自然観察大学ブログ

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ウシヅラヒゲナガゾウムシの “くらし” を考える

前回のウシヅラヒゲナガゾウムシへのコメントで “どうしてこんな顔になっちゃたんだろう” という “りりねこさん” の疑問があった。
いいことを言っていただいた。確かに “形を見る” そして “くらしを考える” というのが私たち自然観察大学の重要な第一歩ではないか。
肝心のこの虫は撮影した後でY先生に進呈しているので、すでに手元にいない。記憶をたどって意外に活発に飛ぶということを思い出した。眼を離したすきにすぐに飛んでいなくなってしまうのであった。歩くときは触角で探りながらゆっくりだったにもかかわらず、である。

いろいろ考えて、飛ぶ姿の想像図を描いてみた。
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体が立った状態で、背中の方向にゆっくり飛ぶということが考えられる。長い触角を揺らしながら、ヘロヘロと飛ぶ。かつて観察会で話題になった“ヒゲナガガ”に似た飛び方だ。
これなら眼で前方を確認できる。

別のパターンも考えた。あごをグッと引いて眼を前方に向けるのである。
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進行方向やや上方をにらみ、エゴノキや相手となる雌を探して飛ぶ。この飛び方なら高速でビューンという感じになるだろう。

ただし、雌に関しては別に考えなければならない。ウシに似た普通の顔なので、こんな飛び方をする必要はないのだ。謎は深まるばかりである。
“形を見てくらしを考える”というのはおもしろいものだ。
(イラストが下手なのはお許しください)

2010年7月28日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-07-28 19:19 | 昆虫など | Comments(2)

妖怪変化か? -ウシヅラヒゲナガゾウムシ-

7/17の野川公園の続きである。変な昆虫を観た。
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体長5㎜程度と小さく、肉眼でははっきり分からなかったが、カメラのファインダーを覗いてあらためて驚いた。のっぺらぼうでたくましい大顎(おおあご)。妖怪変化か、エイリアンか?
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角度を変えて背面から見ると、ツノのような突起の後ろ側に眼がある。
複眼がこの位置では、上方(背面)と後方は見えるだろう。しかし前方はまず見えないはずだ。
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たしかに前は見えないらしく、歩くときは長い触角を突き出して探っているようす。けっこう活発に歩くので、頭部前面が平らになっているのは、物にぶつかったときのためか?

図鑑で調べると“ウシヅラヒゲナガゾウムシ”でまず間違いない。似た虫もいないそうである。別名エゴヒゲナガゾウムシというようだが、牛面髭長象虫に一票投じたい。エゴノキの果実に産卵、幼虫は果実内を食べて育ち、かつては釣り餌にされたということだ。眼が突出しているのは雄で、メスはまさに牛面だそうである。

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座り込んで、これはちょいと一服のポーズか? 猛暑でお疲れのようだ。

2010年7月23日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-07-23 18:10 | 昆虫など | Comments(1)

また昆虫の脚

ハンミョウの脚:秘密の肉球?
野川公園の観察会で話題になったコハンミョウの脚が気になったので、7/17にまた現地へ行った。この日は猛暑がはじまった日で、家族連れなどヒトはぐったりしているようだったが、コハンミョウは相変わらず超元気だった。長い脚で地表をすばやく歩くだけでなく、捕まえようとすると細い脚からは想像できないほど激しく動き、大きくジャンプする。その上よく飛ぶ。
(HPの観察会レポートで“飛ばない”とあったのは、“通常の生活では飛ばない”という意味で、ピンチには飛ぶということだそうです。勘違いのないようにHPも修正しておきます)
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華奢に見えるこの脚のどこに、あの運動能力を秘めているのだろうか。
よく観ると脚のつけ根に茶褐色袋状のものがある。
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確かなことは分からないが、この肉球のようなものに秘密がありそうだ。アシナガバチの仲間にも、このような袋状の物体があるらしい。
(どなたか知っている方はお教えください)

イモムシの脚:キャタピラー
同じ日、野川公園でイボアシの発達したすばやい動きのイモムシを見た。3対の本当の脚(胸脚)と俗に言う“イボアシ”(4対の腹脚と1対の尾脚)がある。イモムシが全部の脚をリズミカルに連動させ、クヌギの葉から葉へ元気よく移動しているのは、私に驚いたせいか?
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イモムシのことを英語でキャタピラーというのは、この動きを観るとうなずける。
感心しながら観ていると、突然移動をやめ、ワシワシと葉を食べること数分間。写真はその間に撮ったものだ。
大きな吸盤状のイボアシ。体に比べてイボアシが大きいのは、若齢幼虫のためか。
食べ終わるとまたすぐに葉から葉へリズムに乗った移動をはじめた。

2010年7月22日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-07-22 13:02 | 昆虫など | Comments(1)

トックリバチの巣の中

ちょっと前だが、6月20日、野川公園の観察会下見のときのことである。
トックリバチの巣を見つけた人がいて、交替で撮影した。私の順番になったとたんに枝についていた巣がポロリと落ちてしまった。
空になった巣だということだったが、念のためにナイフで切ってたら、なんと中からイモムシが出てきた。(巣は乾燥しているので粉々に砕けた)
“これ、まだ入ってますよ” という声で全員が集まり、恒例行事である撮影会になった。トックリバチの巣は小さい(巣の直径は1センチ強)ので、ベンチの上に置いて交替で撮る。
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“卵があるとしたら、巣の側面に張り付いているはずです。”
Y先生の言葉を聞きながら、H先生が用意のピンセットでイモムシを脇に除けると…
“ありました。卵です。”
“ホントですか?”
中の黄白色の細長いのがトックリバチの卵だ。再び順番待ちの撮影の列ができた。
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7月20日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-07-20 19:58 | 昆虫など | Comments(0)

ハグロトンボと昆虫の脚

ハグロトンボを撮影した。昨年秋に岡発戸での観察会の後にチャレンジしたが、川の中でトンボに近づくのは早々にあきらめて、今年改めて狙うことにしていたのだ。
6月30日、現地では予想どおり林縁の小道にハグロトンボがいた。ゆっくり優雅に飛ぶのだが、それでも警戒心が強く簡単には近づけない。例によってホフク前進でやっと撮れた。雄は全身が金緑色で、翅にまで金粉を散りばめたような絢爛豪華な姿だ。
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撮った写真を拡大してみると脚はトゲだらけ。驚きの毛脛だ。
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この毛は空中で捕らえた獲物を放さないためのものだろうか。優雅な姿をしていてもやはりハグロトンボは捕食者なのだ。

別のノシメトンボの脚を観てみると、やっぱりすごい。先端のツメは二股の先がさらに二つに分かれている。これなら、ものにつかまるときにしっかりと引っかかりそうだ。
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トンボ以外の昆虫も気になったので、ゴマダラカミキリの脚を見てみた。こちらはごつい体に似合わず、柔らかそうな毛が密生して、ふかふかしたぬいぐるみ的。足裏(跗節:ふせつ)はフェルトかスポンジのようだ。この脚は樹の幹や枝、葉につかまるための脚。
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いま制作中の昆虫の観察図鑑では、Y先生の提案で“脚は昆虫の生活や行動パターンによっていろいろあります。紙面に脚の項目を作って、いろんな脚を並べて載せましょう”ということになっています。乞うご期待。(宣伝みたいですみません)

7月8日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-07-08 18:00 | 昆虫など | Comments(6)

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