自然観察大学ブログ

真田の庄-その2 佐久間象山とタンポポ

前回、砥石城のスズメノヤリを書いたが、次は本命のタンポポである。

砥石城へのメインルートは、最近整備されたこともあってか、在来のタンポポは見つからなかった。
やはり人の手が入り、森が拓かれると、セイヨウタンポポがとってかわるようだ。

それならと、別のルートにいってみた。
尾根の東側から大手口を経由して砥石城の本城へ行く。(前回記事の地図参照)
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こんな感じの、快適な小路が続く。(しつこいようですが季節は5月末です)
この小路は、かつては重要な街道だったようだ。
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旧松代街道といって、松代と上田を結ぶ道で、かの佐久間象山が通った道だそうである。
(ちなみに砥石城は戸石城とも記される)

ご存じのとおり、佐久間象山は幕末の学者。当時、洋学の第一人者で、開国論者であった。公武合体を唱えたのも象山である。
吉田松陰や勝海舟など幕末のヒーローたちのほとんどが象山の弟子だったことを考えると、歴史を作った巨人の一人である。

さて、開国論者が通ったという、西洋とかかわりの深い街道のタンポポはどうなっているか?
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明るい林床にポツリポツリとあるタンポポは、予想に反して(?)ほとんどがエゾタンポポであった。
樹林があると、セイヨウタンポポの来襲は阻止されるのだろう。

そんな中にも怪しいタンポポがあった。
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セイヨウタンポポではないが、エゾタンポポとは違う。
拡大して観よう。
d0163696_07111401.jpg
総苞外片は反り返らないが、しまりがない。
日本のタンポポは、外片がキュッとしまっているハズだ。

これがエゾタンポポとセイヨウタンポポとの雑種だとすると、和洋混交か、はたまた公武合体ということか?

別の怪しいタンポポがあった。
d0163696_07113244.jpg
総苞外片は日本のタンポポらしく、きっちりと折り目正しい姿。
しかし、1片ずつが妙に盛り上がっていて、これまでに見たことがない形だ。
もしかすると、これがうわさに聞く“シナノタンポポ”なのだろうか。
それともやはり、セイヨウタンポポと在来種の雑種なのだろうか?
シナノタンポポをネットで調べてみたが、サイトによって定義が違っているようで、残念ながらよくわからない。

そこで私は、この街道と開国にちなんで “ショウザンタンポポ”と呼ばせてもらうことにした。
我ながら、なかなかGoodな命名だと思う。
(ひとりで勝手に命名して遊んでいますが、どなたかご存知の方はぜひご教示お願いします)

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<2015年6月10日 追記>

I先生から「このタンポポはシナノタンポポと言われているものでよいだろう」とご意見をいただいた。
ポコポコと一片ずつが盛り上がった総苞外片が特徴のようだ。
逆に、一つ目のタンポポは雑種のようだ、というご意見も。
次からは標本を採集しなければ… 
M先生は花粉を採集して、顕微鏡で確認しておられる。
タンポポは難しい。

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おまけ
路傍のマメ科植物にびっしりとついていたアブラムシ。
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「アブラムシ入門図鑑」(松本嘉幸、全農教)で調べると、ソラマメヒゲナガアブラムシらしい。角状管と尾片に特徴があるので間違いなさそうだ。
真っ赤な眼がチョイワル(古い!)っぽいが、なかなかの美形だと思う。

2015年6月8日、報告:自然観察大学 事務局O

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by sizenkansatu | 2015-06-08 07:20 | 植物 | Comments(0)

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