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自然観察大学ブログ

ワレモコウの花の真実

ワレモコウは切り花として花屋さんで扱われている。
家人もワレモコウファンの一人で、この季節になると必ず買い求めてくる。

ワレモコウは漢字で“吾亦紅”などと表されるので、赤いのが花だとばかり思っていたら、どうやらそうではないらしい。

ワレモコウの花の真実_d0163696_20275882.jpg
これは8月半ばに長野県長和町(旧和田村)で見たワレモコウ。
秋の里山ではよく見かける、おなじみの姿である。

上の写真で、一部分が白っぽくなった花穂がある。
よく観てみよう。

ワレモコウの花の真実_d0163696_20280895.jpg
白い部分は開花中で、これこそが花である。
上部の赤いのはすでに終わった花のようだ。
下の部分は蕾である。
ワレモコウの花の真実_d0163696_20281621.jpg
こちらの花穂は若くて、まだ咲きはじめたところ。
花序の先端から順に下に向かって咲いていくのだろう。


紅い花のワレモコウもある?

ワレモコウの花の真実_d0163696_20283227.jpg
これは2012年に八方尾根の稜線で観たワレモコウ。
ワレモコウの花の真実_d0163696_20284293.jpg
どう見ても開花中であろう。
これが紅色だったので “ワレモコウの花は紅い” と思い込んでいたのだ。
それとも高山性の別種、あるいは単なる変異なのだろうか?

 ※ 八方尾根に行ってきました http://sizenkan.exblog.jp/16634796/ 

いずれにしても、本当のワレモコウの花は白いことが判った。
いつも花屋の店頭で見られるのは、すでに花の終わったもの。いわばドライフラワーのような状態なのだろう。
今回、ワレモコウの本当の花を観て、目からウロコであった。



お詫び

前回のホトケノザの記事以来、なんと一か月以上たってしまった。
このところ写真の整理をがんばって、やっと季節に追いつくことができた。(それでも月遅れ!)
次回予告としてカキドオシの花をあげていたが、いずれ書かせていただく。

2016年9月8日、報告:自然観察大学 事務局O





by sizenkansatu | 2016-09-08 20:33 | 植物 | Comments(0)

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by sizenkansatu
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