自然観察大学ブログ

皇居のカタツムリ

新年早々ですが、真夏の8月、北の丸公園の話。
田仲先生の狩蜂観察 http://sizenkansatu.jp/index_3.html が終わった後にちょっとだけ覗いたが、なかなか好い環境だった。

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イチョウの大樹には、江戸築城以来の歴史を感じさせる。
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小さめながら気根もあった。

樹々にはコケが貼りつき、しっとりとした雰囲気。
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よく観ると何かが這ったような跡がある。
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キセルガイだ。
キセルの名前の由来は煙管で、今では時代劇でしかお目にかかることはない。
いわゆる普通のカタツムリと違って貝殻が長い。

ウィキペディアには、九州地方を中心とした興味深いキセルガイ信仰について記されていた。
“乾燥や飢餓に比較的強く、殻内に入ったまま長期間(数ヶ月以上)生存するため、旅や出征に赴く際に神社の樹から採ってお守りとして持ち歩き、無事帰還したときに再び神社の木に戻すことなどが行われた。”

カタツムリの仲間はふだん昼日なかはどこかに隠れているらしいが、この日は都心で記録的な豪雨があった後なので、キセルガイも調子が狂ったのかもしれない。

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こちらは別種のキセルガイで、上の写真は子供(幼貝)。
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こちらが大人(成貝)。
大人と子供の違いがお分かりだろうか。

キセルガイに限らず、カタツムリ類は成貝になると口の部分が丸く反り返る。
カタツムリ類の同定は成貝でないと難しいらしく、名前を知るために、まずは成貝かどうか見分ける必要があるということだ。

カタツムリの修行人生

カタツムリの仲間は、大人になって成長が止まったときにはじめて貝殻の口縁が厚くなってラッパ状に広がる。
成長の過程で螺旋形の貝殻の口の部分を徐々に積み重ねていくので、幼年期から青年期にわたって、ずっと殻の縁は薄くカミソリ状になっている。首元に刃物をあてがったまま、四六時中緊張して生活しているのだろうか? 毎日が命がけの修行のようだが、心配することはない。カミソリ状の先端は薄く脆い。この薄く脆い先端に、少しずつ殻を付け足していっている。
たとえ硬くても大丈夫。そもそも、カタツムリは本物のカミソリの刃の上だって歩けるのだ!

2012年1月6日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2012-01-06 20:33 | 昆虫など | Comments(0)

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