自然観察大学ブログ

エグリグンバイとアワダチソウグンバイ -グンバイムシを拡大して観よう-

グンバイムシはカメムシの中のひとつのグループだが、みんな個性的な姿かたちをしている。
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これはエグリグンバイ
翅脈は網目状の透かし彫り風で、翅の真ん中あたりには立体加工がなされている。
体長4mm前後の微小な世界で、この精密さだ。
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頭の後ろにお椀のようなものを付けていて、これにも透かし彫りが施されている。

ところで、この口器を観ると、グンバイムシはカメムシの仲間であることがうなずける。
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よく観ると、口器を収納するように盛り上がった部分(唇?)があって、そこにも透かし彫りが…
すみずみまで行き届いた造形だ。

う~む。いい仕事してますねぇ。


次はアワダチソウグンバイ
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全身の縁にとげをめぐらしていることと、翅の先端近くに大きめな○印が3個ずつ並ぶのが、アワダチソウグンバイの特徴。
頭上の風船は控えめだが、顔の両側に突き出す大きな膜がある。
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アワダチソウグンバイはえぐりグンバイより一回り小さく、体長約3mmなのだが、本体はさらにずっと小さい。
薄い膜(翅や付属物)の中央に胴体がちょこんとくっついているだけだ。

アワダチソウグンバイは、最近ほんとに増えている。
以前の記事: 『アワダチソウグンバイとゴボウと風と』  
(このときと同じような写真だが、今回は接写用の新兵器を導入したので再度掲載させていただいた)

さて、グンバイムシはどうしてこんな複雑怪奇な造形なのだろう。
この形態なら、飛び上がったあと、軽量化と風を受けやすい形態とで、どこまでも風に乗って飛ぶのだろう。エグリグンバイのお椀は、とくに風をはらみやすい形状だ。
風に乗るということは遠距離移動には効率がよいが、目標地点に到達するのは宝くじに当たるようなものだろう。心ならずも大海に放り出されてしまう仲間も多いに違いない。
「盲亀の浮木、優曇華の花」を超越しそうな「軍配虫の着地」である。


ところで…

奇怪な姿のグンバイムシの中でも、異形チャンプ として知られるのがヘクソカズラグンバイだ。
『ヘクソカズラとグンバイムシ』  
この記事を振り返って読んで、みずから課した宿題を思い出した。
● 臭いヘクソカズラを吸汁するヘクソカズラグンバイはどれだけ臭いのか?
…である。
今年はぜひ確認したい。

2013年7月8日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2013-07-08 19:09 | 昆虫など | Comments(0)

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