自然観察大学ブログ

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江戸川べりの観察-35 イノコズチの花

下の写真が何の花かわかるかたは、普段からよく観察しておられる方だと思う。

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小さくて目立たないが、星形の整った形をしている。
ちなみに花弁はなく、星形に開くのはがく。
イノコズチの花だ。
地味な花だが、これでもヒユ科の雑草の中では大きくて観察しやすい。

果実はひっつく実として知られる。

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反り返った2本のとげ状のものは、小苞(しょうほう)といわれるもので、これで衣服に引っかかる。(11月半ばに撮影)

全体はこれ。

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イノコズチは、道ばたや空き地など、どこにでもある雑草で、夏のおわりころから目立つ。(9月末に撮影)


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花は穂(花序)の下から上に順番に咲く。
上の写真は茎のもとのほうで咲きはじめた時期で、開花したものよりも上は蕾である。(9月はじめに撮影)
上へ上へと穂を伸ばしながら、次々に花を開かせる。

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こちらは先端近くの花が開いている。すでに伸びきって打ち止めというところだろう。
下の部分はすでに花が終わり、実になってきている。(9月末に撮影)

イノコズチ類には2種類あって、陽の当たるところではヒナタイノコズチが多い。

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ヒナタイノコズチは毛が多く、茎は赤みを帯びることが多いようだ。
ちなみに、ここまでに紹介したものはすべてヒナタイノコズチである。

もう一つは単にイノコズチ、あるいは別名ヒカゲイノコズチだ。

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毛が少なめ、葉は肉薄で茎も細め。
名前のとおり、林縁などやや日陰の場所で観られる。

ところで、
意外なことに、イノコズチの花は虫に人気が高い。

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蜜があるのが写真でわかるだろうか。
子房の根もとのところにキラリと光るのが蜜だ。

この蜜を求めて、虫たちがやってくる。
アゲハのような目立つチョウは来ないが、シジミチョウや小さなハエ・アブがよく飛来する。
花も虫も目立たないのでつい見逃してしまうが、よく観ると意外にたくさん訪花する。
次回からはその報告をさせていただく。

2015年11月27日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-11-27 19:24 | 植物 | Comments(2)

エビスグサ (木場公園-2)

木場公園の帰化植物見本園の続き。
いまだに9月末の話で、お恥ずかしい限りである。

異様な姿に、目を引く植物。

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エビスグサというマメ科植物。

長いひげのようなのは果実で、よく観ると確かに豆果だ。

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インゲンやササゲに似ていると、言えなくはない。

花はこれ。

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どの花を観てもこんな感じに下向きに垂れていたのだが、これで普通らしい。
マメ科の蝶形花とはイメージが違う。

花弁が落ちて中の観える花があった。

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雄しべがついていて、子房が突き出ている。
花弁が一枚だけ残っていて、花が終わったばかりなのだと思うが、早くも果実を伸ばしているのだ。

つぎはもう少し進んだ果実。

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果実はかなり伸びているが、まだ雄しべも残っている。
花弁のように見えるのはがくだ。

何とも変わった姿の植物である。
エビスグサの名前は“夷”から来たものらしい。
はじめは恵比須様に由来する縁起の良い名前かと思ったのだが、この見慣れぬ姿を見ると納得である。


余談ですが…

エビスグサの種子は決明子(けつめいし)といって古くから漢方薬として利用されているようだ。
分類上はマメ科のカワラケツメイ属。カワラケツメイも決明子が語源なのだろう。
ちなみに音楽グループ名にケツメイシというのがあって、これも決明子に由来するそうだ。

2015年11月20日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-11-20 12:55 | 植物 | Comments(0)

江戸川べりの観察-34 フジバカマに来た虫

9月末~10月はじめの話が、まだ続く。誠に申し訳ない。

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アオスジアゲハ。
いつ見ても美しい。見かけると、つい撮りたくなる。
微妙な輝きが写真では再現できないのがつらいところ…

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ツマグロヒョウモン(雄)。これもつい撮ってしまう。


あまり注目されないが…

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オオハナアブ。
複眼には光の加減でさまざまな縞模様が見える。

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いつでもどこでも顔を見せるコアオハナムグリ。(うつむいているが…)

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ハラナガツチバチの一種。毎年、ここのフジバカマにたくさん飛来している。
重たい腹を垂らすようにして飛ぶ。(親近感!)

ハラナガツチバチは、土中のコガネムシ類の幼虫に産卵し寄生すると聞いている。
幼虫は食う者・食われる者の関係だが、フジバカマの上ではノーサイド。成虫どうしが仲良く吸蜜している。
そんなことを考えていると…
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中脚に泥をつけているのがいた。
羽化の時についた泥か、それとも産卵するときに付着したものか。

2015年11月2日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-11-02 17:15 | 植物と虫 | Comments(0)

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