自然観察大学ブログ

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不思議なヨコバイダンス

〝実験や観察で育まれる「不思議がる感性」は、あらゆる可能性の卵だろう〟

ちょっと前の朝日新聞「天声人語」にあったフレーズである。
記事によると、東京都では教員採用内定者を『虫にさわれる教師』にすべく、特別講座を開いているらしい。理科教育を大事にしたいということであろう。
STAP細胞(現象?)で大騒ぎのマスコミだが、このような記事を掲載するとは、さすが天声人語である。

…というわけで、「可能性を育む観察」をしよう。

葉上にたたずむ謎の昆虫。

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体長は5mm弱で、一見すると虫の糞のよう。肉眼では頭と尻も定かではない。
拡大するとなかなかきれいな紋様があるが、全く動かないので面白味はない。

横から撮らせていただくと…

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後脚にすごいとげがあるので、ヨコバイの仲間かな? などと考えていると、ピンッと跳ねて視界から消えてしまった。
あとで調べるとクロヒラタヨコバイという虫らしい。

ヨコバイの仲間は後脚に多数のとげがある。
危険を感じた時にこの脚で跳ねて逃げる。とげは、ジャンプするとき滑らないためのものだろうか。

脚はふだんたたんでいるが、たたみ方はバッタと違ってひざ(?)が前方にくる。
バッタはひざが後方に出る胡坐(あぐら)のようなたたみ方で、それに対してヨコバイは行儀よく正座している状態だ。

はじめのクロヒラタヨコバイに跳ばれたあと、同じ場所(ハーデンベルギア:マメ科の園芸植物)を捜すと、いた!(たぶん別の個体)

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正面で相対すると、両手をついて挨拶しているようで、やはり行儀がよい。
なんだか、お座敷でお出迎えいただいたような気分になる。

しばらくして、突然動き出した。

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歩き方はちょっとヨタヨタして、不器用そうな感じ。

すこし歩いたあと、立ち止まってひざの曲げ伸ばし運動のような動きをはじめた。

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この動作はヨコバイ類ではわりによく見かけられる。右に左に体をゆする動作は不思議なダンスのようだ。まさか、ジャンプの前の準備運動ということはないと思うが… 

もっとちゃんと撮りたかったのだが、このあとすぐに跳ばれてしまった。
(私の接写システムでは、動くものを撮るのは超困難)

『チンさんの自然観察記』では、この動作を〝四股踏み〟と名付けて、分かりやすい写真で紹介されている。
※ ツマグロオオヨコバイ-19
 ⇒
 http://tanatyan.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-2855.html
チンさんもこの不思議なダンスの意味は分からないと記されている。

ところが、である。
バッタ類がご専門のU田先生に、ご意見をうかがう機会があった。バッタ類でもこの不思議なダンスが観られることがあるそうで、バッタ類の場合はジャンプした着地点の距離を測るための動作ではないかと考えられている由。

昆虫たちは着地点のことは何も考えてないと思ったのだが、驚きである。とくにバッタ類は、適当に跳びだしたあと、ぶつかったところにあわててしがみつくような印象だったのだが…

ご存知の方、ご意見をお持ちの方、ぜひコメントください。

2014年4月21日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2014-04-21 23:11 | 昆虫など | Comments(5)

いにしえの雑草タビラコ

3月下旬に、飯島先生(自然観察大学講師)の農園にうかがった。

※ 飯島農園ブルーベリーヒル ⇒ http://blueberryhill.web.fc2.com/

自宅の目の前が田んぼ。

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左側が飯島先生の田んぼで、隣はよその農家。
比べてみて驚いた。
飯島先生の田んぼでは雑草が茂っているのに対し、右の田んぼはまったくない。
話によると、お隣はごく普通の除草剤を使用する稲作だそうだが、雑草はおろかコンバインで散らした稲わらに覆われて土面さえも見えない。
左の飯島農園の田んぼは、手取り除草のみ。今時めずらしい手植え&手刈りだそうだ。
どちらがよい田んぼなのか、立場や見方によって違ってくると思うが、こうもはっきりとした違いが出るとは驚きである。

耕起前の田んぼの代表といえば…

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タネツケバナ。
そしてスズメノカタビラ、スズメノテッポウなどにまじって、コオニタビラコがあった。
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コオニタビラコの旧名はホトケノザで、かつては春の七草のひとつとして食べられていたそうだ。
今はとんと見かけない貴重な雑草だが、昔はいたるところの田んぼで普通にあったのだろう。
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田平子の名前のとおり低い姿勢でロゼットが広がっている。
この田んぼでは、稲刈りあとの株間にコオニタビラコが点々と観察された。
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オニタビラコに比べると全体は小さく花茎は短いが、頭花はかなり大きい。
在来植物も帰化植物も同じ地球に生きる仲間であり、エコヒイキをしたくはないのだが、在来種には独特の品格があるように思えてしまう。
 …というのは私だけだろうか。

飯島先生ご夫妻がここで稲作をはじめて4年が経ったそうだが、昔ながらの稲作を続けると、チャンといにしえの雑草が戻ってくるということなのだろう。
このあと、水をひいて稲作がはじまると、どんな生物が観られるか… ぜひまたおじゃましたいものだ。

多様な生物をたのしめそうな田んぼではあるが、おそらく労働力は隣に比べるとけた違いだと思う。

2014年4月12日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2014-04-12 23:51 | 植物 | Comments(0)

魔法のタイツで野外観察?

前回のコメントにあった機能性タイツの話をさせていただく。

スポーツ用の機能性タイツは、複数のメーカーからでているようだが、私のはワコールのCX-Wというもの。スキー用品店で購入した。

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全体をお見せしたかったのだが、残念ながら自分で撮れるのはこの程度。

ちなみに、店で聞いた説明では、テーピングの効果で運動時の負荷や衝撃を和らげてくれる由。
膝を囲むようにクロスしているのがテーピング効果のある素材らしく、これが全体に縫い込まれている。
価格は約16,000円と驚くほど高かったのだが、思い切って買ってしまった。

じつは、ここ数年、ふくらはぎの肉離れがくせになっていたのである。
自然観察大学の観察会でも、小さな水路を飛び越えた際にピキッと離れてしまったことがある。歩行中の不安や違和感は恒常的にあった。せっかくスキーに行っても、初日の肉離れで悲惨なことになったのも一度や二度ではなかった。

それらが解消されるなら、16,000円の価値はあると考えたのだが、おかげさまでそして今年のスキーは、無事にシーズンを全うすることができた。

なお、ネットで調べると登山やランニングなどの愛好家の間では機能性タイツは評判らしい。
https://runnet.jp/project/shop/campaign/tights/201301/



余談ですが…

私は、もともとスキーや交通事故で、ひざの靭帯を3度も切っていて、スキーのときは筋金の入ったひざ用サポーターも装着している。機能性タイツと筋金入りサポーター、そしてスキー靴でがっちりと固められ、下半身はほとんどサイボーグ状態になる。科学の力はありがたい。
ゲレンデを滑っているときは快適なのだが、問題はトイレである。私の使用する機能性タイツは腰を含む下半身すべてのサポート性を持つタイプで、前が開かない。スキーウエアで上下がつながっていることもあり、ゲレンデではビールを控えなければならないのがつらいところだ。



機能性タイツで野外観察をしよう

お年寄りが階段をさっさっと昇り降りできるようになるタイツを、テレビの通販などで見かけるが、あれも似たようなものなのだろう。
魔法のタイツで活動的になれるので、とてもよいことであるのだが、ひとつ注意しなければならないことがある。負荷を軽くしてくれるだけに、このタイツを着用して普段どおりりの生活をしていては、筋力が落ちてしまうというのだ。
つまり、タイツを履いたら活動すべしということ。

足腰に故障を抱えたお年寄りたちには、ぜひ魔法のタイツを装着して、野外観察に出ていただきたいものである。

2014年4月6日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2014-04-06 17:48 | その他 | Comments(0)

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