自然観察大学ブログ

夏の木曽駒ヶ岳と宝剣

8月のはじめに木曽駒ヶ岳に行った。
体力に自信がないので、山といってもロープウェイ利用の半日コースだ。
そこで観た高山植物を中心に紹介させていただく。
千畳敷カールより宝剣岳。
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う~む。絵になるなぁ。画面左端が宝剣岳。写真は事務局I嬢の写真。
手前に広がる千畳敷カールは夏の間お花畑になっているはずなのだが、今年は冬の大雪のために遅れているらしい。(画面でも残雪が見える)
我々はこれから写真中央右のつづら折りの登山道(八丁坂という)を登る。
稜線部分(乗越浄土という)を超えて、そこから木曽駒ヶ岳まで往復する。

なお、私は接写用のレンズしかないので、残念ながら上のような写真は撮影できない。
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これがその105mmマクロレンズで撮った宝剣岳。
つい、手前のナナカマドにピントを合わせてしまう。

これはイカンと、宝剣岳に合わせるとこうなる。
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岩肌がすごい迫力。
眺めるには好いが、あとでここを登ることを考えると、ちょっと恐ろしい。

振り返ってみると、南アルプスの山々…
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左端が北岳。富士山も遠望できた(画面右奥)。
雲海の下にかすかに見えるのは駒ヶ根の街だろう。
天候に恵まれたが、聞くところによると富士山が見えるのはめずらしい由。
常日頃のヨイオコナイによるものであろう。

お花畑で観たチシマギキョウ。
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逆光のため、とりわけ鮮やかだ。特徴である白い毛もよく観える。

この日一番多く見かけたイワツメクサ。
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ツメクサというよりは、下界で観るノミノフスマやハコベに似た感じ。
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高山植物らしく、全身に比較して花が大きい。

イワベンケイ。
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雌雄異株で、これは雌株。
つぼみかと思ったら、これで花らしい。

ハイマツ。
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何も考えずにスルーしてしまいがちだが、自然観察大学で学んだことを思い出した。
まずは雌花穂と松ぼっくり。
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右の雌花穂は、一年後に松ぼっくりになる。
左の松ぼっくりは去年の花で、今年の秋に笠を開いて種を散らすのだろう。
開花から種子散布まで通算して一年以上かかるということだ。

こちらは雄花穂。
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軽くたたくと多量の花粉を飛ばした。
ハイマツだけに枝は短く全体が低くなっているが、基本的なことは観察会で観たアカマツと同じだ。

女王といわれるコマクサ。
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木曽駒ヶ岳手前の登山道わきに点々とあった。
きれいなコマクサと思ったのだが、よく観ると花弁の横に穴が開いているのがある。
たぶんマルハナバチ類の盗蜜によるものだろう。

別株のコマクサ。
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こちらの女王は派手好みのようだ。
地上では小さく可憐に見える株でも、礫の間に深くたくましく根を張っているそうだ。

木曽駒から宝剣岳一帯のコマクサは明治・大正期に薬草として採りつくされ、今あるものは植栽なのだそうである。それでもなお盗掘があるとか… 盗蜜と違ってこちらは罪が深い。

木曽駒ヶ岳の頂上にあったヨツバシオガマ。
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近縁の○○シオガマというのがいくつもあってややこしいが、これはヨツバシオガマでよさそうだ。
名前の由来はいろいろあるようだが、こじつけのようなものもあって決定的なものはなさそう。
シオガマ類の特徴は花の形が鳥の頭に似て、先端がくちばしのようにとがっているところである。

そんなわけでタイミングよく登場したイワヒバリ。
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今年生まれた若鳥なのだろうか。山頂の人混みをおそれることなく姿を見せてくれ、しばしの間いろいろなポーズをとってくれた。
イワヒバリは山頂付近のハイマツと礫地帯で繁殖し、中腹の谷で越冬するそうである。ふもとの街でお目にかかることはまずない。

8月2日(土)というもっとも混雑の予想される日程だったが、頑張って始発のロープウェイに乗ったおかげで、木曽駒から宝剣を回って昼には千畳敷に戻ることができた。
次回はふもとの駒ケ根の話をさせていただく予定。

参考までに行程を記しておく。

駒ヶ根
 ↓ (バス。臨時便4:45発。運転技術にびっくり)
しらび平(標高1,662m)
 ↓ (ロープウェイ。臨時便)
千畳敷(2,612m)
 ↓
乗越浄土
 ↓
中岳(2,925m)
 ↓
木曽駒ヶ岳(2,956m。折り返し)
 ↓
中岳
 ↓
乗越浄土
 ↓
宝剣岳(2,931m。往復ピストン)
 ↓
乗越浄土
 ↓
千畳敷

2014年9月6日、報告:自然観察大学 事務局O

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by sizenkansatu | 2014-09-06 15:46 | 植物 | Comments(0)

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