自然観察大学ブログ

エゴヒゲナガゾウムシの幼虫

先日の自然観察大学の観察会(2016.10.2、野川公園)で、エゴノキの実を食べるヤマガラを観察した。
そのとき落ちていた実には、エゴヒゲナガゾウムシと思われる幼虫が入っていたが、そのつながりで…

9月はじめのエゴノキの果実。みごとな稔り。

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ちょっと美味しそうに見えるが、有毒なのでご用心。
かつては、この毒を利用して魚採りが行われたという。

近くの別のエゴノキでは、孔の開いた実が目立った。

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これはエゴヒゲナガゾウムシの産卵痕と思われる。
8月ころに、このように孔を開けて産卵するのだ。

ところで、エゴヒゲナガゾウムシは、雄成虫がとんでもない顔をしている。

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正面がのっぺらぼうで、突き出た眼がナント後ろ向きについている。
この独特な姿が魅力だ。
(写真は以前このブログで掲載したもの)

どうしてこんな顔になったのか、次にその特異な進化が推察されているのでご覧いただきたい。
●星谷仁のブログ『エゴヒゲナガゾウムシ(ウシヅラヒゲナガゾウムシ)』 


話を元に戻そう。
エゴノキの樹冠下に落ちていた果実。

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果皮がはがれて、茶褐色の種子があらわになっている。
画面下の孔の開いたのはおそらく前年の果実で、大きな孔はエゴヒゲナガゾウムシの脱出口だろう。

落ちた果実の一つ割ってみると、中には幼虫がいた。

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中はきれいに食べつくされていて、糸状の黒いのは幼虫の糞。
この幼虫は「ちしゃ虫」の名で釣り餌として販売されていたというが、確かにちょっと美味しそうだ。
先日の野川公園でヤマガラが食べていたのは、もしかすると種子ではなくこの幼虫かもしれない。

エゴヒゲナガゾウムシは毎年決まったエゴノキに集中して産卵するという。
来年はぜひこの樹で成虫のウシヅラ(牛面)を拝ませていただこう。

過去の参考記事
『妖怪変化か? ウシヅラヒゲナガゾウムシ』 
『ウシヅラヒゲナガゾウムシの “くらし” を考える』 
『ウシヅラヒゲナガゾウムシ、とっておきの裏話』 


2016年10月19日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2016-10-19 13:18 | 昆虫など | Comments(0)

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