自然観察大学ブログ

セッケイカワゲラの死

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第一ケルンより白馬三山を望む。左から白馬鑓、杓子、そして右奥が白馬岳。

2月はじめ、八方尾根スキー場でのこと。
この八方尾根の麓で、セッケイカワゲラの仲間を発見した。
セッケイカワゲラは名前のとおり雪渓を歩く不思議な虫だ。俗名で雪虫ともいわれる。
氷点下で活動すると聞いてはいたものの、実物を見るのは初めてだ。
厳寒の中で活発に動く姿に驚かされた。

潰さないよう大事に手の中に捕らえて、カメラのあるところまで移動する、そのほんの数分の間に死んでしまった。
仕方がないので雪の上において撮った遺影…
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原色川虫図鑑」(谷田一三,丸山博紀,高井幹夫、全農教)によると、クロカワゲラ科にセッケイカワゲラ属やセッケイカワゲラモドキ属といったグループがあり、写真のように無翅の成虫も8種以上あるそうだ。
生態は詳しく解明されてないようだが、初冬に成虫が現れてのち雪上で生活し、初春に成熟してから交尾産卵する、と記載されている。
“しろばんば”とも言われるアブラムシは雪のように見えるというので雪虫だと思うが、こちらは雪渓など雪上で生活する雪虫だ。

ネットで調べると、セッケイカワゲラの仲間は-10~+10℃の間でのみ生存できる、とあった。
http://www.nttcom.co.jp/comzine/no016/wise/index.html

体温36度の私の掌の中は、彼にとっては灼熱地獄だったのだろう。
申し訳ないことをした。 合掌。

2012年4月4日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2012-04-04 13:01 | 昆虫など | Comments(1)
Commented by ミルフイユ at 2012-04-06 18:29 x
ご紹介のインタビュー記事に「シベリアなどで冬眠する虫は、血液の中にグリセロール(グリセリン)をたくさん放出して、血液が凍らないように調整している、というんです。例え凍ってしまっても、細胞膜が傷つかないように粒子が丸く凍るような仕組みがあると教えていただきました」とありますが、セッケイカワゲラが-10℃~10℃で生きられるのは何故なんでしょう?同じ理由?それとも別?
10℃越えると死んじゃう理由は?
そういう理屈が知りたくなってしまいますね。

野菜などの植物が寒さに耐えられるのは、凍らない為に糖を増やすからだと言いますが(だから甘くなる)、糖って何の糖だー?と思ったらショ糖なんだそうです。砂糖だー。テンサイもサトウカエデも寒いとこで作るわけですしね。

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