自然観察大学ブログ

江戸川べりの観察-30 ヤノクチナガオオアブラムシとアリ

エノキの幹にアリの群れ。

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近くに寄って観ると、アリの群れの中にアブラムシがいる。
息を吹きかけてどいてもらって撮った。
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ヤノクチナガオオアブラムシである。(アリはあまりどいてくれていない)
名前のとおり、口吻が長い。
みんなで並んで、樹皮のすき間に口針を差し込んでいる。
ときどき尻から甘露が出て、それをアリがいただく。

何かの都合で、口吻を抜いたアブラムシがいた。

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体長の2~3倍はありそうな長い口吻。
このアブラムシは自分で移動できないので、アリに運んでもらうらしい。
よくもまぁ、長くなったものである。
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画面右側の小形で体型の違うのは脱皮直後の幼虫だろうか?

自然観察大学の観察会でも過去に何度か登場した、特異なアブラムシだ。

※ 2006年 岡発戸・都部谷津第●会観察会レポート ⇒  http://sizenkansatu.jp/06daigaku/index_y2.html 


地際のほうを観てみると、途中で切れた蟻道があった。

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本来なら、この蟻道が上にのびて、はじめの写真の群れ全体が覆われていたはずだが、雨風で壊されたものらしい。



ところで、ヤノクチナガアブラムシを飼育(?)していたアリはこれ。

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先の観察会レポートにあったのと同じクロクサアリだろうか。

このアリが、撮影中の私を攻撃してきた。
樹幹の虫を撮るときには、レンズを持つ左手の人差し指を樹皮につけて安定させるのだが、その指を登ってきたのである。

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かみついているのは私の左手の指。
(写りがよくないが、痛みをこらえながら、なんとか片手で撮っているので、ご勘弁いただきたい)

追い払ってもなかなか離れない。
移動して、今度は指の間の柔らかいところに食いついた。

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我慢していると、血が出てきた。(痛いのでピンボケ)
甘露のように血を舐めている。
ピンチだ! このままでは私がアリの家畜にされてしまう!!

このアリはかなり攻撃的で、クチナガオオアブラムシのガードマンとして、なかなか有能なようだ。


余談ですが…

ところで、私がはじめてクチナガアブラムシに出会ったのはこれ。

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ハンノキクチナガオオアブラムシという。
アブラムシの専門家であるM崎先生に同行して栃木県内を回ったときに見せていただいたもので、今から四半世紀近く前になる。
それまでの私は、アブラムシといえばワタアブラムシやモモアカアブラムシのような、ごく普通のアブラムシしか知らなかったので、これを観たときのカルチャーショックはすごかった。
感激のあまり、あれやこれやと撮影し、近くのササの葉において撮ったのが上の写真というわけだ。
M崎先生、ありがとうございました。

2015年10月5日、報告:自然観察大学 事務局O


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by sizenkansatu | 2015-10-05 13:10 | 昆虫など | Comments(0)

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