自然観察大学ブログ

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江戸川べりの観察-38 イノコズチに来た虫③

チョウ類、カメムシ類に続き3回目はその他の虫。

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まずはコアオハナムグリ。
花さえあればどこにでも姿を現す虫だ。
チョウやカメムシと違ってコガネムシ類の口器はブラシ状なので、頭を花に突っ込んでいる。
豪快というか下品というか…
花の奥に潜った時に頭や爪で子房に傷をつけるので、ミカン類の害虫とされている。


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訪花昆虫の代表といえる花蜂の仲間。
この仲間の口器は大あごと長い舌を兼ね備えた複雑な形。


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ヒラタアブの仲間。
ハエ・アブの仲間も訪花昆虫としては最有力で、数的にはハチよりもずっと多いだろう。
蜜をなめるために進化してきたような、すごい口器で、しかも格納式だ。

参考:アセナガヤセバエ ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/19421268/


最後はこれ。

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花を撮るのでゴミをどけようとしたら、虫だった。

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クサカゲロウの仲間の幼虫だ。
ゴミや食べかすなどを背中に貼り付けてカモフラージュしている。

ときどき、彼らがゴミ拾いをしているシーンに遭遇する。植物体上の付着物を大あごではがすのだが、樹皮の突起をはがそうとして悪戦苦闘するシーンを見かけたことがある。
もちろん大あごは本来獲物を捕らえるためのものである。
クサカゲロウとは別の仲間だが、ウスバカゲロウの幼虫(アリジゴク)の大あごは、獲物を捕らえるだけでなく、差し込んで体液を吸収する構造になっていると聞いたことがある。たぶんクサカゲロウの大あごも似たような構造ではないかと思う。

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このときはイノコズチの植物体上を活発に移動しながら、時々蜜を吸っていた。
クサカゲロウは捕食性だが、吸蜜もするらしい。

蜜は行動食なのか、それとも栄養ドリンクのようなものか、あるいは単に獲物がないので仕方なく吸っているのか…

参考:カイガラムシとテントウムシ ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/11318324/

2015年12月26日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-12-26 14:50 | 植物と虫 | Comments(0)

江戸川べりの観察-37 イノコズチに来た虫②

今回はカメムシ編。

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まずはヒメマダラナガカメムシ。
鮮やかな美形カメムシである。
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ちゃんと吸蜜している。
それにしても、いつ観ても感心されられるが、昆虫の口吻はよくできている。
ちょいと伸ばせば花の奥に届き、あっという間に吸ってしまう。

 参考:カメムシの口器-4 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/19440205/
(キバラヘリカメムシの内容ですが、末尾にカメムシの口器1-3のリンクがあります) 


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こちらはホソハリカメムシ。
よく見かけるカメムシだが、横から観るとなかなかかっこいい。


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つぎはブチヒゲカメムシ。
白黒のひげが特徴。ヨコヅナサシガメほどではないが白黒の腹側も目立つ。
こちらの化粧まわしは平幕クラスか…


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ブチヒゲカメムシの幼虫もいた。
いろんなところで見かける広食性のカメムシだが、幼虫がいるということは、イノコズチの植物体上で繁殖しているということだ。

上で紹介したカメムシで、幼虫がいたのはブチヒゲカメムシのみである。
ブチヒゲ以外は、イノコズチ上で生活しているのではなく、成虫が飛来して花の蜜を吸ったということなのだろう。
カメムシといえば、果実や穀類、豆の子実を吸うと思われがちだが、吸蜜もする。
参考までに以下をご覧いただきたい。
 ● 吸蜜するカメムシ? ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/12457076/
 ● カメムシの吸蜜 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/12495921/ 


季節外れのイノコズチの虫は、あともう一回報告させていただく。

2015年12月21日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-12-21 12:53 | 植物と虫 | Comments(0)

江戸川べりの観察-36 イノコズチに来た虫①

イノコズチの花は小さくて目立たない。

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前回と同じ写真で恐縮だが、画面下の花の子房のつけ根にキラリと光るのが蜜。
この蜜を目当てに訪花する昆虫は多いようだ。


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ヤマトシジミ。(だと思う)
口吻を当てて蜜を吸っているのがわかる。
さすがに一個で満腹というわけにはいかないようで、移動しながら次々に吸蜜する。
(画面下方にクモも潜んでいる)
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クロウリハムシもいた。近くのカラスウリから移動してきた浮気者だろう。


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ベニシジミ。
見かけるたびに撮ってしまう、お気に入りの虫だ。


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これはたぶんチャバネセセリ。
撮っているときは気付かなかったが、口吻に何か付いている。
別カットを見てみよう。
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やはりいた。
これはアブラムシの幼虫か? それともダニの一種か?
(お分かりの方はご教示ください。写真をクリックすると拡大表示されます)

何かの拍子にこんなところに張り付いてしまったのだろうか。
それとも、もしかして、口吻の合わせ目から蜜を横取りしていたりして…

ちなみに、口吻は筒状ではなく、左右の小顎髭が合着したものなので、隙間から横取りするのは可能だともう。

参考:「昆虫の口/山﨑秀雄」(自然観察大学室内講習会、2015年2月)
⇒ 
http://www.sizenkansatu.jp/index_2.html 


次回はカメムシの予定。
前回から続くイノコズチシリーズは、今年の9月から11月まで継続して観察した記録です。
いつものんびりした季節外れの報告で申し訳ありません。

2015年12月18日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-12-18 18:42 | 植物と虫 | Comments(0)

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