自然観察大学ブログ

カテゴリ:昆虫など( 154 )




マダニの観察

何かと話題になるマダニ。
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8月半ばのこの日、わたしは近所の霊園で野外観察をしていたのだが、昼過ぎに雨が降り出したので早めに切り上げた。帰宅後に着替えてごろごろしていると、私の膝の上にいるマダニを発見した。それを捕まえて紙の上に置いたのがこの写真だ。体長は3mm弱。

服について連れ帰ったマダニが、何かのときに足に乗り移ったのだと考えられる。
マダニは皮膚の薄くて柔らかい、股の間や首すじなどに移動して吸血するのだという。間一髪のところで気が付いてよかった。
ホッとしたところで、自然観察大学らしく「形とくらし」を考えてみよう。

調べるうちに、マダニの驚くべきことがいろいろと分かってきた。今回は文字が多いが我慢してお付き合いいただければありがたい。


マダニには頭が無い?

まずは前から観てみよう。
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驚くべきことに、マダニには頭部が無いそうである。
昆虫の場合は頭部・胸部・腹部に分かれ、クモ類では頭胸部・腹部に分かれている。
マダニも一見するとクモ類と同じように見えるのだが、実は頭胸部にあたるところは「顎体部」という。

上の写真を少し拡大してみよう。
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複眼のように突き出た部分があるが、これは眼ではない。
またその先には大あごのようなものがあるが、これも大あごではない。
これらは「触肢」という付属肢だというのだからびっくり。
大あごのような部分のすき間にわずかに見えるのが「口下片」という。口針にあたる部分で、ここで血を吸収する。(吸うのではなく、舐めるのに近いらしい)

マダニ類には眼も脳もなく頭部としての機能がないので、「顎体部」というらしい。
(つまり頭部に見えるところは全体が口器!?)

上の写真で後頭部(後顎体部)の後ろ向きの突起までが顎体部で、その後方はすべて腹部である。ということは、マダニには口とおなかしかないということになる。

前脚(第1脚)の付け根に大きなとげがあるが、吸血時に皮膚に食い込ませて固定するのだろう。(体ごと差し込むようなスゴイ取りつき方をする!)

ちなみに、腹部の背面には「背板」というやや硬い甲羅のようなものがあるのが、マダニ類の成虫の特徴なのだそうだ。(雌は約半分ほど、雄は全面を覆う)


驚くべき吸血のメカニズム


吸血する際に、血液が凝固しないような化学物質が唾液中に含まれているという。これは蚊も同じだ。
マダニの唾液にはさらに超絶機能があるという。

マダニの中のチマダニ属などは顎体部が短く(今回の写真のマダニもこれ)、寄生者の皮膚に安定して取りつくために、セメント様物質を分泌して固定をするというのだ。
食われたときに無理やりはがしてはいけないというのは、もっともなことである。

マダニは蚊に比べてはるかに長時間の吸血をする。マダニの種類や生育ステージによって異なるが、短い場合で十数分、長いものでは1か月(!)という。そのためにセメントで固定するというのだ。
飽血(おなかがいっぱいということ)が近づくと、今度はセメントを溶かす物質を分泌するという。

なんという機能だ。
口とおなかだけというシンプルな構造でありながら、このような高機能を持っているとは、じつに驚きである。
(同時に、これを解明した方に称賛をお送りしたい)


前脚がくせ者
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ダニの仲間はクモ類同様に4対(8本)の脚があるが、観察したところでは前脚(第1脚)を歩行にはほとんど使わないようだ。
前脚をあげて、触角のようにゆらゆらと怪しげに動かしながら歩く。(ネコハエトリのクモの合戦のよう)

脚先を観てみよう。
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先端は鋭いかぎ爪がある。写真では1本爪のようにも見えるが、普通の昆虫と同じ2本爪だ。
爪の付け根に肉球のようなものもある。これは昆虫の褥盤か爪間盤のようなものだろう。(参考:カメムシのつま先http://sizenkan.exblog.jp/19449532/

マダニ類は草むらの葉先にとまって、動物が通りかかるのを待つという。
信じられないほど長い間じっと獲物を待つのだから、チャンスは絶対にものにしなければならない。そのための前脚なのだ。


参考書籍とサイト

マダニの口器の構造は次をご覧いただきたい。(超絶構造!)
●フタトゲチマダニ/ムシをデザインしたのはダレ?
https://baba-insects.blogspot.jp/2017/07/blog-post_14.html

ほかに、今回の記事で参考にさせていただいたものは次のとおり。
●「日本ダニ類図鑑」(江原昭三、全国農村教育協会)
●「野外の毒虫と不快な虫」(梅谷健二、全国農村教育協会)
●マダニの生物学/PDF

https://www.bayer-pet.jp/vet/research_pdf/nomi_madani_57c.pdf
●マダニの遺伝学的な型別(同定)のために(初心者編)/PDF
http://www.vet.yamaguchi-u.ac.jp/member/takano/140421.pdf

予防・対策は次をご覧いただきたい。
●マダニ対策、今できること/国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html


ところで、
本記事の写真のマダニの種名が分かる方は、ぜひご教示いただきたい。
フタトゲチマダニではないかと思うが、いかがでしょうか。

関西以西ではSFTSが話題になっているが、他人ごとではない。
マダニには帰宅後に着替えて風呂に入ることは、ぜひ心掛けたいものだ。

2017年8月22日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2017-08-22 19:24 | 昆虫など | Comments(0)

エゴヒゲナガゾウムシの成虫がいた!

エゴヒゲナガゾウムシの成虫を観た。
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これは雌。
果実をかじって、これから産卵するのだろうか…
このときは残念ながら時間がなく、産卵を待つことはできなかった。

エゴヒゲナガゾウムシといえば、やはり雄の顔を観たい。
同じエゴノキを探してみたら、いた。
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相変わらずの奇怪な面相だ。
前を見ることができないようで、歩くときは触角を使う。
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長い触角をピタピタと杖がわりに使って、足場を確認しながら移動する。
何度見ても不思議だ。

ところで、このエゴノキは昨年秋に落ちた果実で幼虫を発見した、あの木である。
ほかの木では見かけてないので、やはり、特定のエゴノキに集まるという傾向があるらしい。
昨年の予想がみごとに的中して、希望通り観察することができた。
嬉しさのためか、この顔がとても可愛く見える。

過去のエゴヒゲナガゾウムシ(ウシヅラヒゲナガゾウムシ)の記事は次をどうぞ…
● 妖怪変化か? ウシヅラヒゲナガゾウムシ ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/11605716/
● ウシヅラヒゲナガゾウムシの “くらし” を考える ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/11638330/
● ウシヅラヒゲナガゾウムシ、とっておきの裏話 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/12973930/
● エゴヒゲナガゾウムシの幼虫 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/23561799/


お詫びと言い訳

前回の「メタセコイアの花から実」(5月24日)で、次はラクウショウとの比較について報告することを予告させていただいた。
それからあっという間に2か月近くが過ぎている。おまけに、予告とは全く違う記事になってしまった。
まことに申し訳ない。
言い訳をさせてもらうと、いま、新しい書籍のための撮影に追われていて、撮った写真の整理が追い付かないのだ。そのうえ、6月にはPCの故障という大事件もあった。
今後も投稿の頻度は寂しいものになると思われるが、見捨てずにお付き合いいただきたい。

2017年7月21日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2017-07-21 20:21 | 昆虫など | Comments(0)

エゴヒゲナガゾウムシの幼虫

先日の自然観察大学の観察会(2016.10.2、野川公園)で、エゴノキの実を食べるヤマガラを観察した。
そのとき落ちていた実には、エゴヒゲナガゾウムシと思われる幼虫が入っていたが、そのつながりで…

9月はじめのエゴノキの果実。みごとな稔り。

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ちょっと美味しそうに見えるが、有毒なのでご用心。
かつては、この毒を利用して魚採りが行われたという。

近くの別のエゴノキでは、孔の開いた実が目立った。

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これはエゴヒゲナガゾウムシの産卵痕と思われる。
8月ころに、このように孔を開けて産卵するのだ。

ところで、エゴヒゲナガゾウムシは、雄成虫がとんでもない顔をしている。

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正面がのっぺらぼうで、突き出た眼がナント後ろ向きについている。
この独特な姿が魅力だ。
(写真は以前このブログで掲載したもの)

どうしてこんな顔になったのか、次にその特異な進化が推察されているのでご覧いただきたい。
●星谷仁のブログ『エゴヒゲナガゾウムシ(ウシヅラヒゲナガゾウムシ)』 


話を元に戻そう。
エゴノキの樹冠下に落ちていた果実。

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果皮がはがれて、茶褐色の種子があらわになっている。
画面下の孔の開いたのはおそらく前年の果実で、大きな孔はエゴヒゲナガゾウムシの脱出口だろう。

落ちた果実の一つ割ってみると、中には幼虫がいた。

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中はきれいに食べつくされていて、糸状の黒いのは幼虫の糞。
この幼虫は「ちしゃ虫」の名で釣り餌として販売されていたというが、確かにちょっと美味しそうだ。
先日の野川公園でヤマガラが食べていたのは、もしかすると種子ではなくこの幼虫かもしれない。

エゴヒゲナガゾウムシは毎年決まったエゴノキに集中して産卵するという。
来年はぜひこの樹で成虫のウシヅラ(牛面)を拝ませていただこう。

過去の参考記事
『妖怪変化か? ウシヅラヒゲナガゾウムシ』 
『ウシヅラヒゲナガゾウムシの “くらし” を考える』 
『ウシヅラヒゲナガゾウムシ、とっておきの裏話』 


2016年10月19日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2016-10-19 13:18 | 昆虫など | Comments(0)

ナラメリンゴフシとシギゾウムシ

文末に追記あり 2016.6.16

虫えい:ナラメリンゴフシ

5月3日、長野県でのこと。(毎度の月遅れ情報ですみません)
今回の話はちょっとややこしい話なので、ご承知おきいただきたい。

さて、5月3日、芽吹きの季節を楽しみながら山間の小道を歩いた。
その時に見つけたのがこれ。

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遠目には果実のように見えたのだが、虫えいのようだ。

普通「虫こぶ」といわれるが、専門家らしく「ちゅうえい」と呼ぼう。

周囲には同じような虫えいがたくさんあった。

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コナラの新梢の先端に、直径2cmを超える大きな球体があり、新葉はしかたなく脇から伸びている。
この時期にこんな果実があるとは思えないから、やはり虫えいだろう。
一つ失敬して中を割ってみると…
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やっぱり虫がいた。すでに複眼らしきものがあって、どうやらタマバチ類の蛹のようだ。

後日「日本原色虫えい図鑑」で調べたところ、コナラの虫えいで、ナラメリンゴフシというものらしい。
(虫えいにはちゃんと和名がある)
漢字で書くと「楢芽林檎フシ」だろう。
同書によると、古くから知られた虫えいで大きなものは直径4cmにもなるそうだ。

だとすると、この蛹はナラメリンゴタマバチということになる。
1個の虫えいの中に多数の幼虫がいて、放射状にならんでいるらしいのだが、そこまで確認できなかったのは残念だ。
ナラメリンゴタマバチは、このあと5月下旬から6月に羽化し、地中の根に産卵する由。これをナラネタマフシというそうだ。
芽に虫えいをつくるのとは別に、次世代は根に虫えいを作って生活する。その次の世代はまた冬芽に産卵し、虫えいを作るということ。
つまり芽と根に交互に虫えいづくりを繰り返すのだという。しかもそれぞれは両性世代と単性世代だそうである。
なんとややこしい!!

ところで、写真の整理をしていて気付いたのだが、2枚目の写真に蜂の成虫が映っていた。
見るからにタマバチとは異なる寄生蜂である。
おそらく中のタマバチに寄生するのだろう。植物に寄生すして虫えいをつくる蜂と、その蜂に寄生する蜂… 蜂の世界はややこしい。

調べてみると、次にナラメリンゴフシの寄生蜂が紹介されていた。
※ 神戸・明石の虫ときどきプランクトン 「ナラメリンゴフシに産卵するオナガコバチの一種」  
同種かどうかは不明だが、素晴らしい虫の素晴らしい写真をぜひご覧いただきたい。


ミヤマシギゾウムシ(?)

虫えいを撮っていると、飛び入りがあった。

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体長は4-5mmほどの小さなシギゾウムシ。
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長い口吻の先は鋭いニッパーのようになっていて、これでグリグリと果実に孔を開けて産卵する。
先端の大あごをどうやって動かすか?
動力源の筋肉はどこにあるのか?

答えは、山﨑秀雄先生が解明している。
ほとんど複眼だけの小さな頭部ではなく、筋肉は胸部にあって、口吻の中を通る長い腱で先端の大あごを動かすのだ。
このマジックハンドのような構造は、次の講演レポートに写真付きで紹介されている。
※ 自然観察大学室内講習会 「昆虫の口-形にはワケがある-」  

だが、ちょっと待て。
シギは嘴の長いシギのようだという名前だ。ゾウムシというのは鼻の長いゾウのようだということではなかったのか?
シギか、ゾウか、ややこしい名前である。

話を元に戻そう。
このシギゾウムシは、たまたまナラメリンゴフシにとまっただけなのかと思ったら、そうではないらしい。

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付け根のところに口吻を差し込もうとしている。
シギゾウムシ特有のグリグリをはじめた。
(グリグリ:刺した口吻を中心に全身で左右に回転する。ゆっくりとした反復横跳びのよう)
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奥深くまで孔を開けると、今度は反転して…
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産卵であろう。

こいつは面白い。
虫えいを果実と勘違いして産卵してしまったのだろう。
…と考えたら、さにあらず。

後日調べると、このゾウムシはナラメリンゴタマフシを狙って産卵するらしい。

※ ハンマーの虫のページ2 「ミヤマシギゾウムシ」  
※ てくてく日記 「ミヤマシギゾウムシの産卵」  


シギゾウムシの斑紋がはっきりしているのですぐにわかるだろうと、念のため種名を図鑑で確認しようと思ったが、考えが甘かった。

北隆館の原色昆虫大図鑑(第10版、昭和56年)で見ると、ミヤマシギゾウムシと並んで、ナツグミシギゾウムシというのが載っている。
よく似ていて、写真では判別できない。
ナツグミシギゾウムシの分布は本州・四国・九州だが、ミヤマシギゾウムシの分布は北海道とある。
そうなるとナツグミの方になるのか? しかしホストが違う。
う~む。悩ましい。
どなたかご存知の方は、ぜひご教示いただきたい。
ちなみに背面からの写真は…

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余談ですが…

ネットで探っているときに、面白い話を見つけた。
※ あいの飼育ブログ「ミヤマシギゾウムシのジャンプ」  
そういえば、撮影できたと思ったら、いきなりファインダーから消えたのは、この習性によるものか?


<2016.6.16追記>
シギゾウムシの種名について、恐縮しながらも森本桂先生にこの記事をお送りし、ご意見をうかがったところ、次のようなコメントをいただいた。

……………………………………………………………………………………

コナラのムシコブのシギゾウムシは下記の種です。

 Curculio koreanus (Heller)ミヤマシギゾウムシ

世界の大・中型のシギゾウの中で、ムシコブで幼虫が成育する例外的な種です。
写真は大変きれいで見事です。

シギゾウ類の大顎は、一般昆虫の大顎が左右から中央で噛み合うのに対し、大顎の外側が下方へ直角近くに移動して大顎が上下に動くだけになっており、噛み合うことは不可能です。大顎を前に伸ばした状態では、ちょうど錐の歯のようになり、これを産卵や吸汁植物の表面に当て、これを中心として体を左右に揺り動かして、吻をもみこみます。
頭部が前胸先端でよく動くように、複眼を含めて頭部は球状となり、円形器状の前胸先端の開口にはまり込んでいます。このようにして産卵孔をうがち、体を回転させて腹端から細長い産卵管を差し込んで1卵ずつ産みこみます。
クリシギゾウやツバキシギゾウのように大変長い吻をもつものでは、産卵管も長く、♀の吻長と産卵管は正の相関があります。

……………………………………………………………………………………

森本先生、ありがとうございました。

種名が判明したことだけでもたいへんにありがたいことであるが、そのうえほかにもご教示いただいた。
●虫えいで成育するという稀有な習性を持つこと!
(「ハンマーの虫のページ2」「てくてく日記」の記述は正しい)
それにしてもどうやってこの習性を身につけたのだろう? 彼らにはどんな進化の過程があったのか??
●大あごはニッパーのような機能ではなく、錐のように使う!
(写真を見て勘違いをしていた。お詫びして訂正します)
●口吻が長いシギゾウムシは同じ長さの産卵管を持つ。
(雄の口吻も長いと思うが、これは飾りにすぎないのか?)
今後、シギゾウムシを見かけたときの、観察の楽しみがぐっと拡大した。

2016年6月10日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2016-06-10 19:44 | 昆虫など | Comments(0)

江戸川べりの観察-30 ヤノクチナガオオアブラムシとアリ

エノキの幹にアリの群れ。

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近くに寄って観ると、アリの群れの中にアブラムシがいる。
息を吹きかけてどいてもらって撮った。
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ヤノクチナガオオアブラムシである。(アリはあまりどいてくれていない)
名前のとおり、口吻が長い。
みんなで並んで、樹皮のすき間に口針を差し込んでいる。
ときどき尻から甘露が出て、それをアリがいただく。

何かの都合で、口吻を抜いたアブラムシがいた。

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体長の2~3倍はありそうな長い口吻。
このアブラムシは自分で移動できないので、アリに運んでもらうらしい。
よくもまぁ、長くなったものである。
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画面右側の小形で体型の違うのは脱皮直後の幼虫だろうか?

自然観察大学の観察会でも過去に何度か登場した、特異なアブラムシだ。

※ 2006年 岡発戸・都部谷津第●会観察会レポート ⇒  http://sizenkansatu.jp/06daigaku/index_y2.html 


地際のほうを観てみると、途中で切れた蟻道があった。

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本来なら、この蟻道が上にのびて、はじめの写真の群れ全体が覆われていたはずだが、雨風で壊されたものらしい。



ところで、ヤノクチナガアブラムシを飼育(?)していたアリはこれ。

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先の観察会レポートにあったのと同じクロクサアリだろうか。

このアリが、撮影中の私を攻撃してきた。
樹幹の虫を撮るときには、レンズを持つ左手の人差し指を樹皮につけて安定させるのだが、その指を登ってきたのである。

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かみついているのは私の左手の指。
(写りがよくないが、痛みをこらえながら、なんとか片手で撮っているので、ご勘弁いただきたい)

追い払ってもなかなか離れない。
移動して、今度は指の間の柔らかいところに食いついた。

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我慢していると、血が出てきた。(痛いのでピンボケ)
甘露のように血を舐めている。
ピンチだ! このままでは私がアリの家畜にされてしまう!!

このアリはかなり攻撃的で、クチナガオオアブラムシのガードマンとして、なかなか有能なようだ。


余談ですが…

ところで、私がはじめてクチナガアブラムシに出会ったのはこれ。

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ハンノキクチナガオオアブラムシという。
アブラムシの専門家であるM崎先生に同行して栃木県内を回ったときに見せていただいたもので、今から四半世紀近く前になる。
それまでの私は、アブラムシといえばワタアブラムシやモモアカアブラムシのような、ごく普通のアブラムシしか知らなかったので、これを観たときのカルチャーショックはすごかった。
感激のあまり、あれやこれやと撮影し、近くのササの葉において撮ったのが上の写真というわけだ。
M崎先生、ありがとうございました。

2015年10月5日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-10-05 13:10 | 昆虫など | Comments(0)

江戸川べりの観察-29 クロウリハムシの食事

ほぼ一年ぶりの江戸川べりの観察報告。

カラスウリの葉上のクロウリハムシ。
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ちょっと中途半端だが、画面左にはトレンチの跡がある。
クロウリハムシやウリハムシはウリ科植物の葉に円形に傷をつけて、その中を食べる。
いま、ちょうど乾くのを待っているところなのか、動かない。
縁の扇形のトレンチは写真的に美しくないのだが、食べるクロウリハムシにとっては効率がよいだろう。

参考:ウリハムシの丸い食痕-トレンチ行動- ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/14828864/ 

10分ほど待つと、おもむろに食べはじまった。
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さっきまで行儀よく待っていたが、食べはじまると、一気に行く。
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ウリハムシ類は警戒心が強いが、このときは食べることに夢中だった。食べはじめてからおよそ15分。食べ終えて満腹すると、
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心太式に排便し…
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そして満足げに立ち去るのであった。

ところで、はじめのコマと比較して腹が膨らんでいるような気がするが、いかがだろうか。

2015年9月25日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2015-09-25 19:36 | 昆虫など | Comments(0)

アカボシゴマダラ

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おどろおどろしい顔はアカボシゴマダラの幼虫。
怖い顔で何かを脅しつけているのかというと、そんなことはなくて…
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じっと葉を見つめているだけなのであった。
エノキの葉の上で、腹脚だけで張りつくようにして上体を浮かしている。
これは何のポーズなのだろう?
何かの擬態なのだろうか?
それとも腹筋の強化か?

そういえばアオスジアゲハの幼虫も似たようなポーズで、しかもすごい顔だった。

参考:アオスジアゲハの観察-2 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/15000999/

よく見せていただきたいので、突ついて、顔をもたげさせた。
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ツノもすごいが、怒ると鬢(びん)と髭もすごい!
ゴジラも真っ青のすごい迫力だ。
この幼虫はまだ中齢くらいで、体長は25mm程度と小さいのだが…

ところでこの顔で、どこが眼なのか、おわかりだろうか。
じつは顔の両側の下のほうにある、縦に並んだ黒い点々が眼(単眼)なのである。
だいぶ以前にイモムシの眼のことを書かせていただいたので、気が向いたら次をご覧いただきたい。

参考:イモムシの眼は筋肉袋 ⇒ http://sizenkan.exblog.jp/12032640/


終齢らしきアカボシゴマダラ幼虫もいた。
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背面の▼の突起が4対(8個)あるのがアカボシゴマダラで、3対なのが近似種のゴマダラチョウということである。(尾端の先の開き方でも見分けが可能)

体が重くなったためか、上体を宙に浮かすことはないようだが…
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あいかわらず葉とにらめっこをしている。

失礼して、こちらの終齢幼虫にも顔を上げていただいた。
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おぉ。一段と迫力が増している。
口元のブルーのワンポイントが効いているが、これは成熟の証しか?

幼虫の顔もゴマダラチョウとよく似ているが、迫力の点でアカボシゴマダラのほうがワンランク上のようだ。
アカボシゴマダラは近年関東周辺で勢力を伸ばしているようだが、それはこの顔による脅しの効果だったりして…

ところで、幼虫を観察したのは9月はじめだが、同じ場所で6月はじめに成虫を観ていた。
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アカボシゴマダラにはマダラチョウと同様に春型と夏型があり、春型は全体が白っぽい。
かわいそうに、翅がだいぶ傷んでいるが、鳥につつかれたのだろうか。

ちなみに夏型はこれ。
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夏型を観ると、アカボシゴマダラの名前の由来がよくわかる。
この夏型は2010年の9月末に野川公園で見たものだが、スズメバチをものともせずに樹液を吸っている。なかなかにシタタカ者である。

アカボシゴマダラは関東周辺に飛び地のように分布しているそうだが、それは中国大陸産の本種が人為的に放されたのが自然界で繁殖したものらしく、先住者のゴマダラチョウに影響を与えているという。
その理由からアカボシゴマダラを敵視する方もおられる。
確かに罪深いことのようだが、アカボシゴマダラ本人に責任はない。

2015年9月17日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2015-09-17 19:25 | 昆虫など | Comments(2)

ゴミグモ(セイタカアワダチソウの虫2015 その2)

ゴミグモの歩く姿を観ることに成功した。
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ちょっと不器用そう。

いつもはゴミの中に隠れて、じっと動かない。
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ゴミグモとはちょっと気の毒な名前だが、そのとおり、ゴミかクモか、みごとな擬態だ。

ちょっと失礼してゴミグモを突つくと、すぐに “ポイッ”と下草の上に落ちる。
それでも、ものの数分間待っていると、スルスルと戻って来て、所定のポジションに収まる。
落ちるときに糸を出しているので、それをたどってくるのだ。
一枚めの写真は、そうやって戻ってきたところを撮ったものなのであった。

上のゴミグモAに対し、近くにあった別のゴミグモBを観てみよう。
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垂直の円網の真ん中に、自分の食べかすを集めて棒状にしている。
6月のこの時期、棒の下半分は卵嚢のようだが、この卵嚢もゴミと区別がつかない。
この場所は好い環境のようで、なかなか立派なゴミ屋敷だ。

※ 前回と同じ、6月のセイタカアワダチソウ群落の観察の続きです。あいかわらず旧い話ですみません。

上の写真ではどれがクモかわかりにくいので、少しアップにしてみた。
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ゴミグモBも、脚をきっちりと折りたたんで、マイポジションに収まっている。
歩く時の写真と比べると、たたまれた脚が頭胸部をおおい隠しているのが分かる。
この姿勢でいつまでも動かない。痺れたりはしないのだろうか。

失礼して、これも突ついてみた。
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消えた後のこの空間が、ゴミグモBの所定位置。
本人はどこへ行ったかというと…
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網の上方に登って、一人でゴミのフリ。
下に落ちないこともあるらしい。

待つほどもなく戻ってきた。
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ゴミグモBも不器用な歩き方だ。
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所定の席にまっしぐら…
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戻るとすぐに、そこにあった黒い塊を抱え込み、食べはじめた。
獲物のテントウムシを食べているところだったらしい。
こういう場合は落下せずに近場に退避するということなのだろうか。

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うーむ。見た目はやっぱりゴミ。
本人は行儀よく食事しているつもりなのだろうか…

2015年9月7日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-09-07 07:30 | 昆虫など | Comments(0)

セイタカアワダチソウの虫たち 2015 その1

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ここ数年、目立って増えているアワダチソウグンバイ。
バックの葉の白い部分はこの虫に吸汁された跡だ。
私の周りのセイタカアワダチソウは、ほとんどがこのグンバイムシに吸われている。
そしてこの虫は、セイタカアワダチソウだけでなくヒマワリなどキク科植物を中心にいろいろな植物につく。

【参考1】アワダチソウグンバイとゴボウと風と 
【参考2】エグリグンバイとアワダチソウグンバイ -グンバイムシを拡大して観よう- 


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こちらはセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ。
日本のセイタカアワダチソウでは、グンバイムシよりも少し先輩だ。
このアブラムシはセイタカアワダチソウだけで生活し、ほかの植物には移らない。
逆にセイタカアワダチソウで確認されているアブラムシは本種だけだそうである。

この記録は6月初旬のもの。(まいど季節はずれですみません)
セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシは真夏にはぐっと密度が下がる。


このアブラムシを狙って捕食者がやってくる。
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カマキリの幼虫。
小さなカマキリにとっては、アブラムシは格好の餌なのだろう。
上の写真を拡大して観よう。(虫嫌いの人はつぎ注意!)


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カマキリの成虫がセミやバッタなど大きな昆虫を食べるのはよく観るが、幼虫がアブラムシを食べるとは知らなかった。
それにしても、カマキリの食事シーンは相変わらず強烈だ。

【参考】カマキリの食事  


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アヅチグモに食われるカマキリの幼虫。
カマキリのほうも、うかうかしていられない。

私が観ていたセイタカアワダチソウの群落はクモも多かった。アブラムシを食うこともあるかもしれないが、林縁の群落だったので獲物が多いのだろう。


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これはササグモ。
これも網をつくらずに葉の上でじっとして、通りかかった獲物を捕まえるという。
トゲトゲの脚はそのためか?


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こちらはコシロカネグモ。
水平に網を張って、仰向けになって獲物を待つ。

こちらも仰向けになって仰角で観よう。
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金属光沢のある白い腹部と金緑色の脚が、なかなか美しい。
「野外観察ハンドブック/校庭のクモ・ダ二・アブラムシ」(浅間茂ら,全農教)によると、腹部の褐色のラインが肩のところで消えるのがコシロカネグモで、よく似たオオシロカネグモと区別できる由。

同書によると刺激して驚かすと、この褐色のラインが太くなるそうだ。今度見つけたらやってみよう。

(以下つづく)

2015年8月26日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2015-08-26 12:29 | 昆虫など | Comments(0)

オトシブミの産卵に遭遇

前回に引き続きアカクビナガオトシブミ。
同じヒメリンゴの木で、今度は産卵に遭遇した。
(まだ5月はじめの話をしています。すみません)

さて、発見した時はすでにこの状態。
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二つ折りがすんで、先端から巻き上げる準備に入ったところのようだ。
この時点(12時08分)で作業開始から15分から20分は経過しているものと考えられる。
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ときどき、上のほうを巡回したりしながら、赤首嬢は慎重に作業を進める。
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先端近くは、とりわけ念入りに下準備をする。
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先端部分を集中的に作業する赤首嬢。いよいよ巻きはじめるらしい。
数分後、怪しい動きを始める。
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深呼吸して集中を高めているかのように静止した。
(肺がないからそんなはずはないと思うが…)

そのとき。意を決したように頭を突っ込んだ!
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これは産卵のための穴を開けているのだろう。
などと考えていると…
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さっと体勢を入れ替えて産卵!
なんと、カメラ位置に合わせてくれた。
赤首嬢に感謝。

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産卵を終え、あらためて葉を巻きはじめる。(12時17分)
ここからは一気に作業が進む。
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産卵してから約10分。(12時29分)
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完成した揺籃の仕上がりを確認する。

すべてを終えて、隣の葉に移動した赤首嬢。
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労働を終え、満足げな表情でしばし佇む。
そしておもむろに飛び去った。

そういえば、以前に観たエゴツルクビオトシブミも、仕事が終わると同じポーズで一服していた。
う~む。充実感に浸る瞬間ということか?

ちなみに、母親が去った後の揺籃はこれ。
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アカクビナガオトシブミの揺籃はゆりかごというよりもがっちりと固定された感じ。
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いい仕事してますねぇ。
赤首嬢は几帳面な正確なようだ。


この日、同じヒメリンゴで、別の個体の揺籃づくりのはじめから終わりまでを観察したところ、全工程で約50分であった。
(こちらのほうも、いずれ時間のある時に報告させていただきたい)
以前に観たエゴツルクビオトシブミが約70分であったことを考えると、ずいぶん早い。
※ エゴツルクビオトシブミの揺籃づくり  

ヒメリンゴの葉のほうがエゴノキよりも加工しやすいというのか、それとも、アカクビナガオトシブミのほうが体力的に優れているということか?
そういえば、雄のほうも体力を持て余して、無駄に豪快な食事をしていた。
※ 前回の記事「オトシブミの豪快な食事」 

2015年6月30日、報告:自然観察大学 事務局O

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by sizenkansatu | 2015-06-30 07:29 | 昆虫など | Comments(2)

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