自然観察大学ブログ

光と影

晴天戸外で直射日光が当たるように撮影すると、なんといっても色がいい。緑が生き生きとしてくる。私は大好きだ。
しかしそのまま撮ると影が気になる。肉眼で見る以上に影の部分(すなわち株元や葉の裏)が真っ黒になってしまう。
ストロボを使う
手軽に影を消すには、ストロボを使うことが多い。太陽光(デイライト)に同調させてストロボを発行するので“デイライト・シンクロ”あるいは “日中シンクロ”と言う。今でも時々使っているフィルムカメラのニコンF100では、専用ストロボの光量制御がかなり優秀だ。太陽光の-0.3EVとか-0.7EVといった小刻みな調節が可能なのである。これで納得できる自然な仕上がりが得られるようになった。
いま常用しているデジタルのニコンD700&専用ストロボでも同じ機能があるが、今ひとつちゃんと制御できないようなので、いっそ手軽な内臓ストロボを使うことが多い。
レフ版を駆使する
もうひとつ、レフ版を使って影を消す方法がある。かつてストロボが鷹揚で実用に耐えなかった時代には、銀レフや白レフ(白紙)、手鏡などを駆使して撮影することが多かった。光の当たり具合を眼で見て確認できるので、仕上がりは自然だ。影を“消す”のではなく“弱くする”あるいは“あやつる”という感覚だ。その代わり野外でレフや手鏡を3-4枚固定するのがひと仕事で、1カット撮るのに30分以上かかることも多かった。
ストロボとレフの比較
写真は頭上に伸びるアケビの花を撮ったものだ。
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上がストロボ、下がレフ版。
ストロボは色がきれいでくっきりと写るが、フラットになる。
レフ版は階調が豊かで自然な感じだが、鮮明さでは劣る。
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これも上がストロボ、下がレフ版。微妙な違いだしブログ画面は間引きデータなので、モニターによっては判りにくいかもしれない。ちなみに、普通紙で出力してみたら違いがわからなくなった。

私の好みはレフ版のほうだが、手間と荷物の問題で今はストロボ使用が多い。かつてレフ版を駆使していた時代からF100を導入してデイライト・シンクロに切り替えた後、ある写真家に“最近はちょっと手抜きだね”と鋭い指摘をされたことがある。

なお、アケビは雌雄同株だが雄花と雌花があり、写真は雄花。
5月1日、長野県駒ヶ根市、十二天の森で撮影。
ストロボはニコンD700内蔵ストロボ(オート)。
レフ版は市販の携帯用円型銀レフ一枚。

6月15日、報告:事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-06-15 19:50 | その他 | Comments(0)

カイガラムシとテントウムシ

6月6日(日)の『農場の自然観察』 http://www.sizenkansatu.jp/index_1.html 終了後に楽しい時間があった。
ウメの木にびっしりついたカイガラムシを発見し、近寄ってみると別の異様な虫がいた。Y先生によると異様な虫の正体は“アカホシテントウ”。ウメの枝に蛹がびっしりとついていた。
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一本の枝だけでなく、あちこちにいる。「うわっ、ここにもいる。」「こっちもすごいですよ。」ものすごい数で、K先生を筆頭にみんな興奮状態だ。
多くは蛹で、成虫が少し。
「ちょうど羽化しているのがいますよ。」T先生の言葉に、みんなワッと集まる。
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写真は羽化途中のアカホシテントウ(撮影:T先生)。黄色い翅は時間が経つと黒色になり、大きく不明瞭な赤い斑紋ができる。終齢幼虫の脱皮殻の中で蛹になる、ハエ類には多いがテントウムシとしては珍しい習性(Y先生)ということで、写真の一番外側がトゲトゲの幼虫の脱皮殻、その中に濃褐色の蛹の殻が見える。Y先生の言葉どおりだ。
アカホシテントウは別名アカボシテントウとも言われる。成虫はこのまま葉裏でじっと越夏するそうだ。
わいわいやっていると、そこへまたほかの先生が集まってきて、撮影会になった。
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それぞれが角度を変えたり、位置を入れ替わったり、ときどき“オォッ”と声を上げたりしながらカシャカシャ撮り続ける。
先に撮り終えたY先生が、すぐ近くで面白いものを見つけた。
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これまた異様な姿をしている。クサカゲロウの仲間の幼虫で、捕食性昆虫である。食べかすを自分の背中に背負って擬態をする。
発見したときにY先生が“かす”を剥がしてしまったそうだが、写真ではまだ少し残っている。
体長1-2ミリほどと小さいので、この撮影は超接写システムを使っているT先生の独壇場であった。上の写真もT先生から提供いただいた。
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肝心のカイガラムシも紹介しておこう。“タマカタカイガラムシ”である。ウメの木でよく見かける。褐色の球状のものは昨年の雌成虫の死骸で、内部は現在空になっている。球の直径は5ミリ弱。白いのは幼虫で脱皮殻も多数見える。たくさんのテントウムシに食べられて、まだびっしりといるカイガラムシにも驚きだ。

以上、先生方の生態は昆虫以上に興味深いものでした。

2010年6月14日、報告:事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-06-14 13:06 | 昆虫など | Comments(0)

亀か 牛か

●ウシカメムシ
少し前になるが、5月3日、市川市の大町自然公園でカメムシを見つけた。体長は1cm弱。
手持ちのコンパクトカメラの接写性能を確かめるのにちょうどいいので、さっそく撮影してみた。
拡大すると大きなツノがある。あとで 日本原色カメムシ図鑑http://www.zennokyo.co.jp/book/index_book.html で調べると、名前はなんと“ウシカメムシ”。たしかに牛のツノのようでもある。図鑑で見た幼虫は白黒のまだら模様でもっとツノが大きく、より牛に似ている。
それにしても、亀に似ているからカメムシというのだと思うが、ウシカメムシとは。亀か牛かどっちなんだ?

背面から撮る。とがっているのは頭部ではなく胸部。ツノではなくトゲというのだろうか。
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正面から撮る。なかなかの面ガマエ。
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●コンパクトカメラの感想
まず葉上のカメムシを背面からとろうとすると、ポップアップのストロボでは、光の当たり方が悪い。極端な斜光線になる。ズームレンズを広角側にすると角度はもっときつくなるのでおすすめできない。レフ版を当てて影を消しているのだが… 
次にカメラを水平位置に近づけて正面から撮る。この角度で撮影すると、ストロボが太陽光と同じ角度で当たるせいか、自然に見える。
ピントを合わせるのに少し苦労するが、コンパクトカメラでもかなりシャープだ。

なお、ここで紹介した写真はトリミングして拡大しています。このカメラ本来の撮影倍率では1cmの被写体を画面いっぱいにすることはできません。

6月3日、報告:事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-06-03 20:24 | 昆虫など | Comments(0)

観察会の下見でのひとコマ –アリの行列-

観察会の下見は楽しい。一週間前に、講師の先生方に現地を下見していただくのだが、次々にいろんな発見がある。観察会当日のようなていねいな説明を聞くことはできないが、その場だけの遭遇というものがある。
5月29日に某農場の下見に行ってきた。4時間かけた楽しい下見がほぼ最後に差し掛かったころ、随行したW君がアリの大行列を発見し奇声をあげた。
見たこともないような大群だ。行列は延々と続いている。みんなでアリの観察会が始まった。
行列の始点と終点を探す人、アリの種類を確認する人、A先生は何やら新兵器を取り出して新しい写真撮影に挑んでいる。
I先生は相変わらず冷静沈着のようだが、何をしているかと思ったら、行列に石を並べて往く手を邪魔している。あわてたアリは石の手前で右往左往だ。
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Y先生によるとアミメアリで、決まった場所に巣を作らず移動する性質があるそうだ。写真では表現できていないがホントに大行列でした。
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6月2日、報告:事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-06-02 19:06 | その他 | Comments(0)

ブログをはじめました

自然観察大学ブログとは…
このブログは生物、自然科学に関わる話題で、自然観察大学ホームページでは対応できないことを紹介します。つまり次のような内容です。
● 自然観察に関する小話を紹介する
● 自然観察大学の本来の目的からは多少はずれる話題も紹介する
● すぐにお伝えしたい話題を紹介する
はじめたばかりですので、今後改良していきたいと思います。ご意見、ご希望なども歓迎です。遠慮なくどうぞ。

自然観察大学ってなんだ? という方へ
自然観察大学についてまだ知らない方はぜひ! 自然観察大学をご覧ください。

自然観察大学のブログです
事務局が管理しますが、個人のブログではなく誰でも投稿できるものにしたいと考えています。
当面は私が書き込むことになると思いますが、近々関係の方にお願いする予定です。そのときは、ぜひよろしくお願いします。

自然観察大学ホームページ
http://www.sizenkansatu.jp/
このブログを見るときは、自然観察大学から入っていただけると確実です。
自然観察大学をお気に入りに追加していただけるとうれしいです。

余談ですが…
このブログは試作品のつもりでした。とりあえず作ってみて、何度か確認と改良をしてから公表しようと思っていたのですが、担当が勘違いをしてHP上に紹介してしまいました。“まぁ、いっか”という状態です。

以上。

2010年5月19日、報告:自然観察大学 事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-05-19 20:34 | 自然観察大学ブログのこと | Comments(0)

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