自然観察大学ブログ

ツノアオカメムシ カメムシの口器-1

アカスジカメムシの口器について書くつもりだったが、予定変更してこちらを紹介させていただく。

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ツノアオカメムシは、絶妙な色合いで美麗種とされている。
この日はカエデ類の樹液を吸っていた。(撮影は7月中旬の長野県)
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凛々しい姿にしばし見とれる。

メイプルシロップを採るくらいなので、カエデの樹液は甘く美味しいのだろう。こちらをにらみつけながらも吸汁は止めない。ときどき全身を上下動させ、さらに深く刺し込もうとしているようだ。

それにしても硬く厚い樹皮に口針を通すのだから、たいしたものだ。刺しているのは枝ではなく径30cmほどの幹なのである。

横から撮らせていただく。
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カメムシの口器は鞘状の口吻(こうふん)に包まれる形で、中に口針がある。
写真の折れ曲がった肌色の口器が口吻で、平常時は真っ直ぐになっている。
黒色の細いのが口針。口吻が曲がった分、口針が深く刺さっていくということだ。

ちなみに、口吻は下唇が細長く変形したもので、口針は大あごと小あごの変形したものだそうである。口針からはポンプ作用によって消化液の注入と消化物の吸収がなされるそうである。
カメムシ目の昆虫が繁栄している要因のひとつは、高度に適応したこの口器によるものだそうだ。

※ 日本農業害虫大事典(全農教、梅谷献二・岡田利承編)、カメムシ類概説より。該当項目の著者は立川周二。
※ 同書籍は無料会員登録により電子書籍(全文のPDF)が閲覧可能である。
 ⇒ http://www.boujo.net/jiten-gaichu
 

長くなってしまったが、一般的なカメムシの口器を書かせていただいた。
次回はやっとアカスジカメムシの口器。


おまけ

すぐ近くの樹上(ナラ類?)に、別のツノアオカメムシがいた。
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背面の金緑色も好いが、この角度から見た姿があまりにもかっこいいので、ついでに掲載させていただいた。

よく観ると口器の先端に大きな水滴がある。
腹いっぱい吸汁して、もどしているのだろうか?

2012年7月26日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2012-07-26 19:13 | 昆虫など | Comments(0)

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