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自然観察大学ブログ

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2_d0163696_20394099.jpg
オオイヌノフグリファンクラブの発足に伴い、ファンクラブ通信を創刊しました。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信のvol.2です。(略称:OFC通信 vol.2)


OFC通信Vol.1( )で記した“野菊の小径”の近くの農道。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2_d0163696_19433915.jpg
こうして目線を低くすると、なかなかに華やかだ。
同じ場所をふつうの目線で観ると(↓)、ちょっと地味かも…
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2_d0163696_19435460.jpg
これも同じ農道。(↓)
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2_d0163696_19440439.jpg
緑の濃いところはシロツメクサで、両者の住み分けではなく、シロツメクサのないところにオオイヌノフグリが生えているのだろう。別の言い方をすると、シロツメクサのあるところではオオイヌノフグリは生きていけない。

オオイヌノフグリは、ほかの植物のないところ、ないときを狙って生育し、短期間で一生を終える。
雑草らしい雑草、まさに雑草の中の雑草と言えるのではないだろうか。


雄しべの葯の色

少し細かなことを記させていただく。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2_d0163696_19484931.jpg
この写真(↑)を見て、葯の色の違うものがあるのにお気づきだろうか。
右上の花だけ葯が白色で、反対の左の位置にある花(ピントのない花)も白色。
そのほかの花は黒色だ。

白と黒の葯の違いは何なのだろうか?
これまで私は“葯の袋が黒色で、白いのは袋が裏返って中の花粉が観えている”と思い込んでいたのだが…
今回たくさんの写真を拡大して観ていて、そうではなさそうだ気づいた。

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2_d0163696_19485713.jpg
この写真(↑)の左の花は葯が白く、右は黒色。

こちら(↓)も左が白で右が黒色。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2_d0163696_19490666.jpg
左の花を拡大して観よう。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2_d0163696_19492948.jpg
葯の袋が黒く、それが裏返って白っぽい花粉が出ているのがわかる。
2本の雄しべの間の、少し短いのが雌しべで、柱頭はボンボンのようになっている。

さて、問題なのがこちら。(↓)
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.2_d0163696_19491502.jpg
葯の袋がしわしわになっているではないか。
これは葯が閉じているのではなく、裏返ったあとですべての花粉が無くなった状態のように観える。

ほかのどの写真を見ても、黒い葯はこのようなしわしわの状態であった。
このことは写真を整理して気づいたので、次の機会に、実物を生で確認したい。
撮った写真はいずれも11時から12時にかけて撮ったものであった。
朝、もっと早い時間に観察すると、葯が開く前の状態が観られるかもしれない。
次の宿題である。


オオイヌノフグリ ファンクラブとは…
私たちの目的は、オオイヌノフグリを愛でる者同士の連帯をはかること
オオイヌノフグリを愛でる者なら、どなたでも入会できる。
詳しい規約と現在の会員名簿は、前述のOFC通信Vo.l1( をご覧いただきたい。

ただいま会員募集中
入会希望の方は、コメント記入などでご連絡いただきたい。

最新の会員名簿はこちら  

2024年4月9日、報告:自然観察大学 事務局 大野透

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# by sizenkansatu | 2024-04-09 20:01 | 植物 | Comments(10)

雑草撮影の勉強会のレポート②

前回の①( )からの続きで、今回は参加したみなさんの作品を紹介させていただく。
※ 画像は多少の補正とトリミングをしています。


まずはIJさん。
ヒメオドリコソウ。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10300267.jpg
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10301505.jpg
IJさんは植物を熟知しておられる方で、特徴をよくとらえていると思います。
花のアップだけでなく、全形も撮っておられるのはさすがです。

フラサバソウ。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10302463.jpg
かなり小さい花ですが大きく撮れています。しかもピントばっちりです。

スズメノエンドウ。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10303350.jpg
よい写真ですが、巻きひげの先端にピントがないのがちょっとだけ残念。
しかし、花と巻きひげの両方にピントを合わせるのは難しいですね。

ONさんは「よい写真が撮れていない」と謙遜しておられましたが…
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10304439.jpg
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10305370.jpg
そんなことはありません。
よく撮れています。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10310046.jpg
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_13113512.jpg
ただ全体にピント(被写界深度)が浅めで、とくにこのカット(↑)などは、もっと絞ってピントを深くしたいです。
花弁だけでなく、雄しべと雌しべにもある程度のピントが欲しいところです。


お次はKSさん。
これはコハコベ。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10314285.jpg
レフがよく効いているようです。

フラサバソウ。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10315192.jpg
剛毛までよく写っています。
ちょっとだけ残念なのは画面左奥の茶色の部分。落ち葉と思われるものを除くか、あるいは緑の葉を上に置くなどしたほうがもっとよかったかも…

ホトケノザ。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10320297.jpg
すごいピントで、花と葉の感じもよく表現できていると思います。
背景もすっきりぼけています。
レフがよく効いて、各部の構造がよくわかります。


最後はTGさん。
TGさんは鳥と昆虫が得意分野で、すばらしい写真を撮っておられます。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10321041.jpg
エナガの飛び立つ決定的な瞬間。(↑)

カワセミ。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10321942.jpg
水路の上の枯草にじっとしていました。

ツグミ。
雑草撮影の勉強会のレポート②_d0163696_10322861.jpg
低い位置からだとこんなふうに撮れるんですね。

すばらしい野鳥の写真でした。
ただ残念なことに、TGさんは雑草にはいま一つ写欲が湧かないようです。


雑草の撮影勉強会のまとめ
* 雑草の目線にあわせて低い位置で撮る
* 被写界深度を意識する
* 影をソフトにする

“これが正解”という撮り方はないのですが、いろいろと勝手なことを言わせていただきました。
最後に、狩り蜂の田仲義弘先生の至言をご紹介しましょう。
“よい写真を撮るコツは、納得のいくまで何度でも撮り直すこと”

2024年4月5日、報告:自然観察大学 事務局 大野透

スギナの観察2024_d0163696_20394099.jpg
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# by sizenkansatu | 2024-04-05 10:40 | 植物 | Comments(0)

雑草撮影の勉強会のレポート①

3月21日(木)に水元公園で観察会があった。
自然観察大学のメンバーによる“フリー観察会”と称する会で、今回は雑草を中心とした撮影の勉強会だった。

参加したのは、
IJさん、ONさん、KSさん、TGさん、それに私(事務局/大野)の5人。
(NZさんは急な仕事が入って残念ながらキャンセル)
それぞれがふだん使っている一眼カメラを持参して、各自撮影しながらの勉強会であった。

このレポートでは、参加できなかった方たちへの紹介はもちろんのこと、参加したみなさんへのまとめとして報告させていただく。
気に入った写真を撮るには、勉強会だけでマスターするのは無理なので、このあとのたゆまぬ努力が必要ということである。


雑草の目線にあわせる

一つめのポイントは、雑草にあわせた低い姿勢で、目線を合わせること。
雑草撮影の勉強会のレポート①_d0163696_22050938.jpg
小さな雑草の花をアップで撮ろうとするとこんな感じになる。

はじめ膝や肘を地面につくことに抵抗のあったメンバーも、続けていくうちにこんな姿勢に…
雑草撮影の勉強会のレポート①_d0163696_22061400.jpg
地表近くに咲くコハコベやフラサバソウ、オオイヌノフグリなどを撮っているところである。
場所は水元公園名物のポプラ並木の下の散策路で、みんな腹ばいになって撮影に熱中している。
通りがかりの他人が見たら、かなり異様な光景であろう。

このときに重要なのは、ときどき頭を上げるなどして、元気であることを周囲に伝えることかもしれない。
私も過去に救急車を呼ばれそうになったり、通りがかりのカモシカを驚かせたことが何度かあった。(反省)


被写界深度を意識する

雑草の花は小さいので、美しく撮ろうとすると接写になる。
接写するときは、被写界深度(ピントの合う範囲)が浅いので、レンズを絞って手前から奥までピントが合うようにする必要がある。
次の写真では同じカラスノエンドウの花で、絞りを変えて撮っている。
雑草撮影の勉強会のレポート①_d0163696_22052596.jpg
一見すると同じように思えるかもしれないが、よく見てくらべていただきたい。
左の写真は一番手前(翼弁の先端)にピントが合って、奥の大きな花弁(旗弁)はぼやけている。
右の写真は完ぺきとはいかないが、手前から奥の花弁までなんとかピントがあっている。
参考までに上の2コマのそれぞれの絞りの数値は、
左:f5、右:f11。(OM-1ボディーに90mmマクロレンズのセット)
接写では、なるべく絞り込んで撮ることが望ましい。

ただし、絞りすぎると背景までピントが合って画面がうるさくなることがある。
なお、絞りの数値(f値)はP(プログラムオート露出)のポジションでは任意の設定ができないので、A(絞り優先オート露出)またはS(シャッター速度有線オート露出)で撮る。
適正な絞りの値は、レンズの焦点距離などによっても違ってくるので、ご自身でトライしながら確認していただきたい。

接写とは逆に、被写界深度を浅くした方がよいこともある。

これはナガバギシギシ(と思う)。
雑草撮影の勉強会のレポート①_d0163696_22053726.jpg
背景と同色だったり、雑然としてうるさいときは、被写体だけにピントを合わせて、背景はピンボケにしたい。
雑草の全身を撮るのは意外にむずかしく、このようにピントを浅くして被写体だけをくっきりさせるのがよい。
(あまり上手な例ではないかもしれないが、ご容赦いただきたい。)

ちなみに上のナガバギシギシはf3.5で、前述の90mmレンズでは開放値である。


影をソフトにする

写真には“これが正解”というのはなくて、個々の好みによってさまざまだ。
私の場合は晴天で直射日光の当たる条件が好みである。鮮やかな色で生き生きと撮ることができる。
ただしこの条件でそのまま撮ると、実物の見た目以上に影が真っ黒になってしまう。
私の場合は影をソフトにするために主にレフ版を使う。
雑草撮影の勉強会のレポート①_d0163696_22054494.jpg
オオイヌノフグリの左の写真はレフなしの状態で撮ったもので、花の影が真っ黒になっている。
右はレフを当てたもので、影の部分がソフトになっている。そのうえ葉の裏や茎も自然な光が当たっている。

このときのレフの当て方はこれ。(↓)
雑草撮影の勉強会のレポート①_d0163696_22055081.jpg
画面中央のオオイヌノフグリの花3個が被写体で、これを画面左から(つまりレフの後方から)撮影したのがひとつ前の写真である。
レフはふつうの白い紙で、クリップを使って角度調整をして固定している。
白紙はたたんでポケットに入れておき、いつでもどこでも使用できる。

次回のレポートでは、勉強会でのみなさんの成果を紹介させていただく。(

2024年4月3日、報告:自然観察大学 事務局 大野透

スギナの観察2024_d0163696_20394099.jpg
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# by sizenkansatu | 2024-04-03 22:15 | その他 | Comments(2)

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1

オオイヌノフグリファンクラブの発足に伴い、ファンクラブ通信を創刊しました。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1です。(略称:OFC通信 vol.1)

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1_d0163696_20394099.jpg

春を彩るオオイヌノフグリ。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1_d0163696_16194601.jpg
この季節の主役の一人だ。
いつもの観察フィールドの一つで、松戸市の矢切の渡しの近くに、伊藤佐千夫の『野菊の墓』にちなんだ“野菊の小径”というのがある。このあたりの田園風景は、いまオオイヌノフグリによって彩られている。(ちょっと大げさ)

そのうえ、彩りを添える脇役としても活躍する。
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1_d0163696_16195580.jpg
ゴミ置き場もオオイヌノフグリがあると…
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1_d0163696_16200433.jpg
ちょっと洒落た雰囲気。(ひいき目か?)
オオイヌノフグリは草丈が低いので、じゃまにされることもない。

“名前がかわいそう”というご意見もあるようだが、私の周囲の女性たちは何の抵抗もなく「オオイヌノフグリ!」と大声で連呼しておられる。
いろいろな別名があるのは、興味深いことである。
オオイヌノフグリの名前に抵抗があるだけでなく、それだけ私たちにとって身近な存在だということではないだろうか。
それでもやはり、慣れ親しんだこの呼称がふさわしい。


オオイヌノフグリ ファンクラブとは…

私たちの目的は、オオイヌノフグリを愛でる者同士の連帯をはかること。
オオイヌノフグリを愛でる者なら、どなたでも入会できる。
詳しい規約は3月24日の記事から再掲させていただく。(クリックで拡大)
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1_d0163696_12551661.png
賛同いただける方は、お気軽に参加いただきたい。

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1_d0163696_20400736.jpg

ただいま会員募集中

Yamasemi21さんの賛同で始めたオオイヌノフグリファンクラブだが、3月末日現在の会員は以下の6人。(クリックで拡大)
オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1_d0163696_16024749.png

最新の会員名簿はこちら  

予想以上の反響に私自身が驚いているのだが、この機会にオオイヌノフグリファンの連帯を広げたいと考えるしだいである。
入会希望の方は、コメント記入などでご連絡いただきたい。

上記の会員同士のコメントのやり取りなどからいただいた貴重な情報を紹介しておこう。
  • すずかさんが教えてくれた別名の天人唐草は、オオイヌノフグリというよりは名前のもとになったイヌノフグリの別名であろうこと。(Yamasemi21さんの調査結果より)
  • オオイヌノフグリの上向きの花が徐々に下向きの果実になるようすを“ダンシングオオイヌノフグリ”と呼ぶこと。(命名者はmiyabiflowerさん)

みなさんありがとうございました。
今後とも期待しております。

なお、上記メンバーの中でご自身のブログを管理しておられる方があるので、そのリンクを紹介したい。

お三方ともが、それぞれご自身のブログでオオイヌノフグリを話題にしてくれている。
たいへんにありがたい。
こちらのオオイヌノフグリ ファンクラブ発足の記事( )にリンクをしていただいている方もおられる。
この調子で連帯して広がっていくと思うと、感慨一入である。

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信 vol.1_d0163696_16202675.jpg

オオイヌノフグリ ファンクラブ通信は、今後も不定期で刊行を続けるつもりです。
オオイヌノフグリが観察できるのはそれほど長い期間ではないので少し焦っています。
あまり期待しないでお待ちください。

2024年4月1日、報告:自然観察大学 事務局 大野透

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# by sizenkansatu | 2024-04-01 16:18 | 植物 | Comments(6)

スギナの観察2024

つくしとスギナ

つくしの目立つ季節になった。
スギナの観察2024_d0163696_14190478.jpg
つくしはスギナの胞子茎。
茎の部分は食用として人気があるようで、近所の江戸川の土手では、きれいに摘み採られていることがある。

つくしの根もとを観ると、すぐ近くにスギナが芽を出していた。
スギナの観察2024_d0163696_14191577.jpg
スギナはシダ植物の一種であり、胞子で繁殖する。栄養茎と胞子茎があるのは、シダ植物の一般的な特徴である。

緑色の栄養茎がスギに似ているので “杉菜”と名付けられたそうだ。
つくしと言われるのはスギナの胞子茎で、先端の縦長のフットボール形(胞子嚢穂)の中に胞子がある。
植物の種名(和名)はスギナであるが、ふつう栄養茎のことをスギナ、胞子茎をつくしと言うので、本記事ではそのように表記したい。

つくしとスギナは地下部でつながっている。
スギナの観察2024_d0163696_14192727.jpg
ふつう、まずつくしが先に出て、少し遅れてスギナが出るのだが、これ(↑)はスギナのほうが先に出たようだ。(あるいは別の株から出ているのかもしれない)

スギナは地中の深いところでたくさんの地下茎を縦横に走らせ、毎年春になるとその節々から芽を出す。
胞子だけでなく地下茎の切れはしからも再生するため、畑地などに侵入すると厄介な雑草の代表として扱われる。


つくしの胞子を観よう

これは、胞子を散らす前のつくし。
スギナの観察2024_d0163696_14193623.jpg
胞子嚢穂を拡大しよう。
スギナの観察2024_d0163696_14195532.jpg
亀甲文様の内側を観たいので、無理やり曲げてみた。(意外に硬くて頑丈)
スギナの観察2024_d0163696_14200490.jpg
六角形のものは胞子嚢床(ほうしのうしょう)という。
その内側に並んでつく濃緑色の部分が胞子嚢で、その中に胞子が詰まっている。


次は、胞子を出しているつくしを観よう。
スギナの観察2024_d0163696_14201496.jpg
上半分はすでに胞子を出した後で、胞子嚢は白いひだ状の抜け殻になっている。
下半分の暗色の部分を拡大して観よう。
スギナの観察2024_d0163696_14202459.jpg
綿埃(わたぼこり)のようなものが無数の胞子で、よく観ると緑色の小さな粒があり、これが胞子の本体。
胞子には4本の腕(それとも脚?)があって、それが絡まって綿埃のようになっている。

この写真を撮っている間に、風で飛ばされた胞子がきらきらと光って観えたのだが、残念ながら写ってはいなかった。

だいぶ以前に撮ったスギナの胞子。
スギナの観察2024_d0163696_14203322.jpg
球体の緑色の胞子に4本の腕(脚?)がついているのがわかる。この腕を弾糸(だんし)という。

弾糸は濡れると本体に沿ってたたみ込まれる。(↓)
スギナの観察2024_d0163696_14204132.jpg
おそらく、はじめ胞子嚢の中にはこのような状態で収納されていたのだろう。
それが成熟し、乾燥したときに胞子嚢からあふれ出て、綿埃のように盛り上がってくるものと考えられる。

そして、風に乗って移動した胞子は、湿ったところに着地して弾糸をたたみ、そこで発芽するという仕組みだろう。

乾燥すると再び弾糸が伸びる。(↓)
スギナの観察2024_d0163696_14204954.jpg
これなら、万一着地して弾糸を収納した後に乾燥したときにも、再び風に乗って移動できるだろう。
上手くできているものだ。


さて今回の観察で一つ気づいたことがあった。
これまで“弾糸”という呼称から、胞子は弾けるように飛びだすものと思っていた。
しかし、実際には弾糸を伸ばしてもこもこと盛り上がり、風を待って飛散するのであった。
私の勝手な思い込みであった。


胞子を飛ばす

弾糸のメカニズムがわかったところで、胞子の飛散を再現してみよう。
スギナの観察2024_d0163696_14205737.jpg
充分に熟した胞子嚢穂にレンズを向けて、片手でブロアーを使って風を送った。
カメラを片手で構えながらので、ちょっと難しい。
タイミングを合わせてシャッターを切ると…
スギナの観察2024_d0163696_14210635.jpg
なんとかうまくいったが、この画像(↑)でわかるだろうか。いま一つはっきりしない。

別のつくしを探して何度かチャレンジしたが、なかなかタイミングが合わない。
スギナの観察2024_d0163696_14211420.jpg
ようやく撮れたのがこれ。(↑↓)
スギナの観察2024_d0163696_14212129.jpg
風が強すぎてしまった。
やりすぎを反省。m(_ _)m

2024年3月26日、報告:自然観察大学 事務局 大野透

スギナの観察2024_d0163696_20394099.jpg
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# by sizenkansatu | 2024-03-26 14:32 | 植物 | Comments(8)

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