自然観察大学ブログ

オトシブミの豪快な食事

相変わらず旧い話で恐縮だが、5月はじめの観察記録。
この日、驚くべき光景に遭遇した。

ヒメリンゴと思われる葉上にオトシブミ。
d0163696_07272686.jpg
たぶんアカクビナガオトシブミだ。
上の写真は首(というよりも頭か?)が短いので雌。

このポーズで、葉の先端にとまっているオトシブミをよく見かける。
風を読んでいるのか、それとも交尾の相手を待っているのか?
しばらくポーズをとったあと、おもむろに飛び立つ。
まさか写真を撮ってほしい、と誘っているのではないと思うが…
謎だ。

雄は雌よりもずっと首が長い。
d0163696_07273683.jpg
アカクビナガオトシブミというだけあって、オトシブミの中でもとりわけ首長だ。

ふつう雄は、雌を求めて日がな一日ふらふらしている。(と思う)
勤勉に揺籃(ゆりかご)づくりに励む雌のまわりで、きらくにふるまう姿は、フーテンの寅のようでもある。
無駄に長い首なので、揺籃づくりの作業には適さないとも考えられる。

さて本題。
d0163696_07275473.jpg
遠目には、揺籃づくりの初期段階で葉に切れ目を入れているのかと思ったが、首が長いので雄だ。
はて。何をしているのか?
まさか、雄が揺籃を作っているとか?

そっと近づくと、曲げた長い首を、ばね仕掛けのように “ビィーン”と跳ね上げる。
驚いてそのまま観察を続けていると、また同じように“ビィーン”とやる。
d0163696_07280280.jpg
どうやら、葉を噛みちぎるように食っているらしい。
うーむ。なんという雄々しさ。拡大すると大迫力!!
雄がこんな食事作法をしているとは驚いた。
一日中ふらふらしているなどと言ってしまったが、失礼いたしました。

この豪快な食事はしばらく続き、なんとかしてこの動きを表現したかった。
動画で撮りたいところだが、経験もないし、三脚もない。
あれこれチャレンジする間に飛び去ってしまった。
あとに残された食痕がこれ。
d0163696_07280941.jpg
画面の上のほうが噛みちぎられた跡である。
画面の下の褐色になったところは、おそらく旧い食痕だろう。


考 察
そういえば、オトシブミの首を曲げた姿は、パワーショベルに似ている。
先端にくちばし状のアタッチメントをつけて、パワフルに建物を解体する、ユンボとかバックホーなどというアレだ。
オトシブミの雄の首が長い理由は、もしかしてこの豪快な食事法のために発達したものなのだろうか?
だとしたら、無駄に長いなどと言ってしまって、雄たちに申し訳ない。
そうはいっても、この豪快な食事法の、それ自体が無駄ともいえるが…

2015年6月24日、報告:自然観察大学 事務局O

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by sizenkansatu | 2015-06-24 07:31 | 昆虫など | Comments(0)

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