自然観察大学ブログ

ツユクサ-1 花を観る

d0163696_1241452.jpgツユクサは漢字で書くと梅雨草ではなく、露草だという。
あるいはツキクサが由来(着色染料として利用された)だとも言われている。

ツユクサは夏の雑草の代表格だろう。もちろん私はツユクサの大ファンである。

ツユクサの花は一見して複雑な形をしているが、これをゆっくり観てみよう。
(文字が多くなりますがご容赦ください)

末尾のほうで一部を追記しました
(2012年7月21日)




d0163696_12431291.jpg
まず目立つのは、画面中央のπ(パイ)字型” と言われる3つの葯と、その下にある “人字型” と言われる葯、計4つある。これらは仮雄しべと言われ、実は受粉の役には立ってないという。
画面下に伸びる3本のうち、両側2本が本当の雄しべで、その間に雌しべがある。
雄しべは、全部で6本だ。

仮雄しべの役割は、派手な姿から花粉媒介昆虫を誘引するためとされている。しかし一方でツユクサはほとんどは自家受粉なのではないかとも言われている。
そういえばツユクサを訪花する昆虫はあまりいないような気がする。仮雄しべのアピール度は高いと思うのだが… うーむ。矛盾する。

角度を変えてみよう。
d0163696_1244172.jpg
本当の雄しべと雌しべがよくわかる。
その下の半透明の舌状に突き出ているのは花弁で、青紫の大きな2枚とあわせて合計3枚の花弁となる。

花を包む半月型の葉のようなものは “(ほう)”。
ちょっと失礼して、この苞をめくってみよう。
d0163696_12443961.jpg
開花中の花の右側に見えるのは、すでに終わった花で、俵形の果実ができている。
左端には未熟な蕾があるが、これは蕾のまま終わるのかもしれない。
ひとつの苞に3個の花があった。これらが順番に開花するのだが、3つと決まっているわけではなく通常1個から3個ということらしい。

さらにややこしいことに、右端にもう一本、細めの花柄が立っている。この直立する花柄にはほとんど花がつかないらしい。この日、多数の苞をめくって確認したが、すべてこの状態だった。

ずいぶん前になるが、一つの苞から二つ同時に開花するツユクサを観たことがある。
d0163696_12452887.jpg
このときは何も考えずに撮ったのだが、苞の中を想像すると、どうやらこれは直立の花柄の花と横向きの花柄の花が同時に開花したものだろうと推測される。

……………………………………………………
追記(2012年7月21日)
ツユクサに関して調べる中で、両性花と雄花があることを知った。
なかなかの植物ルーム/ツユクサ』にはツユクサに関してのたいへん詳しい観察記録がある。ぜひゆっくりご覧いただきたい。
 ⇒ http://www.juno.dti.ne.jp/~skknari/tuyu-kusa-top.htm 

たしかに上の写真の右の花には雌しべがないように見える。
今後の課題として観察を続けたい。
※ みなさんのご意見、観察報告をぜひお聞かせください。
……………………………………………………



参考: 『形とくらしの雑草図鑑』(岩瀬徹、全農教) にツユクサの花の分解が掲載されている。
d0163696_12462234.jpg


次回はツユクサの芽生えの話。

2012年7月19日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2012-07-19 12:55 | 植物 | Comments(0)

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