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自然観察大学ブログ

「昆虫博士入門」と自然観察大学の関係

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文末に追記あり(2014.7.24)

前回()に引き続き「昆虫博士入門」の話をさせていただく。


共通する多くのメンバー

まずは制作にかかわった人々。
本書では、著者の山﨑秀雄先生(講師)をはじめ、撮影の高井幹夫先生は土佐支部長、写真提供で浅間茂副学長、講師の田仲義弘先生、鈴木信夫先生、平井一男先生、さらにNPO会員や常連の方々にもご協力をいただいている。またカバー折り返しには、岩瀬名誉学長の推薦文がある。まさに自然観察大学あっての「昆虫博士入門」なのである。
ついでに、表紙デザインはスタッフのK君、不肖事務局Oも撮影と編集でかかわっている。


『形とくらし』が共通のコンセプト

「第一章:昆虫の体の構造」から、顔のページのひとつ。
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昆虫の顔は変化に富んで興味深い。昆虫たちの顔をじい~っと見ながら、あれこれ想像するのはたのしい。それだけで図鑑になっているものもあるくらいなのだ。
(出版社の案内に、より高画質のものがあります

この本では顔を見て彼らの 形とくらし を考えるところからはじまる。そう、この本の根底に流れるのは 形とくらし なのだ。
「形(構造)をよく観て、くらし(生態、行動)を考えよう」という、自然観察大学のコンセプトを実践しているのだ。

顔に続いて頭部、眼、口、翅、脚… と体の各部に関して考察をすすめる。たとえば眼の項では、いろいろな昆虫の眼を浅間茂副学長の走査電顕の写真などとともに観てゆくのだが、この本では昆虫が見ている世界そのものも考察を試みる。紫外線写真(これも浅間先生)はもちろんのこと、複眼で見る世界とはどんなものか? 申し訳ないが話が長くなるので本書を見てのおたのしみとしよう。

「第二章:昆虫のくらし」の見本ページはこれ(高画質  ) 
「昆虫博士入門」と自然観察大学の関係_d0163696_1818588.jpg
これは子育ての項だが、この章では変態や食性、営巣や擬態といった昆虫ならではのくらしぶりを紹介する。普通の図鑑ではない〝観察図鑑〟なればこそであり、自然観察大学と共通したユニークな視点である。
なお、子育てといえば狩蜂だが、それは田仲先生の 「狩蜂生体図鑑」()にゆずっている。


名前はたいせつだが、それだけではない

「昆虫博士入門」と自然観察大学の関係_d0163696_1813022.jpg
上は「第三章:いろいろな昆虫」のセセリチョウの項。(高画質  ) 
まず左ページで、この仲間の代表種であるイチモンジセセリの成虫、幼虫、卵に加えて、興味深い生態が紹介されている。そして右ページでは、野外で目にすることの多いセセリチョウ科の仲間を紹介している。どれも生態写真なので感覚的に調べやすいはず。
種の同定までは無理だとしても、セセリチョウの仲間であることは分かるだろう。それ以上の正確な種名を詳しく調べるのは専門の図鑑におまかせし、そのかわりに彼らの生活や面白い習性を知ろうというものだ。
日本産の昆虫は既知種だけでも3万種をはるかに超えているそうだから、すべての昆虫の名前がわかる図鑑となれば、膨大なうえに似た昆虫がずらりと並んで慣れないとかえって難しくなってしまう。


予 告 !
「昆虫博士入門」と自然観察大学の密接な関係を知っていただいたところで、ビッグニュースがある。本書の監修をお願いした大野正男先生が、自然観察大学の室内講習会での講演を引き受けてくださった。
大野正男先生は知る人ぞ知る昆虫界の大御所である。
「昆虫博士入門」発刊記念として、大野正男先生と山﨑秀雄先生と、お二人そろって講演いただくことになった。詳しいことは9月末の募集開始をお待ちいただきたい。


本書の巻末に、著者推奨の「参考になるサイト」の紹介があるが、この場でまとめて紹介したい。お気に入りに追加しておこう。(50音順)

■図鑑
昆虫エクスプローラ *1 
進化する昆虫図鑑  
水生昆虫写真鑑  
日本産ゾウムシデータベース  
福光村昆虫記  
ぷてろんワールド  
みんなで作る日本産蛾類図鑑V2  
吉崎ネット甲虫館  

■観察記録・エッセイ
イッカク通信>自然観察な日々  
一寸の虫にも五分の魂  
神戸・明石の虫ときどきプランクトン *2  
ご近所の小さな生き物たち *3  
自然観察大学ブログ(当ブログ)
鈴木海花の「虫目で歩けば」  
そよ風の中で *4  
鎮(チン)さんの自然観察記~写真録~  
ひむか昆虫記  
むしコラ  
ムシをデザインしたのはダレ? *5  

なお、上記のサイト管理者のみなさんへ、紹介させていただいた御礼として本書をお送りしたのだが、番号付のブログで本書の紹介をしてくれている。
*1 ⇒⇒  *2 ⇒⇒   *3 ⇒⇒  *4 ⇒⇒  *5 ⇒⇒  

2014年7月16日、報告:自然観察大学 事務局O

<<<2014年7月24日、追記>>>
次のサイトで本書を紹介してくれました。ありがとうご合いました。
http://www.geocities.co.jp/AnimalPark-Tama/1915/hon/z-konchuuhakasenyuumon.html
このトップページはこちら(
(私のPCでは文字化けしてわかりにくかったので)





by sizenkansatu | 2014-07-16 18:23 | その他 | Comments(0)

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