自然観察大学ブログ

源流と水生昆虫 -滋賀その2-

琵琶湖南部では、東の伊吹山や御在所山、鈴鹿山系、西からは比叡山からの豊かな水流がある。その源流近くを訪れた。 “河内の風穴” 付近である。
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川面から川霧のように蒸気が立ち上るのはどうしてだろう。川霧は冬に気温が下がったときに見るが、ここの水温は逆で、さすように冷たい。
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合流したあたり。写真手前は蒸気でもやっている。川底の石の裏を観ると、大小さまざまな水生昆虫がいる。未熟なため水生昆虫はよくわからないが、中で一番立派なのを撮影した。
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後日『原色 川虫図鑑』(全農教) http://www.zennokyo.co.jp/book/index_book.html で調べたが写真は“チャバネヒゲナガカワトビケラ”らしい。体長は4cmほどで、馬ヅラが目立つ。
トビケラの幼虫は岩の裏側に巣を作って水流に耐え生活している。この仲間は分類的には “チョウ目(りん翅目)”に近縁とされているが、確かに幼虫はイモムシに似ているところがある。

2010年8月16日、報告:事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-08-16 12:59 | 昆虫など | Comments(0)

バイカモ と オハツキイチョウ -滋賀その1-

7月末から8月はじめにかけて滋賀県に行った。
米原市のJR醒ヶ井駅からほど近い地蔵川はバイカモで著名なところだ。ひなびた街なかの清流に驚いていると、うわさに聞くバイカモがあらわれた。写真は見るからに涼しげだが、実際はめまいがするくらいの炎天下である。
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バイカモはキンポウゲ科の多年生草本。漢字で書くと梅花藻、別名ウメバチモ(梅鉢藻)。ウメの花に似ているというのでついた名のようだ。
水面上に花柄を出しているが、多くは水中で開花している。受粉はどうなのか考えてしまった。根茎と種子で増えるとあるが…

野川の観察会で話題のイチョウ。オハツキイチョウは御葉附銀杏で、バイカモのすぐそばの寺の境内にあった。説明書きを要約すると『多くの銀杏をつけるが、その一部は葉面上に付く。化石で出土するイチョウに似て、花はもともと枝葉の一部であったという裏付けである』とあった。このイチョウは国の天然記念物だそうだ。
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実際に見ることのできた銀杏(正確に言うと果実ではなく種子)は、葉に銀杏がつくというよりは、銀杏に葉がついた感じだが、確かに普通のイチョウとは違う。後日牧野図鑑で調べたらオハツキイチョウの名前が載っていた。
ところでイチョウは日本では植栽されたものしかないらしいが、原産地の中国でも、自然に生育している個体はないと聞いたことがある。本当にそんな植物種があるのだろうか。

みなさんに質問
バイカモの受粉、イチョウの自生について、ご存知の方はお教えください。
コメントに書き込んでくれるとありがたいです。

コメントの書き方がわからない方は…
右下の Comments という欄をクリックすると書き込み用の画面が出てきます。名前は匿名でOKです。URLの欄は空白でOK、大きな枠内にご意見を記入してください。

この後しばらくは滋賀の話題が続く予定です。お付き合いください。

8月5日、報告:事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-08-05 19:54 | 植物 | Comments(0)

ウシヅラヒゲナガゾウムシの “くらし” を考える

前回のウシヅラヒゲナガゾウムシへのコメントで “どうしてこんな顔になっちゃたんだろう” という “りりねこさん” の疑問があった。
いいことを言っていただいた。確かに “形を見る” そして “くらしを考える” というのが私たち自然観察大学の重要な第一歩ではないか。
肝心のこの虫は撮影した後でY先生に進呈しているので、すでに手元にいない。記憶をたどって意外に活発に飛ぶということを思い出した。眼を離したすきにすぐに飛んでいなくなってしまうのであった。歩くときは触角で探りながらゆっくりだったにもかかわらず、である。

いろいろ考えて、飛ぶ姿の想像図を描いてみた。
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体が立った状態で、背中の方向にゆっくり飛ぶということが考えられる。長い触角を揺らしながら、ヘロヘロと飛ぶ。かつて観察会で話題になった“ヒゲナガガ”に似た飛び方だ。
これなら眼で前方を確認できる。

別のパターンも考えた。あごをグッと引いて眼を前方に向けるのである。
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進行方向やや上方をにらみ、エゴノキや相手となる雌を探して飛ぶ。この飛び方なら高速でビューンという感じになるだろう。

ただし、雌に関しては別に考えなければならない。ウシに似た普通の顔なので、こんな飛び方をする必要はないのだ。謎は深まるばかりである。
“形を見てくらしを考える”というのはおもしろいものだ。
(イラストが下手なのはお許しください)

2010年7月28日、報告:事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-07-28 19:19 | 昆虫など | Comments(2)

妖怪変化か? -ウシヅラヒゲナガゾウムシ-

7/17の野川公園の続きである。変な昆虫を観た。
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体長5㎜程度と小さく、肉眼でははっきり分からなかったが、カメラのファインダーを覗いてあらためて驚いた。のっぺらぼうでたくましい大顎(おおあご)。妖怪変化か、エイリアンか?
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角度を変えて背面から見ると、ツノのような突起の後ろ側に眼がある。
複眼がこの位置では、上方(背面)と後方は見えるだろう。しかし前方はまず見えないはずだ。
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たしかに前は見えないらしく、歩くときは長い触角を突き出して探っているようす。けっこう活発に歩くので、頭部前面が平らになっているのは、物にぶつかったときのためか?

図鑑で調べると“ウシヅラヒゲナガゾウムシ”でまず間違いない。似た虫もいないそうである。別名エゴヒゲナガゾウムシというようだが、牛面髭長象虫に一票投じたい。エゴノキの果実に産卵、幼虫は果実内を食べて育ち、かつては釣り餌にされたということだ。眼が突出しているのは雄で、メスはまさに牛面だそうである。

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座り込んで、これはちょいと一服のポーズか? 猛暑でお疲れのようだ。

2010年7月23日、報告:事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-07-23 18:10 | 昆虫など | Comments(1)

また昆虫の脚

ハンミョウの脚:秘密の肉球?
野川公園の観察会で話題になったコハンミョウの脚が気になったので、7/17にまた現地へ行った。この日は猛暑がはじまった日で、家族連れなどヒトはぐったりしているようだったが、コハンミョウは相変わらず超元気だった。長い脚で地表をすばやく歩くだけでなく、捕まえようとすると細い脚からは想像できないほど激しく動き、大きくジャンプする。その上よく飛ぶ。
(HPの観察会レポートで“飛ばない”とあったのは、“通常の生活では飛ばない”という意味で、ピンチには飛ぶということだそうです。勘違いのないようにHPも修正しておきます)
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華奢に見えるこの脚のどこに、あの運動能力を秘めているのだろうか。
よく観ると脚のつけ根に茶褐色袋状のものがある。
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確かなことは分からないが、この肉球のようなものに秘密がありそうだ。アシナガバチの仲間にも、このような袋状の物体があるらしい。
(どなたか知っている方はお教えください)

イモムシの脚:キャタピラー
同じ日、野川公園でイボアシの発達したすばやい動きのイモムシを見た。3対の本当の脚(胸脚)と俗に言う“イボアシ”(4対の腹脚と1対の尾脚)がある。イモムシが全部の脚をリズミカルに連動させ、クヌギの葉から葉へ元気よく移動しているのは、私に驚いたせいか?
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イモムシのことを英語でキャタピラーというのは、この動きを観るとうなずける。
感心しながら観ていると、突然移動をやめ、ワシワシと葉を食べること数分間。写真はその間に撮ったものだ。
大きな吸盤状のイボアシ。体に比べてイボアシが大きいのは、若齢幼虫のためか。
食べ終わるとまたすぐに葉から葉へリズムに乗った移動をはじめた。

2010年7月22日、報告:事務局O
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# by sizenkansatu | 2010-07-22 13:02 | 昆虫など | Comments(1)

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