聞くところでは、気合を入れてびしっと碁石を打ち付けるとき、ほんの少し盤がへこむそうで、そのとき最高級品であるカヤの碁盤は弾力性があって一晩寝かせると元に戻るのだとか…
カヤは身近でよく見かける木だが、大木は伐採しつくされていま生えているカヤは若い木ばかり。成長が遅いため材の生産はほとんどストップしているという。材として利用できるのは樹齢300年以上のカヤなのだそうだ。

さて、まずは雄株から。
雄花と雌花とその間(3) カヤ_d0163696_18062361.jpg
雄花は前年枝に付く。(4月下旬に撮影)
枝の裏側(内側?)にびっしりと付き、よく目立つ。
ほかの針葉樹と同様に風媒花であり、多量の花粉を飛ばす。

こちらは雌株。(4月下旬)
雄花と雌花とその間(3) カヤ_d0163696_18063273.jpg
雌花は枝の先のほうにつくが、小さくて目立たない。
雄花と雌花とその間(3) カヤ_d0163696_18064081.jpg
よく観ると、伸びはじめた新しい枝(黄緑の新緑の部分)のもとのほうに粒状のものがあるが、これが雌花だ。
雌花といっても胚珠があるだけ。虚飾をもたない機能に徹した形である。

なお、ひとつ前の写真で枝分かれ部分までが前年に伸びた枝で、一年間に10cmも伸びていない。木としては極端に成長が遅いことがわかる。
同じくひとつ前の写真で、枝分かれして下に伸びた枝のつけ根(画面右端)に少し大きめの粒状のものが観える。これは前年の雌花から一年経った若い種子である。

雄花と雌花とその間(3) カヤ_d0163696_18064877.jpg
こちらが秋に熟した種子。熟すまでには前年の花期からまる一年半を要することになる。
なお、分厚い果皮のように見えるところは仮種皮である。カヤは裸子植物であり、果実ではない。


カヤの雌雄同株

さて、いよいよ本題。
この日一緒に観察していたF木さんが異様なものを見つけた。(4月下旬)
雄花と雌花とその間(3) カヤ_d0163696_18065876.jpg
この木は雌株で緑色の粒状のものは一年経った若い種子だが、それに混じって雄花があるではないか。
針葉樹は雌雄の別に関して規則正しいようなイメージを持っていたのだが、これは意外であった。
この枝は見たところ成長に異常があるようなので、それが原因なのだろうか。

このカヤの雄花の気持ちを考えてみよう。
たとえるなら、若い男性がうっかり女湯に入ってしまったところ、そこには先客の熟年女性がいて、というところか。冷や汗どころではすまされないかも…


おまけ:イヌガヤの雌花とくらべる

カヤによく似たイヌガヤの雌花。(4月中旬)
雄花と雌花とその間(3) カヤ_d0163696_18071068.jpg
イヌガヤもカヤと同様に雌雄異株である。
前年の枝の先端に雌花、枝のつけ根に若い種子。この時季の種子はカヤにくらべると大きいようだが、一年半かけて熟すところはカヤと同じだ。

しかし、よく観ると雌花のつき方がカヤと違う。
雄花と雌花とその間(3) カヤ_d0163696_18072030.jpg
イヌガヤでは雌花と展開中の新しい枝が別々に出ている。

カヤ、イヌガヤともに雌花は小さくて目立たない。残念ながら世間で注目されることはないようだ。ネットで画像検索してもヒットするのは雄花ばかり。
人知れずひっそりと咲く雌花の、なんと奥ゆかしいことか。
よく観ると、しずく(受粉滴)をつけた姿など魅力いっぱいなのだが… 


なお、カヤとイヌガヤは葉で見分けることができる。
カヤの葉は裏側に向けて反り返ったように立体的な感じ。葉の表面は鮮やかな光沢がある。硬くて先が鋭くて触れると痛い。
イヌガヤの葉は反り返らずに平面的。葉の表面の光沢は鈍い。比較的軟らかくて先端に触れても痛くない。
形態分類ではカヤはイチイ科、イヌガヤはイヌガヤ科とされていたが、現在の遺伝子による分類ではどちらもイチイ科とされている。

2021年5月10日、報告:自然観察大学 事務局O




# by sizenkansatu | 2021-05-10 18:11 | 植物 | Comments(0)

雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ

雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14005385.jpg
鮮やかな朱色のクワの果実。
このあと黒紫色に熟す。
上の写真はヤマグワで、マグワと違って果実の時期にも花柱が目立つのが特徴。

数十年前までは、身近でいたるところに桑畑があり、養蚕農家もおられた。
栽培されたのはマグワが多かったとされ、ウィキペディアでは、ヤマグワで育てると葉が固いためにカイコの成長が遅いと記されている。
いま、野外で見かけるのは圧倒的にヤマグワが多く、マグワは少ない。


ヤマグワの雌雄同株

さて、ヤマグワは雌雄異株とされるが、雌雄同株も見かける。
雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14010554.jpg
画面右の二つは雌花序で、中央は雄花序。(4月半ばに撮影)
画面左端の花序はちょっと感じが違う。
雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14013547.jpg
もとのほうは雌花序だが、先のほうは雄花であろう。不完全ながら葯も観られる。
このような雌花と雄花が入り混じった花序が、この株では多数見られた。
雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14014396.jpg
雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14072841.jpg
この木は全体的には雌株で、雄花序がついたり、雌花序の一部が雄花になったものが観られた。

こちらは4月はじめに別の場所で観たヤマグワ。
雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14020305.jpg
雌花序に雄花序が混じる。雄花には花粉もあるようだ。

また別のヤマグワ。
雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14021476.jpg
画面中央やや上に小さな雌花序が見える。
(整理するときにはじめて気づいたもの)
こちらは雄株にたまたま雌花序ができたようだ。


マグワの雌雄同株

身近でマグワを観ることは少ないが、今年の4月はじめに水元公園で観たものは雌雄同株だった。
雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14022278.jpg
雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14023049.jpg
ネットで調べると、マグワは“雌雄異株または同株”とされている。
一方、ヤマグワは“雌雄異株でまれに同株”と記されている。
ややこしいが、ヤマグワにくらべるとマグワでは雌雄同株が多いということだろう。

植物は 両性花 → 雌雄異株 と進化していると考えられるようだ。だとするとマグワよりもヤマグワのほうが進化していることになる。名前の印象からすると、ヤマグワはより野性的なように思えるが、そうではないらしい。
それとも、マグワは養蚕で改良されて選抜される中で変質してきたかもしれない。


おまけ:ヤマグワとマグワを雌花で見分ける

果実になったときの花柱が目立つのがヤマグワで、マグワでは短くて目立たないとされている。
果実になる前に雌花で見分けられる方法をご紹介しよう。

雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14023601.jpg
ヤマグワでは、上のように花柱が長くY字型。

雄花と雌花とその間(2) ヤマグワとマグワ_d0163696_14024302.jpg
マグワでは花柱が短めでV字型になる。

花柱での見分け方は『樹木博士入門』()で写真付きで掲載されている。
興味のある方は、ぜひ本書の紙面でご確認いただきたい。
(もちろん、中間的なものもあってややこしいが…)

2021年5月5日、報告:自然観察大学 事務局O




# by sizenkansatu | 2021-05-05 14:12 | 植物 | Comments(0)

雄花と雌花とその間(1) ヒメコウゾ

4月半ばに見たヒメコウゾ。
雄花と雌花とその間(1) ヒメコウゾ_d0163696_22320531.jpg
枝は細くしなやかで鞭のようだ。
和紙の原料としてはコウゾ(楮)が知られるが、コウゾはヒメコウゾとカジノキの雑種だそうだ。
ヒメコウゾもかつては和紙に利用されたという。
さぞかし、しなやかで強い繊維がとれるのだろう。

上の写真に小さく見えている毛玉状のものは雌花序で、近くで観ると…
雄花と雌花とその間(1) ヒメコウゾ_d0163696_22224652.jpg
ケサランパサランを思わせる。
紅い糸状の部分は雌しべの花柱。
新梢のつけ根のほうにある小さな球体は雄花序で、これはまだつぼみ。
ヒメコウゾは雌雄同株で、雌花序と雄花序に分かれる。

雄花と雌花とその間(1) ヒメコウゾ_d0163696_22225467.jpg
こちらの雄花は花粉を出しはじめている。
こうして観ると、先に雌花が熟し雄花はやや遅れるようだ(雌性先熟)。
ヒメコウゾでは新梢の先のほうに雌花序がつき、もとのほうに雄花序がつく。
自家受粉を避ける仕組みである。
これについては過去にこのブログでS子さん(自然観察大学の植物生態学部)が記しているので、そちらをご覧いただきたい。

● 親愛なる、そのへんの植物-10 「ヒメコウゾは雄花が下? 雌花が上?」 


雌雄同体の花序

今から3年前、ヒメコウゾの雌雄同体の花序を見つけた。
雄花と雌花とその間(1) ヒメコウゾ_d0163696_22230218.jpg
上半球が雌花で、下半球が雄花である。

樹木では雌花と雄花に分かれる種が多くあり、雌雄異株も多いが、まれにこのようなニューハーフのようなものも見かける。
次回からこのような観察例を紹介させていただく。


おまけ:ヒメコウゾの果実

雄花と雌花とその間(1) ヒメコウゾ_d0163696_22231287.jpg
ヒメコウゾの果実は鮮やかな橙色に熟す。
見た目はおいしそうだが、花柱があるので舌触りが悪いらしく、なかには舌に刺さるという情報もある。
食べるのは我慢しておこう。

2021年4月30日、報告:自然観察大学 事務局O




# by sizenkansatu | 2021-04-30 22:29 | 植物 | Comments(2)

『新訂 校庭の雑草』ができた!

『新訂 校庭の雑草』ができた!_d0163696_19084537.jpg
『新訂 校庭の雑草』が発行された。
この本は学校教育で自然・植物の代表として身近な雑草の観察を実践してもらおうと、小・中・高の教員の方々に向けてつくられた本である。
著者は自然観察大学でご指導いただいている岩瀬徹先生、川名興先生、飯島和子先生のお三方だ。

本書は “形とくらし” をコンセプトにした観察のための図鑑であり、それは初版の『校庭の雑草』以来変わることなく続いている。
おかげさまで学校関係を中心に広く評価され、「校庭シリーズ」として樹木や鳥、昆虫、クモ・アブラムシなど多くの姉妹編を生み出した。そしてさらには学校を離れた「博士入門シリーズ」のもとにもなったのである。
『新訂 校庭の雑草』ができた!_d0163696_19085443.jpg
本書第1部より

本書の内容は自然観察大学HP【本の紹介】で小幡和男先生に紹介していただいている( ⇒ )ので、ここでは自然観察大学との関係と、本書にまつわる裏話的なところを記させていただく。


自然観察大学の根っこは「校庭シリーズ」


自然観察大学の目的は、観察指導に携わる方々にその視点を身につけていただくことであり、それを野外観察会で経験してもらおうというものである。そして講師陣は「校庭シリーズ」やそれに準ずる「博士入門シリーズ」の著者のみなさんなのだ。つまり、自然観察大学の根っこは「野外観察ハンドブック/校庭シリーズ」ということである。

自然観察大学の立ち上げの際には、シリーズの主な著者全員にお集りいただき、話し合いの結果、面白そうだからやってみようということになった。多彩な著者陣が同行する、豪華な観察会である。
実際にやってみると、雑草・植物、鳥、昆虫、アブラムシ、クモといった多方面の話題、さらにはそれら相互の関係にもおよび、従来にない野外観察会となった。参加いただいた方はもちろん、講師自身が夢中になり、現在に至ったというわけである。

自然観察大学は「校庭シリーズ」があってはじめて可能になったわけで、その根っこにあるのが “形とくらし”というコンセプトであり『校庭の雑草』なのである。

新訂校庭の雑草(通算第5版)が発刊されたこの機会に、以下、本書について記させていただこう。

『新訂 校庭の雑草』ができた!_d0163696_19090377.jpg
本書第2部より

進化する『校庭の雑草』

本書は35年前(1987年)に初版が発刊されて以来、なんと五度目のリニューアル版である。
この間、帰化植物などによって掲載すべき雑草の種類が増えた。第2部の図鑑編では、初版では160種だったのが、今ではなんと280種になっている。
分類に関しては、かつての形態分類が遺伝子によるAPG分類にとって代わり、それに伴って表記や掲載順を変更した。

細かな見直しはとても紹介しきれないが、印象的なものを紹介しておこう。
ユウゲショウとヒルザキツキミソウは“花は夜に開く”としていたが、これを疑問に思い、第4版作成に当たって夜を徹した観察を遂行。その結果どちらも未明に咲くことが明らかになった(飯島先生、お疲れさまでした)。
イヌガラシははじめ越年草としていたが、これを疑問に思い、多数の地下部を掘り返して多年草であることを突き止めた(あのときの岩瀬先生の輝く笑顔は忘れられません)。

はじめは掲載のなかったコケが加わった時期もある。これはさらに進化して、「校庭のコケ」として立派に独立してシリーズの一員になった。
残念なのは付録のCDである。これは授業で使えるようにロゼットをすべて一覧できるようにしたり、季節によって主な雑草をまとたり、あるいは一つの種の成長の姿をまとめて見ることのできるツールとして作成したものだった。“付録だとあなどれない本格的な教材”という評価をいただいたが、CD-ROMの動力源ともいえるアドビ・フラッシュの消滅とともに消えてしまった。


写真撮影の進歩


写真では、いち早く花や果実など小さな部分の拡大を掲載した。これは版を重ねるごとに多数採用されている。今の時代、拡大した写真は当たり前のように図鑑に掲載されているが、当時としては画期的であった。
拡大写真は不肖事務局Oが担当させていただいた。はじめはエノコログサ類の小穂を写真でくらべるものだったが、これに気を良くした川名先生から、これでもかというほど多量の生体標本が送られてきたことが懐かしい。
接写に限らず、撮影機材や技術の進歩により、そのつど鮮明でわかりやすい写真に置き換えられ、おそらく初版から変わっていない写真はひとつもないだろう。


話は少しそれるが…
第3部では“雑草に楽しむために”として雑草を使った子どもの遊びが紹介されている。
初版では川名先生のご子息がモデルだったのが、第4版以降はお孫さんに登場いただいている。そのお孫さんもすでに中学生と高校生になられたそうである。時の流れをというものか。

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上から順に初版、第2版(新版)、第3版(新)、第4版(CD付)、第5版(新訂)

最新版があがって思い出したことをもうひとつ。
初版の完成間近のころ、著者プロフィールに掲載する写真を撮らせてもらうことになった。岩瀬先生は現役バリバリの千葉高の教師で、当時まだ若手社員の私がバイクを飛ばしてうかがったものだ。千葉高は遠かった。

初版発行から35年、岩瀬・川名両先生とは制作期間も含めると40年近くお付き合いさせていただいています。第4版から加わっていただいた飯島先生とも15年近いお付き合いになりました。たのしい本づくりをさせていただき、ありがとうございました。そして末永く今後ともよろしくお願いいたします。

2021年4月27日、報告:自然観察大学 事務局O





# by sizenkansatu | 2021-04-27 19:17 | その他 | Comments(0)

ウワミズザクラとイヌザクラ

いわゆる桜の季節が終わるころ、入れ替わるようにウワミズザクラの花が咲く。
はなやかさでは桜にはかなわないが、新緑とともに花が咲くウワミズザクラのほうが粋で上品で、個人的には好ましい。

私の行きつけ(?)の公園にはウワミズザクラとイヌザクラがたくさんあって、観察しやすい。冬芽の展開( )を観察した公園で、写真はいずれも4月半ばに撮影した。
今年は季節の進むのが早く、今ごろはもう果実になっているかもしれないが、ご容赦いただきたい。


ウワミズザクラ
ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16462204.jpg
青空とウワミズザクラ。
いいですなぁ。
ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16463098.jpg
野生のものは他の木と近接していることが多く、青空に抜く写真はなかなか撮れないが、そのあたりは公園木のありがたいところだ。

ウワミズザクラは名前の語感もなかなか好い。
漢字で表すと上溝桜で、太古の占いに利用されたことが名前の由来だそうである。
せっかくのよい名前だが、いまひとつピンとこない。
ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16463607.jpg
ウワミズザクラは大きな房状の花序が、垂れ気味につく。
ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16464457.jpg
花序の柄のもとのほうには数枚の葉がつくのが特徴で、それがイヌザクラと見分けるポイントである。
(イヌザクラは花序の柄に葉がつかない)
ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16465250.jpg
花は長い雄しべが目立ち、中心部が黄緑色。
ウワミズザクラによく似たシウリザクラというのがあって、こちらは雄しべが短く花弁が大きいことで見分けられるそうである。

ウワミズザクラのつぼみや若い果実は食用にされるほか、材は建材や版木など広く利用されるという。


イヌザクラ
ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16470108.jpg
イヌザクラのほうは、この日はまだほんの咲きはじめだった。
見ごろの枝を探して撮ったのがこれ。
ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16470999.jpg
ウワミズザクラと違って、花序は上向きにつくことが多い。
前述のように花序の柄に葉がつかないのが特徴。
ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16471508.jpg
花はやはり雄しべが目立つが、こちらはまばら。ウワミズザクラの半分程度の数だろう。
中心部は黄色~淡橙色なのも特徴だ。

イヌザクラはウワミズザクラに似るが役に立たないので“イヌ”の名がついたという説があるようだが、これまたぴんとこない。


おまけ:樹皮で見分けよう

ウワミズザクラもイヌザクラも高木で、花が高い位置にあって間近で見ることができないことが多い。
そんなときは樹皮で見わけよう。

ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16472268.jpg
まずはイヌザクラ。
白っぽくて明るい感じの樹皮が特徴だ。

ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16473160.jpg
ウワミズザクラの樹皮はやや暗色。
ウワミズザクラとイヌザクラ_d0163696_16474151.jpg
樹齢が進むと縦に割れるのが特徴だ。

樹皮で見分けることができれば、近くで花を観られなくても、また季節を問わずいつでも識別可能になる。
しかし樹齢による違いや個体差があって、やはり簡単ではない。

2021年4月26日、報告:自然観察大学 事務局O




# by sizenkansatu | 2021-04-26 16:54 | 植物 | Comments(0)

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